蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留
労働衛生一般・原理・過去23回中13回、関連する論点が出題
原理
分子量が空気(約29)より大きいガス・蒸気は空気より重く、低いところにたまりやすい。分子量が小さいものは軽く、上方にたまる。
この原理で解ける論点は4個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(6問)
令和6年度 第1回(2024年8月実施)
労働衛生一般
得点必須S原理で解く
有機溶剤の性質及び人体への影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)ハロゲン化されている有機溶剤は、一般に肝臓に対する毒性が強い。
- (2)1,2-ジクロロプロパンは、肝臓及び腎臓に障害を生じるほか、長期間の高濃度ばく露により胆管がんを発症すると考えられている。
- (3)アセトンなど水溶性を有する有機溶剤は、皮膚や粘膜から吸収されやすい。
- (4)トルエンの密度は水より大きく、また、その蒸気密度は空気より大きく、低いところにたまりやすい。
- (5)二硫化炭素は、ヒトに対して生殖毒性を示すことが知られている。
正答 (4)
トルエンの密度は約 0.87 g/cm³ で、水より小さく、水に浮きます。蒸気密度が空気より大きく、低いところにたまりやすい点は正しいのですが、「密度は水より大きい」とする選択肢4は誤りです。
液体の密度と蒸気の密度は別のものです。トルエンは、液は水より軽く、蒸気は空気より重い物質です。水より重い液体は、クロロホルムや二硫化炭素などの塩素・硫黄を含む溶剤です。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」(過去23回中13回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留(過去23回中13回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全23回中14回出題(出題確率61%)/同じ記述の出題:1回論点「塩素化炭化水素は、一般に、肝臓に対する毒性が強い。」
- (2)正しい記述:全23回中5回出題(出題確率22%)/同じ記述の出題:1回論点「1,2-ジクロロプロパンは、肝臓及び腎臓の障害などのほか、長期間の高濃度ばく露により胆管がん発症につながる蓋然性が高い」
- (3)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「アセトンは、脂溶性及び水溶性を共に有している。」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:1回論点「有機溶剤の蒸気密度は、空気の密度より大きいため、低いところに滞留しやすい」原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」:全23回中13回出題
- (5)正しい記述:全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「トルエンは、ヒトに対して生殖毒性を示すことが知られている。」
蒸気密度は分子量÷29で比べ、多くの有機溶剤の蒸気は空気より重い。液体の密度はトルエンは水より小さく、塩素系の溶剤は大きいものが多い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第1回・2024年8月実施)
令和4年度 第1回(2022年8月実施)
労働衛生一般
得点必須S原理で解く
化学物質の性状及びその挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)ミストは、空気中に浮遊している液体の微粒子で、形は球形をしている。
- (2)環境空気中の有害物質の濃度分布は、対数正規分布で近似できる。
- (3)混合有機溶剤から蒸発する蒸気の組成比は、一般に、もとの混合有機溶剤の組成比とは異なる。
- (4)有機溶剤の蒸気は、空気より密度が小さいため、拡散しやすい。
- (5)ミストの粒径は、一般に、ヒュームの一次粒子の粒径よりも大きい。
正答 (4)
有機溶剤の蒸気は、ほとんどが空気より密度が大きい(重い)ので、低いところにたまりやすくなります。「空気より密度が小さいため拡散しやすい」とする選択肢4は誤りです。
ミストは液体の微粒子で球形をしており(選択肢1)、ヒュームの一次粒子(1 µm 以下)より大きなものです(選択肢5)。環境空気中の濃度分布は対数正規分布で近似でき(選択肢2)、混合有機溶剤から蒸発する蒸気の組成比は、もとの混合溶剤の組成比とは異なります(選択肢3)。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」(過去23回中13回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留(過去23回中13回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:2回論点「ミストは、空気中に浮遊している液体の微粒子で、形は球形をしている」原理「エアロゾルの種類と性質」:全23回中11回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:1回論点「環境空気中の有害物質の濃度分布は、対数正規分布で近似できる。」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全23回中6回出題(出題確率26%)論点「混合有機溶剤から出る蒸気の組成は、一般に、元の混合有機溶剤の組成とは異なる」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:2回論点「有機溶剤の蒸気密度は、空気の密度より大きいため、低いところに滞留しやすい」原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」:全23回中13回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全23回中4回出題(出題確率17%)論点「ミストの粒径は、一般に、ヒュームの一次粒子の粒径より大きい。」原理「エアロゾルの種類と性質」:全23回中11回出題
蒸気密度は分子量÷29で比べ、多くの有機溶剤の蒸気は空気より重い。液体の密度はトルエンは水より小さく、塩素系の溶剤は大きいものが多い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)
令和元年度 第1回(2019年8月実施)
労働衛生一般
得点必須S原理で解く
化学物質などの性状及び挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)メタノールの極性は、トルエンの極性より大きい。
- (2)臨界温度以下において、気体として存在するものを蒸気という。
- (3)気体の液体への溶解度は、一般に、液体の温度が高いほど小さい。
- (4)有機溶剤の蒸気は、空気より密度が小さいため、拡散しやすい。
- (5)ミストの粒径は、一般に、ヒュームの一次粒子の粒径よりも大きい。
正答 (4)
有機溶剤の蒸気は、ほとんどが空気より分子量が大きく、密度が空気より大きいので、低いところにたまりやすくなります。「空気より密度が小さい」とする選択肢4は誤りです。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」(過去23回中13回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留(過去23回中13回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「メタノールは、トルエンより極性が大きい。」
- (2)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)論点「臨界温度以下において、気体として存在するものを蒸気という。」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全23回中9回出題(出題確率39%)/同じ記述の出題:4回論点「気体の液体への溶解度は、一般に、液体の温度が高いほど小さい。」原理「気体の溶解度は温度が低いほど大きい」:全23回中9回出題
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:2回論点「有機溶剤の蒸気密度は、空気の密度より大きいため、低いところに滞留しやすい」原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」:全23回中13回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全23回中4回出題(出題確率17%)論点「ミストの粒径は、一般に、ヒュームの一次粒子の粒径より大きい。」原理「エアロゾルの種類と性質」:全23回中11回出題
蒸気密度は分子量÷29で比べ、多くの有機溶剤の蒸気は空気より重い。液体の密度はトルエンは水より小さく、塩素系の溶剤は大きいものが多い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和元年度 第1回・2019年8月実施)
平成28年度 第2回(2017年2月実施)
労働衛生一般
得点必須S原理で解く
有機溶剤の性質及びそれによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)有機溶剤の蒸気は空気より軽いので、蒸発しやすく、かつ拡散しやすい。
- (2)有機溶剤は一般に可燃性であるが、ハロゲン化炭化水素の中には難燃性のものがある。
- (3)有機溶剤による皮膚又は粘膜の障害としては、皮膚の角化、結膜炎などがある。
- (4)二硫化炭素の高濃度ばく露では、精神障害を生じる。
- (5)n-ヘキサンによる健康障害として顕著なものは、末梢神経障害(多発性神経炎)である。
正答 (1)
有機溶剤の蒸気は、ほとんどが空気より重いので、低いところに滞留しやすくなります。「空気より軽い」とする選択肢1は誤りです。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」(過去23回中13回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留(過去23回中13回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「有機溶剤の蒸気は、空気より軽いため蒸発しやすい。(誤りの記述)」原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」:全23回中13回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全23回中14回出題(出題確率61%)/同じ記述の出題:1回論点「塩素化炭化水素は、一般に、肝臓に対する毒性が強い。」
- (3)正しい記述:全23回中5回出題(出題確率22%)/同じ記述の出題:4回論点「皮膚や粘膜の症状には、皮膚の角化、結膜炎などがある。」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:5回論点「二硫化炭素の高濃度ばく露では、精神障害を生じる。」
- (5)正しい記述:全23回中5回出題(出題確率22%)/同じ記述の出題:1回論点「n-ヘキサンによる健康障害として、多発性神経炎がある。」
蒸気密度は分子量÷29で比べ、多くの有機溶剤の蒸気は空気より重い。液体の密度はトルエンは水より小さく、塩素系の溶剤は大きいものが多い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成28年度 第2回・2017年2月実施)
平成28年度 第1回(2016年8月実施)
労働衛生一般
得点必須S原理で解く
化学物質等の性状及び挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)臨界温度以下において、気体として存在するものを蒸気という。
- (2)アセトンは水に溶ける有機溶剤であり、トルエンは水に難溶性の有機溶剤である。
- (3)空気中に浮遊する粉じんは、密度が同じであれば粒径が小さくなるほど、沈降速度は遅くなる。
- (4)有機溶剤の蒸気は、空気より軽いので蒸発して発散しやすい。
- (5)環境空気中の有害物質濃度の分布は、時間的にも空間的にも対数正規型の分布に近い。
正答 (4)
有機溶剤の蒸気は、ほとんどが空気より重いので、低いところに滞留しやすくなります。「空気より軽い」とする選択肢4は誤りです。
(参考:日本作業環境測定協会『作業環境測定士試験 問題と解説 2023年 第2種』の問15の解説。有機溶剤の蒸気の密度は空気よりも大きいため、地下室やピットなど通気が不十分な場所では滞留しやすい、とされています。)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」(過去23回中13回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留(過去23回中13回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)論点「臨界温度以下において、気体として存在するものを蒸気という。」
- (2)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「アセトンは水に溶ける有機溶剤であり、トルエンは水に難溶性の有機溶剤である」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全23回中10回出題(出題確率43%)/同じ記述の出題:7回論点「空気中に浮遊する粉じんは、粒径が同じであれば密度が小さいほど、沈降速度は遅くなる」原理「粒子の粒径と沈着する部位」:全23回中10回出題
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「有機溶剤の蒸気は、空気より軽いため蒸発しやすい。(誤りの記述)」原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」:全23回中13回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:3回論点「環境空気中の有害物質の濃度分布は、対数正規分布で近似できる。」
蒸気密度は分子量÷29で比べ、多くの有機溶剤の蒸気は空気より重い。液体の密度はトルエンは水より小さく、塩素系の溶剤は大きいものが多い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成28年度 第1回・2016年8月実施)
平成27年度 第2回(2016年2月実施)
労働衛生一般
得点必須S原理で解く
化学物質の性状及び挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)有機溶剤の蒸気は、空気より軽いため蒸発しやすい。
- (2)濃度の低い硫酸の液から発生したミストは、一般に、時間の経過とともに、元の液より酸の濃度が高くなる。
- (3)ヒュームの一次粒子の粒径は、一般に、1μm以下である。
- (4)アセトン及びメタノールは、水溶性の有機溶剤である。
- (5)トルエン及びキシレンは、水より密度が小さく、水には溶けにくい。
正答 (1)
有機溶剤の蒸気は、ほとんどが空気より重いので、低いところに滞留しやすくなります。「空気より軽い」とする選択肢1は誤りです。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」(過去23回中13回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留(過去23回中13回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「有機溶剤の蒸気は、空気より軽いため蒸発しやすい。(誤りの記述)」原理「蒸気の密度(空気との重さの比較)と滞留」:全23回中13回出題
- (2)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「濃度の低い硫酸の液から発生したミストは、一般に、時間の経過とともに、元の液より酸の濃度が高くなる」
- (3)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:9回論点「ヒュームの一次粒子の粒径は、一般に、1μm以下である。」
- (4)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「アセトン及びメタノールは、水溶性の有機溶剤である。」
- (5)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)論点「トルエン及びキシレンは、水より密度が小さく、水には溶けにくい。」
蒸気密度は分子量÷29で比べ、多くの有機溶剤の蒸気は空気より重い。液体の密度はトルエンは水より小さく、塩素系の溶剤は大きいものが多い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成27年度 第2回・2016年2月実施)