問5
化学物質の性状及び挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)気体の液体への溶解度が小さく、気体と液体が反応しない場合、一定量の液体に溶解する気体の質量は、温度が一定ならば、その気体の圧力に比例する。
- (2)ヒュームは、固体が蒸発しその後凝縮した固体粒子で、空気中に浮遊している液体の微粒子であるミストに比べ、その粒径は小さい。
- (3)アクリルアミドは、25℃、1気圧下において固体である。
- (4)ジクロロメタンの蒸気密度はトルエンの蒸気密度より小さく、また、25℃における蒸気圧はトルエンの蒸気圧より小さい。
- (5)N,N-ジメチルホルムアミドは、脂溶性と水溶性をともに有している。
正答 (4)
ジクロロメタン(分子量約 85)の蒸気密度は、トルエン(分子量約 92)より小さい点は正しいのですが、25℃ の蒸気圧は、沸点が約 40℃ と低いジクロロメタンの方がトルエン(沸点約 111℃)よりはるかに大きくなります。蒸気圧も小さいとする選択肢5は誤りです。
蒸気密度は分子量で、蒸気圧は沸点で比べるのが基本です。分子量が近い物質どうしでも、沸点が大きく違えば蒸気圧は大きく違います。
この問題で狙われた罠:蒸気密度・液体の密度
蒸気密度は分子量÷29で比べ、多くの有機溶剤の蒸気は空気より重い。液体の密度はトルエンは水より小さく、塩素系の溶剤は大きいものが多い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第2回・2026年2月実施)