問15
化学物質等の性状及び挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)空気中に浮遊する粉じんは、密度が同じであれば粒径が小さくなるほど、沈降速度は速くなる。
- (2)アセトンの極性は、キシレンの極性より大きい。
- (3)粒子状物質が経気道的に侵入した場合、空気力学相当径が 1~ 2 µm の大きさの粒子は肺胞に沈着しやすい。
- (4)メタノールは、脂溶性及び水溶性を共に有しており、トルエンは脂溶性は有しているが水溶性は有していない。
- (5)アーク溶接作業で発生するヒュームの主成分は、一般に、酸化鉄である。
正答 (1)
空気中に浮遊する粉じんの沈降速度は、粒径の2乗に比例するので、粒径が小さいほど遅くなります。「速くなる」とする選択肢1は誤りです。
細かい粒子ほど空気中に長く漂うので、吸い込まれやすくなります。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:高)。
理由:下記の通り、論点「空気中に浮遊する粉じんは、粒径が同じであれば密度が小さいほど、沈降速度は遅くなる」(過去23回中10回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:粒子の粒径と沈着する部位(過去23回中10回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(出題頻度が高い):全23回中10回出題(出題確率43%)/同じ記述の出題:1回論点「空気中に浮遊する粉じんは、粒径が同じであれば密度が小さいほど、沈降速度は遅くなる」原理「粒子の粒径と沈着する部位」:全23回中10回出題
- (2)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「アセトンは、キシレンより極性が大きい。」
- (3)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)論点「粒子状物質が経気道的に侵入した場合、空気力学相当径が1~2μmの大きさの粒子は肺胞に沈着しやすい」
- (4)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)論点「メタノールは、脂溶性及び水溶性を共に有しており、トルエンは脂溶性は有しているが水溶性は有していない」
- (5)正しい記述:全23回中3回出題(出題確率13%)論点「アーク溶接作業で発生するヒュームの主成分は、一般に、酸化鉄である」
この問題のひっかけパターン:粒子の沈降速度
粒子の沈降速度は粒径と密度で決まり、粒径が同じでも種類(密度)が違えば変わる。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和元年度 第2回・2020年2月実施)