ろ過材の圧力損失
鉱物性粉じん・原理・過去12回中11回、関連する論点が出題
原理
圧力損失は、ろ過面の流速にほぼ比例する。圧力損失が大きいと、流量計の指示値は、真の流量とずれる。
この原理で解ける論点は2個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(5問)
令和4年度 第1回(2022年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S暗記で解く
粉じんのろ過捕集に用いるろ過材に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)多孔状メンブランフィルターでは、粒子のほとんどはフィルター表面で捕集されるが、繊維状フィルターでは、フィルターの表面だけでなく内部でも捕集される。
- (2)ろ過材を通して空気を吸引した場合におけるろ過材の圧力損失は、流量にほぼ反比例する。
- (3)粒径0.3 µmの粒子を95%以上捕集する性能を有するものであれば、吸湿量の小さなフィルターの方がよい。
- (4)フッ素樹脂加工グラスファイバーフィルターは、加湿空気を通してもほとんど吸湿しない。
- (5)初期圧力損失が低く、粉じんの堆積による圧力損失の増加が少ないものがよい。
正答 (2)
ろ過材の圧力損失は、流量(ろ過速度)にほぼ比例します。「流量にほぼ反比例する」とする選択肢2は誤りです。
メンブランフィルターは、粒子のほとんどをフィルター表面で捕集し、繊維状フィルターは、表面と内部で捕集します。吸湿量の小さなフィルターが良く、フッ素樹脂加工グラスファイバーフィルターは、ほとんど吸湿しません。初期圧力損失が低く、粉じんの堆積による圧力損失の増加が少ないものが適しています。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「ろ過捕集の際のろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速にほぼ比例する」(過去12回中8回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:ろ過材の圧力損失(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:1回論点「メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べ空間率の低い多孔質フィルターである」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (2)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:2回論点「ろ過捕集の際のろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速にほぼ比例する」原理「ろ過材の圧力損失」:全12回中11回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:1回論点「粉じんを測定する場合には、0.3 µm の粒子に対する捕集率が 95 %以上でなければならない」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:3回論点「フッ素樹脂加工グラスファイバーろ紙の吸湿性は、石英繊維ろ紙よりも小さい」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「初期圧力損失が低く、粉じんの堆積による圧力損失の増加が少ないものがよい」
ろ過材の圧力損失は、流量(ろ過速度)にほぼ比例します。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)
令和3年度 第1回(2021年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S暗記で解く
環境空気中に浮遊する粉じんのろ過捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)繊維層フィルターの粉じん捕集効率は、粒径 0.1 ~ 0.3 µm 付近で最も低くなる。
- (2)ろ過捕集の際のろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速の二乗にほぼ比例する。
- (3)繊維層フィルターの方がメンブランフィルターより圧力損失が少ないので、多量の粉じんを捕集するのに適している。
- (4)メンブランフィルターでは、粉じんの多くはフィルター表面で捕集される。
- (5)浮遊粉じんの採じん量は、測定濃度に対する相対誤差を少なくするために、天秤の読み取り限度の20倍以上必要である。
正答 (2)
ろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速にほぼ比例します(2乗ではありません)。「流速の二乗にほぼ比例する」とする選択肢2は誤りです。
繊維層フィルターの捕集効率は、粒径0.1〜0.3 µm付近で最も低くなります。繊維層フィルターは、メンブランフィルターより圧力損失が少なく、多量の粉じんの捕集に適しています。メンブランフィルターでは、粉じんの多くはフィルター表面で捕集されます。浮遊粉じんの採じん量は、天びんの読み取り限度の20倍以上必要です。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「ろ過捕集の際のろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速にほぼ比例する」(過去12回中8回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:ろ過材の圧力損失(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:5回論点「捕集効率は、粒径0.1~0.3µmの付近で最も低くなる。」原理「ろ過捕集の機構(慣性・さえぎり・拡散・重力)」:全12回中11回出題
- (2)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:1回論点「ろ過捕集の際のろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速にほぼ比例する」原理「ろ過材の圧力損失」:全12回中11回出題
- (3)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「繊維層フィルターの方がメンブランフィルターより圧力損失が少ないので、多量の粉じんを捕集するのに適している」
- (4)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「メンブランフィルターでは、粉じんの多くはフィルター表面で捕集される」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:1回論点「粉じん濃度の測定には、読み取り限度 0.01 mg 以下の天秤を使用する」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和3年度 第1回・2021年8月実施)
令和2年度 第1回(2020年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S原理で解く
鉱物性粉じんのろ過捕集で用いられる流量計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)フロート型面積式流量計は、浮子とテーパー管との間隙の面積と、そこを流れる試料空気の体積流量が比例することを利用した流量計である。
- (2)ハイボリウムエアサンプラーに表示される流量の校正は、ルーツメーターを用いることができる。
- (3)オリフィス流量計は、管内のオリフィス板の上流側と下流側との間に生じる圧力差が流量と一定の関係を示すことを利用した流量計である。
- (4)メンブランフィルターを用いたサンプリングでは、捕集装置の圧力損失が大きくなるので、捕集器具と吸引ポンプの間に接続された面積式流量計の指示値は、真の流量よりも小さくなる。
- (5)流量計の指示値が脈動して読み取りにくい場合には、流量計と吸引ポンプの間にコンデンサー(空気だめ)を設けるとよい。
正答 (4)
メンブランフィルターを使うサンプリングでは、捕集装置の圧力損失が大きくなり、捕集器具と吸引ポンプの間に接続した面積式流量計の指示値は、真の流量より大きくなります(空気の密度が小さくなるためです)。「真の流量よりも小さくなる」とする選択肢4は誤りです。同じ趣旨の記述は、令和5年度第1回の問題にも、正しいものとして出題されています(出題実績)。
フロート型面積式流量計は、浮子とテーパー管の間隙の面積と、体積流量が比例することを利用します。ハイボリウムエアサンプラーの流量は、ルーツメーターで校正できます。オリフィス流量計は、オリフィス板の上流側と下流側の圧力差を利用します。指示値が脈動するときは、流量計と吸引ポンプの間に空気だめを設けます。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「ろ過材の圧力損失」(過去12回中11回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:ろ過材の圧力損失(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:4回論点「面積式流量計は、浮子とテーパー管との間隙の面積と、そこを流れる試料空気の体積流量が比例することを利用した流量計である」原理「流量計の原理と校正」:全12回中12回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:2回論点「ハイボリウムエアサンプラーに表示される流量の校正に、ルーツメーターを用いる」原理「流量計の原理と校正」:全12回中12回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:1回論点「絞り式流量計は、管内の絞り部分の上流側と下流側の圧力差が流量と一定の関係を示すことを利用している」原理「流量計の原理と校正」:全12回中12回出題
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:1回論点「圧力損失の大きなフィルターを用いたサンプリングでは、ろ過捕集器具と吸引ポンプの間に接続された面積式流量計の指示値は、真の流量よりも大きい」原理「ろ過材の圧力損失」:全12回中11回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:3回論点「面積式流量計の浮子が脈動して指示値が読みにくい場合は、流量計と吸引ポンプの間に空気だめを設けるとよい」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和2年度 第1回・2020年8月実施)
令和元年度 第1回(2019年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S暗記で解く
粉じんのろ過捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)石英繊維ろ紙では、粒子はろ紙の表面だけでなく内部でも捕集される。
- (2)ろ過材を通して空気を吸引した場合におけるろ過材の圧力損失は、流速にほぼ反比例する。
- (3)ろ過捕集に使用できるろ過材は、粒径 0.3 µm の粒子を 95%以上捕集する性能を有するものに限られる。
- (4)フッ素樹脂加工グラスファイバーフィルターは、加湿空気を通してもほとんど吸湿しない。
- (5)多段平行板式分粒装置の 50%分粒粒径は、流量の平方根に比例する。
正答 (2)
ろ過材の圧力損失は、流速にほぼ比例します。「流速にほぼ反比例する」とする選択肢2は誤りです。同じ記述は、令和4年度第1回にも出題されています(出題実績)。
石英繊維ろ紙では、粒子は、表面だけでなく、内部でも捕集されます。ろ過捕集に使えるろ過材は、粒径0.3 µmの粒子を95%以上捕集する性能のものに限られます。フッ素樹脂加工グラスファイバーフィルターは、加湿空気を通しても、ほとんど吸湿しません。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「ろ過捕集の際のろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速にほぼ比例する」(過去12回中8回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:ろ過材の圧力損失(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「石英繊維ろ紙では、粒子はろ紙の表面だけでなく内部でも捕集される。」
- (2)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:2回論点「ろ過捕集の際のろ過材の圧力損失は、ろ過面における流速にほぼ比例する」原理「ろ過材の圧力損失」:全12回中11回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:2回論点「粉じんを測定する場合には、0.3 µm の粒子に対する捕集率が 95 %以上でなければならない」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:3回論点「フッ素樹脂加工グラスファイバーろ紙の吸湿性は、石英繊維ろ紙よりも小さい」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)/同じ記述の出題:2回論点「多段平行板式分粒装置の50%分粒粒径は、流量の平方根に比例する。」
ろ過材の圧力損失は、流量(ろ過速度)にほぼ比例します。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和元年度 第1回・2019年8月実施)
令和元年度 第1回(2019年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S原理で解く
鉱物性粉じんのろ過捕集で用いる流量計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)フロート型面積式流量計は、使用する前に使用条件に合わせた状態で流量の校正を行う。
- (2)捕集装置の圧力損失が大きくなる場合、ろ過捕集器具と吸引ポンプの間の流量計の指示値は、真の流量より小さくなる。
- (3)石けん膜流量計は、ローボリウムエアサンプラー用流量計の校正に用いられる。
- (4)ハイボリウムエアサンプラーの捕集流量の校正は、ルーツメーターによって校正されたオリフィス流量計を用いてもよい。
- (5)ローボリウムエアサンプラーに用いる流量計の校正に用いられる湿式ガスメーターは、通常、押し込み方式で使用する。
正答 (2)
捕集装置の圧力損失が大きいとき、ろ過捕集器具と吸引ポンプの間の面積式流量計の指示値は、真の流量より大きくなります(空気の密度が小さくなるためです)。「小さくなる」とする選択肢2は誤りです。同じ趣旨の記述は、令和5年度第1回、令和2年度第1回にも出題されています(出題実績)。
フロート型面積式流量計は、使用前に、使用条件に合わせた状態で校正します。石けん膜流量計は、ローボリウムエアサンプラー用流量計の校正に使います。ハイボリウムエアサンプラーの校正には、ルーツメーターで校正したオリフィス流量計を使えます。湿式ガスメーターは、通常、押し込み方式で使います。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「ろ過材の圧力損失」(過去12回中11回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:ろ過材の圧力損失(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「面積式流量計は、使用する前に使用条件に合わせた状態で流量の校正を行う」原理「流量計の原理と校正」:全12回中12回出題
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:1回論点「圧力損失の大きなフィルターを用いたサンプリングでは、ろ過捕集器具と吸引ポンプの間に接続された面積式流量計の指示値は、真の流量よりも大きい」原理「ろ過材の圧力損失」:全12回中11回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:1回論点「石けん膜流量計は、ローボリウムエアサンプラー用流量計の校正に用いられる」原理「流量計の原理と校正」:全12回中12回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:5回論点「ハイボリウムエアサンプラーに表示される流量の校正に、ルーツメーターを用いる」原理「流量計の原理と校正」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:5回論点「ローボリウムエアサンプラーに用いる流量計の較正に用いられる湿式ガスメーターは、通常、押し込み方式で使用する」原理「流量計の原理と校正」:全12回中12回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和元年度 第1回・2019年8月実施)