フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)
鉱物性粉じん・原理・過去12回中12回、関連する論点が出題
原理
メンブランフィルターは、空間率が低く、帯電しやすい。フッ素樹脂加工ろ紙は、吸湿が少ない。ろ過材は、粒径0.3 µmで、95%以上の捕集率が要る。
この原理で解ける論点は3個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(4問)
令和6年度 第1回(2024年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S原理で解く
粉じんのろ過捕集法に用いられるフィルターに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)メンブランフィルターは、帯電しにくいので粉じんの質量濃度の測定に適したろ過材である。
- (2)メンブランフィルターは多孔質フィルターであり、繊維層フィルターに比べ空間率が小さい。
- (3)繊維層フィルターでは、粒子はろ紙の表面だけでなく内部でも捕集される。
- (4)粒径が 0.1 µmより小さい粒子の捕集では、拡散効果が有効であり、粒径が小さくなるほど捕集効率は高くなる。
- (5)質量濃度の測定に用いるフィルターは、粒径 0.3 µmの粒子を95%以上捕集する性能を有するものでなければならない。
正答 (1)
メンブランフィルターは、帯電しやすいので、質量濃度を求めるためのろ過材としては不向きです。「帯電しにくい」とする選択肢1は誤りです。
メンブランフィルターは、多孔質で、繊維層フィルターより空間率が小さいです。繊維層フィルターでは、粒子は、表面だけでなく内部でも捕集されます。粒径0.1 µmより小さい粒子では、拡散効果が有効で、粒径が小さいほど捕集効率が高くなります。質量濃度の測定に使うフィルターは、粒径0.3 µmの粒子を95%以上捕集できなければなりません。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「メンブランフィルターは、帯電しやすいので質量濃度を求めるためのろ過材としては不向きである」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:1回論点「メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べ空間率の低い多孔質フィルターである」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「石英繊維ろ紙では、粒子はろ紙の表面だけでなく内部でも捕集される。」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中10回出題(出題確率83%)/同じ記述の出題:2回論点「拡散効果による捕集効率は、粒径が小さいほど高くなる。」原理「ろ過捕集の機構(慣性・さえぎり・拡散・重力)」:全12回中11回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:1回論点「粉じんを測定する場合には、0.3 µm の粒子に対する捕集率が 95 %以上でなければならない」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第1回・2024年8月実施)
平成30年度 第1回(2018年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S暗記で解く
環境空気中に浮遊する粉じん粒子のろ過捕集に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
- (1)粒径が1μmより大きい粒子では、慣性、重力及びさえぎり効果が有効であり、粒径が大きいほど捕集率は上昇する。
- (2)繊維層フィルターは、1本1本の繊維が独立した円柱とみなすことができる。
- (3)繊維層フィルターの粉じん捕集率は、粒径0.1~0.3μmのあたりで最も低くなる。
- (4)メンブランフィルターは、繊維層フィルターと同程度の空間率を持つ多孔質フィルターである。
- (5)粉じんを測定する場合には、0.3μmのステアリン酸粒子に対する捕集率が95%以上であれば、吸湿量が小さいろ過材を使用したほうがよい。
正答 (4)
メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べて、空間率の低い多孔質フィルターです。「繊維層フィルターと同程度の空間率」とする選択肢4は不適当です。同様の記述は、令和3年度第1回にも出題されています(出題実績)。
粒径が1 µmより大きい粒子では、慣性、重力、さえぎり効果が有効です。繊維層フィルターは、1本1本の繊維が独立した円柱とみなせます。繊維層フィルターの捕集率は、粒径0.1〜0.3 µm付近で最も低くなります。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べ空間率の低い多孔質フィルターである」(過去12回中8回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「粒径が1μmより大きい粒子は、主として重力、慣性力及びさえぎりによってろ過材に捕集される」原理「ろ過捕集の機構(慣性・さえぎり・拡散・重力)」:全12回中11回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「繊維層フィルターは、1本1本の繊維が独立した円柱とみなすことができる」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:5回論点「捕集効率は、粒径0.1~0.3µmの付近で最も低くなる。」原理「ろ過捕集の機構(慣性・さえぎり・拡散・重力)」:全12回中11回出題
- (4)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:2回論点「メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べ空間率の低い多孔質フィルターである」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)論点「粉じんを測定する場合には、0.3μmのステアリン酸粒子に対する捕集率が95%以上であれば、吸湿量が小さいろ過材を使用したほうがよい」
メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べて、空間率の低い多孔質フィルターです。同様の記述は、令和3年度第1回にも出題されています(出題実績)。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成30年度 第1回・2018年8月実施)
平成29年度 第1回(2017年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S暗記で解く
環境空気中に浮遊する粉じん粒子のろ過捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)粒径が1μmより大きな粒子では、慣性、重力及びさえぎり効果が有効であり、粒径が大きいほど捕集率は上昇する。
- (2)粒径が0.1μmより小さな粒子では、主として拡散作用によってろ過材に捕集され、粒径が小さいほど捕集率は上昇する。
- (3)繊維層フィルターの粉じん捕集率は、粒径0.1~0.3μm付近で最も低くなる。
- (4)メンブランフィルターは、繊維層フィルターと同程度の空間率を持つ多孔質フィルターである。
- (5)粉じんを測定する場合には、0.3μmのステアリン酸粒子に対する捕集率が95%以上であれば、吸湿性の小さなろ過材を使用した方がよい。
正答 (4)
メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べて、空間率の低い多孔質フィルターです。「繊維層フィルターと同程度の空間率」とする選択肢4は誤りです。同様の記述は、平成30年度第1回、令和3年度第1回にも出題されています(出題実績)。
粒径が1 µmより大きい粒子では、慣性、重力、さえぎり効果が有効です。粒径が0.1 µmより小さい粒子は、拡散作用で捕集されます。繊維層フィルターの捕集率は、粒径0.1〜0.3 µm付近で最も低くなります。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べ空間率の低い多孔質フィルターである」(過去12回中8回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「粒径が1μmより大きい粒子は、主として重力、慣性力及びさえぎりによってろ過材に捕集される」原理「ろ過捕集の機構(慣性・さえぎり・拡散・重力)」:全12回中11回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中10回出題(出題確率83%)/同じ記述の出題:3回論点「拡散効果による捕集効率は、粒径が小さいほど高くなる。」原理「ろ過捕集の機構(慣性・さえぎり・拡散・重力)」:全12回中11回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:5回論点「捕集効率は、粒径0.1~0.3µmの付近で最も低くなる。」原理「ろ過捕集の機構(慣性・さえぎり・拡散・重力)」:全12回中11回出題
- (4)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:2回論点「メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べ空間率の低い多孔質フィルターである」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)論点「粉じんを測定する場合には、0.3μmのステアリン酸粒子に対する捕集率が95%以上であれば、吸湿量が小さいろ過材を使用したほうがよい」
メンブランフィルターは、繊維層フィルターに比べて、空間率の低い多孔質フィルターです。同様の記述は、令和3年度第1回にも出題されています(出題実績)。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成29年度 第1回・2017年8月実施)
平成27年度 第1回(2015年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S暗記で解く
空気調和されている室内に設置されている電子天秤及びフィルターの秤量操作などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)秤量開始の30分以上前に天秤の電源を入れておくか、又は常時電源を入れておくとよい。
- (2)フィルターに帯電した静電気による秤量障害を防止するため、α線源のアメリシウムを秤量チャンバー内に置くとよい。
- (3)フッ素樹脂加工グラスファイバーろ紙は、吸湿性がないので、湿度管理の必要がない。
- (4)フィルターに捕集された粉じん量を求める際の秤量誤差は、秤量2回分の和である。
- (5)フィルターの秤量値は、同一の手順で秤量を繰り返し、連続した2回の秤量値が同一になった時の値とする。
正答 (3)
フッ素樹脂加工グラスファイバーろ紙は、吸湿性が小さい(ほとんど吸湿しない)ろ紙ですが、「吸湿性がないので、湿度管理の必要がない」とまでは言えません(秤量室の温度・湿度の管理は必要です)。選択肢3は誤りです。
天びんは、秤量開始の30分以上前に、電源を入れておきます。フィルターに帯電した静電気による秤量障害を防ぐため、α線源のアメリシウムを秤量チャンバー内に置くとよいです。フィルターに捕集された粉じん量を求める際の秤量誤差は、秤量2回分の和です。フィルターの秤量値は、同一の手順で秤量を繰り返し、連続した2回の秤量値が同一になったときの値とします。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「フッ素樹脂加工グラスファイバーろ紙の吸湿性は、石英繊維ろ紙よりも小さい」(過去12回中9回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「秤量開始の30分以上前に天秤の電源を入れておく。」
- (2)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「フィルターに帯電した静電気による秤量障害を防止するため、α線源のアメリシウムを秤量チャンバー内に置くとよい」
- (3)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:1回論点「フッ素樹脂加工グラスファイバーろ紙の吸湿性は、石英繊維ろ紙よりも小さい」原理「フィルターの性質(空間率・吸湿・帯電)」:全12回中12回出題
- (4)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「フィルターに捕集された粉じん量を求める際の秤量誤差は、秤量2回分の和である」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:2回論点「フィルターの秤量値は、同一の手順で秤量を繰り返し、連続した2回の秤量値が同一になった時の値とする」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成27年度 第1回・2015年8月実施)