問1
次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)アボガドロ定数の数の物質粒子(原子、分子、イオン等)の物質量は、1モルである。
- (2)原子量は、¹²Cの質量を基準として定められている。
- (3)分子量は、分子を構成する原子の原子量の総和である。
- (4)陽子数が同じで、中性子数が異なる原子どうしを互いに同位体という。
- (5)中性の原子又は分子は、電子を失うと負に帯電する。
正答 (5)
中性の原子や分子が電子を失うと、負の電荷をもつ電子が減るので、正に帯電します。「負に帯電する」とする選択肢5は誤りです。
電子を失えば陽イオン(正)、電子を受け取れば陰イオン(負)です。アボガドロ定数個の粒子の物質量が1モルで(選択肢1)、原子量は ¹²C の質量を基準に定められ(選択肢2)、陽子数が同じで中性子数が異なる原子が同位体です(選択肢4)。
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:下記の通り、頻出のおとりパターンである選択肢を除外して、残り2つまで絞り込めるからです。2択になるので、2回に1回は得点できます。
原理から解く:原子・イオンの電荷(過去23回中4回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全23回中5回出題(出題確率22%)論点「アボガドロ定数の数の物質粒子(原子、分子、イオン等)の物質量は、1モルである」原理「物質量・モル質量・アボガドロ定数」:全23回中9回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全23回中5回出題(出題確率22%)論点「原子量は、¹²Cの質量を基準として定められている。」原理「物質量・モル質量・アボガドロ定数」:全23回中9回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全23回中3回出題(出題確率13%)論点「分子量は、分子を構成する原子の原子量の総和である。」原理「物質量・モル質量・アボガドロ定数」:全23回中9回出題
- (4)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:3回論点「陽子数が同じで、中性子数が異なるものを同位体という。」原理「放射壊変と原子番号・質量数」:全23回中7回出題
- (5)誤った記述正答(初見):全23回中4回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:2回論点「中性の原子又は分子は、電子を失うと正に帯電する。」原理「原子・イオンの電荷」:全23回中4回出題
この問題のひっかけパターン:原子の構造(電子・陽子・質量数・帯電)
電子の質量は陽子の約1/1840。電子を失うと正に帯電。質量数=陽子数+中性子数。
電子は負の電荷を持つので、失えば残りは正になる。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)