フレームの種類と原子化
金属類・原理・過去12回中11回、関連する論点が出題
原理
アセチレン-空気炎は、多くの金属に使う。アセチレンの流量を少なくした炎は、燃料不足の酸化炎。電気加熱炉は、感度が高く、再現性は劣り、高温が必要。
この原理で解ける論点は6個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(3問)
令和6年度 第1回(2024年8月実施)
金属類
得点必須S暗記で解く
水素化物発生原子吸光分析法による作業環境空気中のヒ素の分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)石英繊維ろ紙に捕集した試料の加熱溶解には、硝酸と硫酸の混酸を用いる。
- (2)試料液のヒ素を三価にする予備還元には、塩化スズ(Ⅱ)とヨウ化カリウムを用いる。
- (3)亜鉛粉末懸濁液は、水素化ヒ素の発生に用いる。
- (4)ヒ素の原子化には、空気-アセチレンフレームを用いる。
- (5)ヒ素の標準原液は、三酸化二ヒ素を 10 M 硝酸で溶解して調製する。
正答 (4)
水素化物発生原子吸光分析法では、ヒ素を水素化ヒ素(アルシン)にして、アルゴン気流で原子化部に導き、波長193.70 nmの吸光度を測ります。燃料と助燃ガスは、水素とアルゴンを用います。「空気-アセチレンフレームを用いる」とする選択肢4は誤りです。
試料は、石英繊維フィルターに捕集し、硝酸と硫酸の混酸で加熱溶解します。予備還元には、ヨウ化カリウムと塩化スズ(Ⅱ)を使い、水素化ヒ素の発生には、亜鉛末の懸濁液を使います。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「原子化には、アセチレン-空気炎を用いる。」(過去12回中9回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
物質の表で解く:砒素およびその化合物(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:フレームの種類と原子化(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中12回出題(出題確率100%)/同じ記述の出題:7回論点「試料の捕集には、石英繊維ろ紙を用いる。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:5回論点「試料液のヒ素を三価にする予備還元には、塩化スズ(Ⅱ)とヨウ化カリウムを用いる」原理「水素化物発生法の還元」:全12回中11回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:1回論点「亜鉛粉末懸濁液は、水素化ヒ素の発生に用いる。」原理「水素化物発生法の還元」:全12回中11回出題
- (4)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:1回論点「原子化には、アセチレン-空気炎を用いる。」原理「フレームの種類と原子化」:全12回中11回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:1回論点「ヒ素の標準原液は、三酸化二ヒ素を10M硝酸で溶解して調製する。」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第1回・2024年8月実施)
令和4年度 第1回(2022年8月実施)
金属類
得点必須S原理で解く
作業環境空気中の粉状のニッケル化合物の分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)試料の溶解には、硝酸もしくは塩酸、又は硝酸と塩酸の混酸を用いる。
- (2)試料の溶解には、温浴を用いる。
- (3)標準液の酸濃度は、試料液の酸濃度に等しくする。
- (4)フレーム原子吸光分析法は、電気加熱式原子吸光分析法に比べて定量下限値が小さい。
- (5)誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)の検量線の縦軸には、ニッケルの質量数60のイオン強度(カウント数)を用いる。
正答 (4)
電気加熱式原子吸光分析法は、フレーム原子吸光分析法より、感度が高く、定量下限値が小さい方法です。「フレーム法のほうが定量下限値が小さい」とする選択肢4は誤りです。
試料の溶解には、硝酸、塩酸、またはその混酸を使い、温浴を用います。標準液の酸濃度は、試料液の酸濃度に等しくします。ICP-MSの検量線の縦軸には、質量数60のイオン強度を使います。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「フレームの種類と原子化」(過去12回中11回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:フレームの種類と原子化(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:2回論点「試料液の調製には、硝酸を用いる。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:3回論点「試料の溶解には、温浴を用いる。」
- (3)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「標準液の酸濃度は、試料液の酸濃度に等しくする。」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:1回論点「フレーム原子吸光分析法は、電気加熱式原子吸光分析法に比べて定量下限値が小さい」原理「フレームの種類と原子化」:全12回中11回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:1回論点「誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS法)で分析する試料液は、硝酸酸性が望ましい」原理「ICPの原理」:全12回中9回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)
令和3年度 第1回(2021年8月実施)
金属類
得点必須S暗記で解く
水素化物発生原子吸光分析法によるヒ素の分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)石英繊維ろ紙に捕集した試料の加熱溶解には、硝酸・硫酸の混酸が用いられる。
- (2)試料液のヒ素を三価にする予備還元には、塩化スズ(Ⅱ)とヨウ化カリウムが用いられる。
- (3)水素化ヒ素の発生に、水素化ホウ素ナトリウムを使う。
- (4)ヒ素の原子化には、アセチレン-空気フレームが用いられる。
- (5)ヒ素の標準溶液は、三酸化二ヒ素を水酸化ナトリウム溶液に溶解して調製する。
正答 (4)
水素化物発生原子吸光分析法では、ヒ素の原子化には、水素-アルゴンフレーム(または加熱石英セル)を使います。「アセチレン-空気フレームを用いる」とする選択肢4は誤りです。
石英繊維ろ紙に捕集した試料は、硝酸・硫酸の混酸で加熱溶解します。予備還元には、塩化スズ(Ⅱ)とヨウ化カリウムを使います。水素化ヒ素の発生には、水素化ホウ素ナトリウムまたは亜鉛末を使います。標準溶液は、三酸化二ヒ素を水酸化ナトリウム溶液に溶解して調製します。
同様の記述は、令和6年度第1回にも出題されています(出題実績)。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「原子化には、アセチレン-空気炎を用いる。」(過去12回中9回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
物質の表で解く:砒素およびその化合物(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:フレームの種類と原子化(過去12回中11回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中12回出題(出題確率100%)/同じ記述の出題:7回論点「試料の捕集には、石英繊維ろ紙を用いる。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:5回論点「試料液のヒ素を三価にする予備還元には、塩化スズ(Ⅱ)とヨウ化カリウムを用いる」原理「水素化物発生法の還元」:全12回中11回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:1回論点「水素化ヒ素の発生に、水素化ホウ素ナトリウムを使う。」原理「水素化物発生法の還元」:全12回中11回出題
- (4)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中9回出題(出題確率75%)/同じ記述の出題:1回論点「原子化には、アセチレン-空気炎を用いる。」原理「フレームの種類と原子化」:全12回中11回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:1回論点「ヒ素標準液は、酸化ヒ素(Ⅲ)をアルカリ溶液に溶解して調製する。」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和3年度 第1回・2021年8月実施)