作業環境測定士試験 過去問解説

しきい値がある影響とない影響

労働衛生一般・原理・過去23回中19回、関連する論点が出題

原理

しきい値がある(それ以下では影響が出ない)影響には、無毒性量(NOAEL)が求められる。発がんなど遺伝子への障害は、しきい値がないと考えるので、無毒性量は求められず、リスクの大きさで管理する。

この原理で解ける論点は10個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。

この原理で解ける問題(6問)

令和7年度 第2回(2026年2月実施) 労働衛生一般 得点必須S原理で解く

問3

化学物質による健康影響及びその管理指標等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)半数致死濃度(LC₅₀)と半数致死量(LD₅₀)は、いずれも急性毒性を評価する指標である。
  2. (2)一般に、しきい値がないとされる発がん物質のリスク評価には無毒性量(NOAEL)が、しきい値があるとされる物質のリスク評価には最小毒性量(LOAEL)が用いられる。
  3. (3)ばく露限界は、ほとんど全ての労働者がばく露されても健康に影響を受けないと考えられる濃度又は量のしきい値であり、量-影響関係や量-反応関係から導かれる。
  4. (4)変異原性試験とは、化学物質が細胞の遺伝子に突然変異を引き起こすかどうかを調べるもので、発がん性のスクリーニング試験として利用される。
  5. (5)BEI(生物学的ばく露指標)は、ACGIH(米国産業衛生専門家会議)が、生物学的モニタリングの結果を評価する際の指標として示した値である。

出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第2回・2026年2月実施)

令和7年度 第1回(2025年8月実施) 労働衛生一般 得点必須S原理で解く

問20

作業環境評価基準に定める「管理濃度」及び日本産業衛生学会の「許容濃度等の勧告」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)特別管理物質など発がんのおそれのある物質については、健康影響が発生しない安全なしきい値を設定することは困難であることから、管理濃度は定められていない。
  2. (2)A 測定の第1評価値とは、単位作業場所において考え得る全ての測定点の作業時間における気中有害物質の濃度の実現値のうち、高濃度側から5%に相当する濃度の推定値をいい、第1管理区分となるためには、第1評価値が管理濃度より小さくなければならない。
  3. (3)許容濃度は、作業中のばく露濃度の変動の幅があまり大きくない場合に利用される。
  4. (4)混合物質について、各物質による健康影響が相加されると仮定できる場合には、各物質のばく露濃度をそれぞれの物質の許容濃度で除した値の総和が1を超えるときに、許容濃度を超えると判断する。
  5. (5)許容濃度等の勧告において、感作性物質には、気道感作性物質と皮膚感作性物質があり、その両方に分類される物質がある。

出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)

令和5年度 第2回(2024年2月実施) 労働衛生一般 得点必須S原理で解く

問16

電離放射線及びその生体影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)α 線、β 線及び γ 線の中で、電離作用が最も強いものは α 線である。
  2. (2)電離放射線の被ばくによる人体に対する影響は、遺伝的影響と身体的影響に分類される。
  3. (3)電離放射線の被ばくによる身体的影響は、早期影響と晩発影響に分類され、がんや白内障は晩発影響に分類される。
  4. (4)発がんや遺伝的影響は、確率的影響である。
  5. (5)確率的影響には、しきい値がなく、被ばく線量が増えると障害の重篤度も増す。

出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第2回・2024年2月実施)

令和4年度 第1回(2022年8月実施) 労働衛生一般 得点必須S原理で解く

問14

電離放射線及びその生体影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)白血病は、晩発障害に分類される確率的影響である。
  2. (2)遺伝的影響には、影響を起こす被ばく線量に一定のしきい値がある。
  3. (3)X線とγ線は、エネルギーの大小ではなく、その発生過程の違いによって区別される。
  4. (4)β線とγ線では、γ線の方が透過力が大きい。
  5. (5)放射線宿酔は、急性影響であり、かつ、確定的影響である。

出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)

令和2年度 第1回(2020年8月実施) 労働衛生一般 得点必須S原理で解く

問14

電離放射線及びその影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)白血病は、晩発障害に分類される確率的影響である。
  2. (2)α線、β線及びX線の中で、透過力が最も弱いものはα線である。
  3. (3)放射線皮膚炎は、確定的影響であり、かつ、早期障害である。
  4. (4)X線とγ線は、波長の長短ではなく、その発生過程の違いによって区別される。
  5. (5)しきい線量は、確率的影響には存在するが、確定的影響には存在しない。

出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和2年度 第1回・2020年8月実施)

平成27年度 第2回(2016年2月実施) 労働衛生一般 得点必須S原理で解く

問14

電離放射線及びその影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. (1)白内障は、晩発障害に分類される確定的影響である。
  2. (2)白血病は、晩発障害に分類される確率的影響である。
  3. (3)しきい値は、確率的影響には存在するが、確定的影響には存在しない。
  4. (4)X線とγ線は、波長の長短ではなく、その発生過程の違いによって区別される。
  5. (5)α線、β線及びX線の中で、透過力が最も強いものはX線である。

出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成27年度 第2回・2016年2月実施)