慣性衝突式分粒の原理
鉱物性粉じん・原理・過去12回中9回、関連する論点が出題
原理
50%分粒粒径は、ノズルを通る空気の速度が速い(流量が大きい)ほど、小さい。粒子の密度が大きいほど、小さい。衝突板の付着物が増えると、粗い粒子が通過する。
この原理で解ける論点は3個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(4問)
令和8年度 第1回(2026年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S原理で解く
慣性衝突式分粒装置(インパクター)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)ハイボリウムエアサンプラーの分粒装置の衝突板に付着する粉じんが一定の量を超えると、測定値は大きくなる。
- (2)円形ノズル式インパクターのノズル孔に汚れが付着すると、分粒装置を通過する粒子の50 %分粒粒径は小さい方へ移行する。
- (3)円形ノズル式インパクターで所定の流量より大きな流量で吸引すると、測定値は小さくなる。
- (4)円形ノズル式インパクターの 50 %分粒粒径は、ノズルを通過する粒子の密度の平方根に比例する。
- (5)通気の際の流速が速くなるほど、分粒装置を通過する粒子の 50 %分粒粒径は小さい方へ移行する。
正答 (4)
慣性衝突式分粒装置(インパクター)の50%分粒粒径は、粒子の密度が大きいほど小さくなります。粒子の密度の平方根に反比例します。「平方根に比例する」とする選択肢4は誤りです。
流速が速いほど(吸引流量が大きいほど)、50%分粒粒径は小さいほうへ移ります。したがって、所定より大きい流量で吸引すると、分粒装置を通過する粒子が少なくなり、測定値は小さくなります(選択肢3、5)。ノズル孔が汚れて小さくなると、流速が速くなり、50%分粒粒径は小さいほうへ移ります(選択肢2)。衝突板に付着した粉じんが一定量を超えると、粒子が跳ね返って通り抜け、測定値が大きくなります(選択肢1)。
この選択肢と同様の記述は、令和4年度第1回の問題でも出題され、誤りとして扱われています。この問題の正誤は、出題実績にもとづいて判断しています。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「慣性衝突式分粒の原理」(過去12回中9回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:慣性衝突式分粒の原理(過去12回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:1回論点「ハイボリウムエアサンプラーでは、分粒装置の衝突板の付着粉じんが多くなると、通過する粒子の粒径は大きい方へ移行する」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
- (2)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「慣性衝突式分粒装置は、円形ノズル孔に汚れが付着すると通過する粒子の粒径は小さい方へ移行する」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:2回論点「インパクターには、円形ノズル式とスリット式とがある。」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:2回論点「円形ノズル式インパクターで分粒される粒子の粒径は、ノズルを通過する空気の速度の1/2乗に反比例する」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:2回論点「ハイボリウムエアサンプラーでは、分粒装置の衝突板の付着粉じんが多くなると、通過する粒子の粒径は大きい方へ移行する」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
慣性衝突式分粒装置(インパクター)の50%分粒粒径は、粒子の密度が大きいほど小さくなります。粒子の密度の平方根に反比例します。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)
令和6年度 第1回(2024年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S原理で解く
吸入性粉じん濃度の測定に用いられる分粒装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)測定に用いられる分粒装置は、規定の流量で使用するとき空気力学相当径 4 µmの粒子を 50 %除去する。
- (2)ノズル式インパクターで分粒される粒子の粒径は、ノズルを通過する空気の速度の 1/2 乗に反比例する。
- (3)慣性衝突式分粒装置では、粗大粉じんを除去するための捕集板には、粘着剤を規定の厚みとなるように塗布する。
- (4)サイクロン式分粒装置では、流速が速くなるほど、通過する粒子の 50 %分粒粒径は小さくなる。
- (5)多段平行板式分粒装置の吸引流量を所定の流量より大きくすると、分粒装置を通過する粒子の 50 % 分粒粒径は小さくなる。
正答 (5)
多段平行板式分粒装置は、重力沈降を利用して、粗大粒子を除きます。吸引流量を所定より大きくすると、空気が平行板の間を通る時間が短くなり、沈降する粒子が減るので、通過する粒子の50%分粒粒径は大きくなります。「小さくなる」とする選択肢5は誤りです。
分粒装置は、規定の流量で使うとき、空気力学相当径4 µmの粒子を50%除去します。サイクロン式では、流速が速くなるほど、50%分粒粒径は小さくなります。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「慣性衝突式分粒の原理」(過去12回中9回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:慣性衝突式分粒の原理(過去12回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「測定に用いられる分粒装置は、規定の流量で使用するとき空気力学相当径 4 µmの粒子を 50 %除去する」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:2回論点「円形ノズル式インパクターで分粒される粒子の粒径は、ノズルを通過する空気の速度の1/2乗に反比例する」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
- (3)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「慣性衝突式分粒装置では、粗大粉じんを除去するための捕集板には、粘着剤を規定の厚みとなるように塗布する」
- (4)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「サイクロン式分粒装置では、流速が速くなるほど、通過する粒子の 50 %分粒粒径は小さくなる」
- (5)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「慣性衝突式分粒装置の吸引流量を所定の流量より大きくすると、分粒装置を通過する粒子の 50 % 分粒粒径は小さくなる」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第1回・2024年8月実施)
令和4年度 第1回(2022年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S原理で解く
慣性衝突式分粒装置(インパクター)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)円形ノズル式インパクターの慣性パラメータ(効率50%の場合)は0.192である。
- (2)吸入性粉じん濃度測定用インパクターは、相対沈降径4.0 µmの粒子を50%除去するよう設計・製作されている。
- (3)円形ノズル式インパクターで所定の流量より大きな流量で吸引すると測定値は小さくなる。
- (4)通気の際の流速が速くなるほど、分粒装置を通過する粒子の50%分粒粒径は小さい方へ移行する。
- (5)円形ノズル式インパクターの50%分粒粒径は、ノズルを通過する粒子の密度の平方根に比例する。
正答 (5)
円形ノズル式インパクターの50%分粒粒径は、粒子の密度の平方根に反比例します(密度が大きいほど、慣性が大きく、小さい粒子まで衝突板に捕集されます)。「平方根に比例する」とする選択肢5は誤りです。
所定の流量より大きな流量で吸引すると、流速が速くなり、50%分粒粒径は小さいほうへ移行して、通過する粒子が少なくなり、測定値は小さくなります。吸入性粉じん濃度測定用インパクターは、相対沈降径4.0 µmの粒子を50%除去するよう設計されています。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「慣性衝突式分粒の原理」(過去12回中9回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:慣性衝突式分粒の原理(過去12回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「円形ノズル式インパクターの慣性パラメータ(効率50%の場合)は0.192である」
- (2)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「吸入性粉じん濃度測定用インパクターは、相対沈降径4.0 µmの粒子を50%除去するよう設計・製作されている」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:2回論点「インパクターには、円形ノズル式とスリット式とがある。」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:2回論点「ハイボリウムエアサンプラーでは、分粒装置の衝突板の付着粉じんが多くなると、通過する粒子の粒径は大きい方へ移行する」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
- (5)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:2回論点「円形ノズル式インパクターで分粒される粒子の粒径は、ノズルを通過する空気の速度の1/2乗に反比例する」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
慣性衝突式分粒装置(インパクター)の50%分粒粒径は、粒子の密度が大きいほど小さくなります。粒子の密度の平方根に反比例します。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)
平成29年度 第1回(2017年8月実施)
鉱物性粉じん
得点必須S原理で解く
慣性衝突式分粒装置(インパクター)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)インパクターには、円形ノズル式とスリット式とがある。
- (2)円形ノズル式インパクターで分粒される粒子の粒径は、ノズルを通過する粒子の密度の1/2乗に比例する。
- (3)スリット式インパクターでは、慣性パラメータの値を0.71とすると50%分粒粒径が求められる。
- (4)ハイボリウムエアサンプラーの分粒装置として、スリット式インパクターが用いられている。
- (5)吸入性粉じん濃度測定用インパクターは、50%分粒粒径を4.0μmとして設計・製作されている。
正答 (2)
円形ノズル式インパクターで分粒される粒子の粒径は、粒子の密度の1/2乗に反比例します(密度が大きいほど、慣性が大きく、小さい粒子まで捕集されます)。「1/2乗に比例する」とする選択肢2は誤りです。同じ趣旨の記述は、令和4年度第1回にも出題されています(出題実績)。
インパクターには、円形ノズル式とスリット式があります。スリット式インパクターでは、慣性パラメータの値を0.71とすると、50%分粒粒径が求められます。吸入性粉じん濃度測定用インパクターは、50%分粒粒径を4.0 µmとして設計・製作されています。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「慣性衝突式分粒の原理」(過去12回中9回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:慣性衝突式分粒の原理(過去12回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:2回論点「インパクターには、円形ノズル式とスリット式とがある。」
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:1回論点「円形ノズル式インパクターで分粒される粒子の粒径は、ノズルを通過する空気の速度の1/2乗に反比例する」原理「慣性衝突式分粒の原理」:全12回中9回出題
- (3)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「スリット式インパクターでは、慣性パラメータの値を0.71とすると50%分粒粒径が求められる」
- (4)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「ハイボリウムエアサンプラーの分粒装置として、スリット式インパクターが用いられている」
- (5)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「吸入性粉じん濃度測定用インパクターは、50%分粒粒径を4.0μmとして設計・製作されている」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成29年度 第1回・2017年8月実施)