問2
空気中の粒子のブラウン運動及び帯電粒子の挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)微小粒子がブラウン運動で衝突・凝集して粒子の個数が減少する速度は、粒子の個数濃度に依存する。
- (2)粒子を発熱体を中央に挟んだ冷却面の間を通すと冷却面に沈着する。
- (3)粒径 5 µm 以上の粒子では、ブラウン運動による拡散は、無視できる。
- (4)粒子の帯電量が同じであれば、粒子の電界中での移動速度は、粒径が大きいほど速い。
- (5)粒子の帯電量は荷電条件が同じであれば、粒径が大きい方が多い。
正答 (4)
粒子の帯電量が同じであれば、電界中での粒子の移動速度は、粒径が小さいほど速くなります(粒径が大きいほど、受ける空気の抵抗が大きいためです)。「粒径が大きいほど速い」とする選択肢4は誤りです。
微小粒子がブラウン運動で衝突・凝集して減る速度は、粒子の個数濃度に依存します。粒径5 µm以上の粒子では、ブラウン運動による拡散は無視できます。粒子の帯電量は、荷電条件が同じなら、粒径が大きいほど多くなります。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、論点「電界中での帯電している粒子の移動速度は、粒径が小さいほど大きい。」(過去12回中8回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:帯電粒子の電界中の移動(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)論点「微小粒子がブラウン運動で衝突・凝集して粒子の個数が減少する速度は、粒子の個数濃度に依存する」原理「粒子のブラウン運動と拡散」:全12回中12回出題
- (2)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「粒子を発熱体を中央に挟んだ冷却面の間を通すと冷却面に沈着する。」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:2回論点「粒径5μm以上の粒子では、ブラウン運動による拡散は、無視できる。」原理「粒子のブラウン運動と拡散」:全12回中12回出題
- (4)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:2回論点「電界中での帯電している粒子の移動速度は、粒径が小さいほど大きい。」原理「帯電粒子の電界中の移動」:全12回中8回出題
- (5)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「粒子の帯電量は荷電条件が同じであれば、粒径が大きい方が多い。」
この問題のひっかけパターン:電界中の粒子の移動速度は粒径が小さいほど速い
粒子の帯電量が同じであれば、電界中での粒子の移動速度は、粒径が小さいほど速くなります(粒径が大きいほど、受ける空気の抵抗が大きいためです)。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和元年度 第1回・2019年8月実施)