理論段数と理論段相当高さ
分析に関する概論・原理・過去23回中9回、関連する論点が出題
原理
理論段数が大きい(段相当高さが小さい)ほど、分離がよい。キャリアガスの流速には、段相当高さが最小になる最適値がある。
N = 16(tR/W)²、H = A + B/v + Cv
この原理で解ける論点は2個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(4問)
令和8年度 第1回(2026年8月実施)
分析に関する概論
得点必須S暗記で解く
キャピラリーガスクロマトグラフ分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)キャリヤーガスの流速には、最適値がある。
- (2)カラムの内径が小さいほど、理論段数は大きくなる。
- (3)カラムの長さが長いほど、理論段相当高さは大きくなる。
- (4)極性液相を用いると、極性官能基を有する化合物の保持時間は大きくなる。
- (5)無極性液相を用いると、飽和炭化水素化合物は、ほぼ炭素数が少ないものから順に溶出する。
正答 (3)
理論段相当高さ(HETP)は、カラムの長さを理論段数で割ったもので、カラムの分離効率を「長さ1単位あたり」で表す値です。カラムを長くすると理論段数は増えますが、HETP はカラムの充填状態や内径、流速などで決まり、長さによって大きくはなりません。選択肢3は誤りです。
カラムの性能を比べるとき、理論段数は「カラム全体」、理論段相当高さは「単位長さあたり」の指標、と区別して覚えておきましょう。HETP は小さいほど分離能が高いカラムです。
- (1)正しい。流速には、HETP が最小になる最適値がある(ファン・デームター式)。
- (2)正しい。内径が小さいほど、理論段数は大きくなる。
- (3)誤り。カラムを長くしても HETP は大きくならない。長くなるのは理論段数。
- (4)正しい。極性液相では、極性官能基をもつ化合物ほど強く保持される。
- (5)正しい。無極性液相では、飽和炭化水素はほぼ沸点の順(炭素数の少ない順)に出てくる。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「理論段数・理論段相当高さ・ピーク幅とカラム長」(過去23回中16回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:理論段数と理論段相当高さ(過去23回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「キャリヤーガスの流速には、最適値がある。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全23回中9回出題(出題確率39%)/同じ記述の出題:3回論点「カラム内径が小さいほど理論段数は大きくなる。」
- (3)誤った記述正答(ひっかけパターンに該当):全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:1回論点「理論段相当高さが高いほど理論段数は大きくなる。(誤りの記述)」原理「理論段数と理論段相当高さ」:全23回中9回出題
- (4)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「極性液相を用いると、極性官能基を有する化合物の保持時間は大きくなる」原理「保持時間と溶出順」:全23回中5回出題
- (5)正しい記述:全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「極性液相は極性官能基を有する化合物の溶出を遅くする。」原理「保持時間と溶出順」:全23回中5回出題
N=L÷H。カラムを2倍にすると理論段数は2倍、理論段相当高さは変わらず、ピーク幅は√2倍。膜厚が厚いと理論段数は小さい。
なぜ?理論段相当高さは「カラム1段あたりの長さ」なので、カラムの長さでは変わらない。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)
令和6年度 第1回(2024年8月実施)
分析に関する概論
得点必須S暗記で解く
キャピラリーガスクロマトグラフ分析法に用いられるカラムに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)理論段相当高さが高いほど理論段数は大きくなる。
- (2)カラム内径が小さいほど理論段数は大きくなる。
- (3)カラムの液相の膜厚が小さいほど理論段数は大きくなる。
- (4)極性液相は極性官能基を有する化合物の溶出を遅くする。
- (5)無極性液相では、無極性化合物は一般に沸点の低い順に溶出する。
正答 (1)
理論段数は、カラムの長さを理論段相当高さで割ったものなので、理論段相当高さが高いほど、理論段数は小さくなります。「理論段相当高さが高いほど理論段数は大きくなる」とする選択肢1は誤りです。
理論段相当高さは「1段あたりの長さ」です。1段が長いほど、同じ長さのカラムに入る段の数は少なくなり、分離の効率は下がります。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「理論段数・理論段相当高さ・ピーク幅とカラム長」(過去23回中16回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:理論段数と理論段相当高さ(過去23回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(ひっかけパターンに該当):全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:1回論点「理論段相当高さが高いほど理論段数は大きくなる。(誤りの記述)」原理「理論段数と理論段相当高さ」:全23回中9回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全23回中9回出題(出題確率39%)/同じ記述の出題:6回論点「カラム内径が小さいほど理論段数は大きくなる。」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全23回中9回出題(出題確率39%)/同じ記述の出題:2回論点「カラム内径が小さいほど理論段数は大きくなる。」
- (4)正しい記述:全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「極性液相は極性官能基を有する化合物の溶出を遅くする。」原理「保持時間と溶出順」:全23回中5回出題
- (5)正しい記述:全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「極性液相は極性官能基を有する化合物の溶出を遅くする。」原理「保持時間と溶出順」:全23回中5回出題
N=L÷H。カラムを2倍にすると理論段数は2倍、理論段相当高さは変わらず、ピーク幅は√2倍。膜厚が厚いと理論段数は小さい。
なぜ?理論段相当高さは「カラム1段あたりの長さ」なので、カラムの長さでは変わらない。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第1回・2024年8月実施)
令和2年度 第2回(2021年2月実施)
分析に関する概論
得点必須S暗記で解く
ガスクロマトグラフ分析法において、カラムの長さを2倍にしたときのピークの形状及びカラム性能に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)ピーク面積は変化しない。
- (2)分離度は √2 倍になる。
- (3)ピーク幅は √2 倍になる。
- (4)理論段相当高さは2倍になる。
- (5)保持時間は2倍になる。
正答 (4)
理論段相当高さは、カラム1段あたりの長さなので、カラムの長さを2倍にしても変わりません。「2倍になる」とする選択肢4は誤りです。
カラムを2倍にすると、理論段数と保持時間は2倍、分離度とピーク幅は √2 倍、ピーク面積は変わりません。同じ形の問題は、令和5年度第2回・令和7年度第1回にもあります。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「理論段数・理論段相当高さ・ピーク幅とカラム長」(過去23回中16回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:理論段数と理論段相当高さ(過去23回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)論点「ピーク面積は変化しない。」
- (2)正しい記述:全23回中6回出題(出題確率26%)/同じ記述の出題:5回論点「分離度は√2倍になる。」
- (3)正しい記述:全23回中5回出題(出題確率22%)/同じ記述の出題:3回論点「ピークの高さは1/√2倍になる。」
- (4)誤った記述正答(ひっかけパターンに該当):全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:2回論点「理論段相当高さが高いほど理論段数は大きくなる。(誤りの記述)」原理「理論段数と理論段相当高さ」:全23回中9回出題
- (5)正しい記述:全23回中5回出題(出題確率22%)論点「保持時間は2倍になる。」
N=L÷H。カラムを2倍にすると理論段数は2倍、理論段相当高さは変わらず、ピーク幅は√2倍。膜厚が厚いと理論段数は小さい。
なぜ?理論段相当高さは「カラム1段あたりの長さ」なので、カラムの長さでは変わらない。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和2年度 第2回・2021年2月実施)
平成30年度 第1回(2018年8月実施)
分析に関する概論
得点必須S暗記で解く
ガスクロマトグラフ分析法において、カラムの長さを2倍にしたときの記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)理論段相当高さは2倍になる。
- (2)理論段数は2倍になる。
- (3)保持時間は2倍になる。
- (4)ピーク幅は√2倍になる。
- (5)分離度は√2倍になる。
正答 (1)
理論段相当高さは、カラム1段あたりの長さなので、カラムを2倍の長さにしても変わりません。「2倍になる」とする選択肢1は誤りです。
理論段数と保持時間は2倍、ピーク幅と分離度は √2 倍になります。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「理論段数・理論段相当高さ・ピーク幅とカラム長」(過去23回中16回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:理論段数と理論段相当高さ(過去23回中9回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(ひっかけパターンに該当):全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:2回論点「理論段相当高さが高いほど理論段数は大きくなる。(誤りの記述)」原理「理論段数と理論段相当高さ」:全23回中9回出題
- (2)正しい記述頻出のおとり:全23回中9回出題(出題確率39%)/同じ記述の出題:4回論点「カラム内径が小さいほど理論段数は大きくなる。」
- (3)正しい記述:全23回中5回出題(出題確率22%)論点「保持時間は2倍になる。」
- (4)正しい記述:全23回中5回出題(出題確率22%)/同じ記述の出題:3回論点「ピークの高さは1/√2倍になる。」
- (5)正しい記述:全23回中6回出題(出題確率26%)/同じ記述の出題:5回論点「分離度は√2倍になる。」
N=L÷H。カラムを2倍にすると理論段数は2倍、理論段相当高さは変わらず、ピーク幅は√2倍。膜厚が厚いと理論段数は小さい。
なぜ?理論段相当高さは「カラム1段あたりの長さ」なので、カラムの長さでは変わらない。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成30年度 第1回・2018年8月実施)