問11
環境空気(25 ℃、1気圧)中の p-ニトロクロロベンゼンの濃度を測定するため、2本のミゼットインピンジャーの各々に捕集液 10 mL を入れて直列に連結し、試料空気を流量 1.0 L・min⁻¹ で10分間捕集した。捕集後の捕集液は合わせてメスフラスコに入れ、さらに捕集液で 25 mL に定容したものを試料液とした。ガスクロマトグラフで分析した結果、試料液のピーク面積は 1700 であった。p-ニトロクロロベンゼン濃度が、0.25 µg・mL⁻¹ の標準液を試料液と同様に分析したところ、ピーク面積は 5300 であった。環境空気中の p-ニトロクロロベンゼン濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。
- (1)0.1 mg・m⁻³
- (2)0.2 mg・m⁻³
- (3)0.4 mg・m⁻³
- (4)0.6 mg・m⁻³
- (5)0.8 mg・m⁻³
正答 (2)
試料液の濃度は、ピーク面積の比から求めます。
試料液の濃度 = 0.25 µg/mL × 1700/5300 ≒ 0.0802 µg/mL
試料液は25 mLなので、捕集された量は 0.0802 × 25 ≒ 2.0 µg です。
捕集した空気の量は 1.0 L/min × 10 min = 10 L = 0.010 m³ なので、
濃度 = 2.0 µg ÷ 10 L = 0.20 µg/L = 0.2 mg/m³
よって(2)です。2本のミゼットインピンジャーの捕集液は合わせて測定しているので、捕集率の補正は不要です。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:高)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「吸光光度分析法による濃度(ppm)の計算(シアン化水素・p-ニトロクロロベンゼン)」(過去12回中4回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。「似た記述」は、言い回しが違うが、論点が近いものです。実際の頻度は、これらの間にあることが多いです)。
- この形式の問題(計算問題):全12回中3回出題(出題確率25%)
この問題のひっかけパターン:吸光光度分析法による濃度(ppm)の計算(シアン化水素・p-ニトロクロロベンゼン)
捕集液全体の量に直し、物質量→気体の体積(24.45 L/mol)→吸引空気量で割ってppmにする。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)