問6
有機溶剤の捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)真空捕集瓶による試料空気の採取には、内容積が 1 L 以上のガラス製の捕集瓶が用いられるが、その内面は測定対象物質に対して不活性でなければならない。
- (2)真空捕集瓶に試料空気を採取する際の吸引空気流量は一定である。
- (3)活性炭管に試料空気を捕集する際は、前もって活性炭管を接続した状態で電動ポンプの流量を、石けん膜流量計で校正する。
- (4)小型バブラーに試料空気を捕集する際は、吸引する電動ポンプの流量を石けん膜流量計で校正する。
- (5)ミゼットインピンジャーに粒径 3 ~ 5 mmのグラスビーズを入れておくと、ガス状物質の捕集率が高まるのは、試料空気と液体の接触面積が大きくなるからである。
正答 (2)
真空捕集瓶に試料空気を採取するときは、コックを開いて徐々に吸引し、瓶内の圧力が大気圧と等しくなるまで続けます。瓶内の圧力が上がるにつれて、吸引される流量は減っていくので、吸引流量は一定ではありません。「一定である」とする選択肢2は誤りです。そのため、コックの開き具合を一定にして、吸引に要する時間をあらかじめ測定しておきます。
活性炭管を接続した状態で、電動ポンプの流量を石けん膜流量計で校正します。ミゼットインピンジャーにグラスビーズを入れると、試料空気と液体の接触面積が大きくなり、捕集率が高まります。
(参考:『デザイン・サンプリングの実務(A・B測定編 上)』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「真空捕集びんと捕集袋の使い方」(過去12回中10回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:真空捕集びんと捕集袋の使い方(過去12回中10回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「真空捕集瓶による試料空気の採取には、内容積が 1 L 以上のガラス製の捕集瓶が用いられるが、その内面は測定対象物質に対して不活性でなければならない」
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:1回論点「真空捕集びんに試料を採取する際の空気吸引流量は一定ではない。」原理「真空捕集びんと捕集袋の使い方」:全12回中10回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:3回論点「活性炭管に試料を捕集する際に用いる電動ポンプは、活性炭管を接続して流量を調整する」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)論点「小型バブラーに試料空気を捕集する際は、吸引する電動ポンプの流量を石けん膜流量計で校正する」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「ミゼットインピンジャーに粒径 3 ~ 5 mmのグラスビーズを入れておくと、ガス状物質の捕集率が高まるのは、試料空気と液体の接触面積が大きくなるからである」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第1回・2024年8月実施)