流量計の校正と圧力損失
有機溶剤・原理・過去12回中8回、関連する論点が出題
原理
石けん膜流量計は、基準として、他の流量計の校正に使える。ポンプの流量は、使うときと同じ状態(捕集管を接続)で調整する。圧力損失が大きいと、流量計の指示値は、真の流量とずれるので、補正する。
この原理で解ける論点は4個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(3問)
令和7年度 第1回(2025年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
有機溶剤の測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)流量計の校正には、基準流量計として、石けん膜流量計を用いることができる。
- (2)固体捕集法により試料を捕集する際に用いる電動ポンプの流量調整は、捕集管を接続した状態で行ってはならない。
- (3)捕集管の活性炭量に比べて脱着溶媒の量が少ない場合、脱着率が低くなることがある。
- (4)真空捕集瓶は、捕集瓶内の圧力を 1.33 kPa以下にしたものを使用する。
- (5)真空捕集瓶のコックには、グリースは使用しない。
正答 (2)
固体捕集法で、電動ポンプの流量を調整するときは、捕集管を接続した状態で行います。捕集管(活性炭管など)を通すと、空気が流れにくくなるので、接続しない状態で調整すると、実際の流量が設定からずれてしまうからです。「捕集管を接続した状態で行ってはならない」とする選択肢2は誤りです。
真空捕集瓶は、瓶内の圧力を1.33 kPa以下にして使います。コックのすり合わせ部には、グリースを使いません。
(参考:『作業環境測定ガイドブック5 有機溶剤関係』)
細かい論点なので、深追いは禁物です。固体捕集法で、電動ポンプの流量調整を捕集管を接続した状態で行う、という点は、プロジェクトの教科書で記述を確認できておらず、一般的な知識による説明です。根拠の確認は後回しにしています。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「流量計の校正と圧力損失」(過去12回中8回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:流量計の校正と圧力損失(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)論点「流量計の校正には、基準流量計として石けん膜流量計を用いることができる」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:1回論点「活性炭管に試料を捕集する際に用いる電動ポンプは、活性炭管を接続して流量を調整する」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (3)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「捕集管の活性炭量に比べて脱着溶媒の量が少ない場合、脱着率が低くなることがある」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)/同じ記述の出題:2回論点「真空捕集びんは、捕集びん内の圧力を1.33kPa以下にしたものを使用する」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:2回論点「真空捕集瓶のコックには、グリースは使用しない。」原理「真空捕集びんと捕集袋の使い方」:全12回中10回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)
令和5年度 第1回(2023年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
有機溶剤の捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)捕集袋により試料を採取する場合には、内容積 5 L以上のものを用いる。
- (2)小型ガス吸収管による試料採取時の空気吸引流量は、50~100 mL・min⁻¹とする。
- (3)固体捕集法で試料を捕集する場合、電動ポンプの流量調整は捕集管等を接続せずに行う。
- (4)ガラス製、プラスチック製にかかわらず、管や装置の接続にグリースは使用しない。
- (5)流量計の校正には、基準流量計として石けん膜流量計を用いることができる。
正答 (3)
固体捕集法で、電動ポンプの流量調整は、捕集管を接続した状態で行います。捕集管を通すと空気が流れにくくなるので、接続せずに調整すると、実際の流量が設定からずれてしまいます。「捕集管等を接続せずに行う」とする選択肢3は誤りです。
捕集袋は、内容積5 L以上のものを使います。小型ガス吸収管の吸引流量は、50〜100 mL/minです。管や装置の接続には、グリースを使いません。流量計の校正には、基準流量計として石けん膜流量計を使えます。
(参考:『デザイン・サンプリングの実務(A・B測定編 上)』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「流量計の校正と圧力損失」(過去12回中8回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:流量計の校正と圧力損失(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:3回論点「捕集袋に試料を採取する際に内容積5L以上のものを用いる。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「小型ガス吸収管による試料採取時の空気吸引流量は、50~100 mL・min⁻¹とする」
- (3)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:1回論点「活性炭管に試料を捕集する際に用いる電動ポンプは、活性炭管を接続して流量を調整する」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「ガラス製、プラスチック製にかかわらず、管や装置の接続にグリースは使用しない」原理「真空捕集びんと捕集袋の使い方」:全12回中10回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)論点「流量計の校正には、基準流量計として石けん膜流量計を用いることができる」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第1回・2023年8月実施)
平成28年度 第1回(2016年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
有機溶剤の捕集に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)サンプリング時間は、管理濃度の1/10以下の濃度まで測定可能であれば10分未満でもよい。
- (2)較正した流量計を用いても、捕集装置の圧力損失が大きいときは、差圧計で読み取った圧力損失の値を用いて流量補正を行う。
- (3)真空捕集びんに試料を採取する際の空気吸引流量は、一定である。
- (4)試料空気の採取には、一般に、内容積が1L以下のガラス製の真空捕集びんが用いられる。
- (5)種類の異なる活性炭管を使用する場合、電動ポンプの流量較正は、最初に使用する活性炭管を接続した状態で行う。
正答 (2)
校正した流量計を使っても、捕集装置の圧力損失が大きいときは、差圧計で読み取った圧力損失の値を使って、流量補正を行います。よって(2)が、正しい記述です。
サンプリング時間は、管理濃度の1/10以下の濃度まで測定可能であっても、原則として10分以上とします。真空捕集びんの吸引流量は、びん内の圧力が上がるにつれて減るので、一定ではありません。真空捕集びんには、内容積1 L以上のガラス製のものを使います。種類の異なる活性炭管を使う場合は、使う活性炭管ごとに、接続した状態で、流量を校正します。
(参考:『デザイン・サンプリングの実務(A・B測定編 上)』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「流量計の校正と圧力損失」(過去12回中8回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:流量計の校正と圧力損失(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「サンプリング時間は、管理濃度の1/10以下の濃度まで測定可能であれば10分未満でもよい(誤りの記述)」
- (2)正しい記述正答(原理から解ける):全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「校正した流量計を用いても、捕集装置の圧力損失が著しく大きいと、差圧計の値を用いた流量補正が必要な場合がある」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (3)誤った記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:1回論点「真空捕集びんに試料を採取する際の空気吸引流量は一定ではない。」原理「真空捕集びんと捕集袋の使い方」:全12回中10回出題
- (4)誤った記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「真空捕集瓶による試料空気の採取には、内容積が 1 L 以上のガラス製の捕集瓶が用いられるが、その内面は測定対象物質に対して不活性でなければならない」
- (5)誤った記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「種類の異なる活性炭管を使用する場合、電動ポンプの流量較正は、最初に使用する活性炭管を接続した状態で行う(誤りの記述)」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成28年度 第1回・2016年8月実施)