液体捕集の捕集率
有機溶剤・原理・過去12回中6回、関連する論点が出題
原理
気泡が細かい(接触面積が大きい)、液の温度が低い、気泡の滞留時間が長い(流量が小さい)ほど、ガスは、捕集液によく溶け、捕集率が高い。
この原理で解ける論点は7個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(3問)
令和3年度 第1回(2021年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
有機溶剤の液体捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)試料空気の気泡を大きくすると、捕集率が低くなる。
- (2)試料空気採取によって液量が減少した場合は、捕集液を追加して一定量に調整して分析する。
- (3)捕集液内での気泡の滞留時間が長いほど、捕集率は高くなる。
- (4)捕集液に溶解させて捕集する場合は、捕集液を冷却すると一般に捕集率を高めることができる。
- (5)ミゼットインピンジャーによる捕集では、主として慣性効果によって捕集される。
正答 (5)
ミゼットインピンジャーで、ガス状の有機溶剤を捕集するしくみは、ノズルから噴出した試料空気が、捕集液中で気泡になり、捕集液に溶解(または反応)することです。慣性効果は、粒子状物質を衝突で捕集する原理で、有機溶剤の蒸気の捕集では主な原理ではありません。「主として慣性効果によって捕集される」とする選択肢5は誤りです。
気泡が大きいと、接触面積が小さく、捕集率が低くなります。気泡の滞留時間が長いほど、捕集率は高くなります。捕集液に溶解させて捕集するときは、捕集液を冷却すると、捕集率を高められます。液量が減少したときは、捕集液を追加して一定量に調整します。
(参考:『デザイン・サンプリングの実務(A・B測定編 上)』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:初見の選択肢ですが、原理「液体捕集の捕集率」(過去12回中6回出題)を理解していれば、解けます。
原理から解く:液体捕集の捕集率(過去12回中6回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「試料空気の気泡を細かくすると、捕集率が高まる。」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
- (2)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「試料空気採取によって液量が減少した場合は、捕集液を追加して一定量に調整して分析する」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「捕集液内での気泡の滞留時間が長いほど、捕集率は高くなる。」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)論点「捕集液に溶解させて捕集する場合は、捕集液を冷却すると一般に捕集率を高めることができる」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
- (5)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中1回出題(出題確率8%)論点「ミゼットインピンジャーによる捕集では、主として慣性効果によって捕集される(誤りの記述)」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和3年度 第1回・2021年8月実施)
令和2年度 第1回(2020年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
有機溶剤の捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)真空捕集びんによる試料空気の採取には、内容積が 1 L 以上のガラス製の捕集びんが用いられるが、その内面は測定対象物質に対して不活性でなければならない。
- (2)真空捕集びんに試料空気を採取する際の空気吸引流量は一定でない。
- (3)活性炭管に試料空気を捕集する際は、前もって活性炭管を接続した状態で電動ポンプの流量を、石けん膜流量計で校正する。
- (4)小型バブラーに試料空気を捕集する際は、吸引する電動ポンプの流量を石けん膜流量計で校正する。
- (5)ミゼットインピンジャーに粒径 3 ~ 5 mm のグラスビーズを入れておくと、ガス状物質の捕集率が高まるのは、試料空気と液体の接触面積が小さくなるからである。
正答 (5)
ミゼットインピンジャーにグラスビーズを入れると、気泡が細かくなり、試料空気と液体の接触面積が大きくなるので、ガス状物質の捕集率が高まります。「接触面積が小さくなるからである」とする選択肢5は誤りです。
真空捕集びんは、内容積1 L以上のガラス製で、内面は測定対象物質に不活性でなければなりません。吸引流量は一定ではありません。活性炭管や小型バブラーに捕集するときの電動ポンプの流量は、石けん膜流量計で校正します。
同様の記述は、令和3年度第1回にも出題されています(出題実績)。
(参考:『デザイン・サンプリングの実務(A・B測定編 上)』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「液体捕集の捕集率」(過去12回中6回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:液体捕集の捕集率(過去12回中6回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「真空捕集瓶による試料空気の採取には、内容積が 1 L 以上のガラス製の捕集瓶が用いられるが、その内面は測定対象物質に対して不活性でなければならない」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「真空捕集びんに試料を採取する際の空気吸引流量は一定ではない。」原理「真空捕集びんと捕集袋の使い方」:全12回中10回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中7回出題(出題確率58%)/同じ記述の出題:3回論点「活性炭管に試料を捕集する際に用いる電動ポンプは、活性炭管を接続して流量を調整する」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)論点「小型バブラーに試料空気を捕集する際は、吸引する電動ポンプの流量を石けん膜流量計で校正する」原理「流量計の校正と圧力損失」:全12回中8回出題
- (5)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「ミゼットインピンジャーに粒径 3 ~ 5 mmのグラスビーズを入れておくと、ガス状物質の捕集率が高まるのは、試料空気と液体の接触面積が大きくなるからである」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和2年度 第1回・2020年8月実施)
令和元年度 第1回(2019年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
有機溶剤の液体捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)試料空気の気泡を細かくすると、捕集率が高まる。
- (2)試料空気との接触面積を大きくするために、ガラスビーズを入れることがある。
- (3)捕集液内での気泡の滞留時間が長いほど、捕集率は高くなる。
- (4)捕集液に溶解させて捕集する場合は、捕集液を加熱すると一般に捕集率を高めることができる。
- (5)捕集液との化学反応により捕集することがある。
正答 (4)
捕集液に溶解させて有機溶剤を捕集するときは、捕集液の温度が低いほど、溶解度が大きくなり、捕集率が高くなります。加熱すると、気体が液体から逃げやすくなり、捕集率は低下します。「捕集液を加熱すると、一般に捕集率を高めることができる」とする選択肢4は誤りです。
試料空気の気泡を細かくすると、捕集率は高まります。ガラスビーズを入れると、接触面積が大きくなります。気泡の滞留時間が長いほど、捕集率は高くなります。捕集液との化学反応により捕集することもあります。
(参考:『デザイン・サンプリングの実務(A・B測定編 上)』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:初見の選択肢ですが、原理「液体捕集の捕集率」(過去12回中6回出題)を理解していれば、解けます。
原理から解く:液体捕集の捕集率(過去12回中6回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「試料空気の気泡を細かくすると、捕集率が高まる。」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
- (2)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「試料空気との接触面積を大きくするため、ガラスビーズを入れることがある」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「捕集液内での気泡の滞留時間が長いほど、捕集率は高くなる。」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中1回出題(出題確率8%)論点「捕集液に溶解させて捕集する場合は、捕集液を加熱すると一般に捕集率を高めることができる(誤りの記述)」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「捕集液との化学反応により捕集することがある。」原理「液体捕集の捕集率」:全12回中6回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和元年度 第1回・2019年8月実施)