水銀の酸化・還元
金属類・原理・過去12回中12回、関連する論点が出題
原理
水銀は、過マンガン酸カリウムで酸化して捕集する。過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミンで還元し、水銀(Ⅱ)は、塩化スズ(Ⅱ)で、水銀原子に還元する。
この原理で解ける論点は4個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(6問)
令和8年度 第1回(2026年8月実施)
金属類
得点必須S原理で解く
原子吸光分析法による作業環境空気中の水銀の分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)水銀蒸気は、精製水への溶解度は低い。
- (2)試料捕集には、過マンガン酸カリウム-希硫酸溶液が用いられる。
- (3)試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩酸ヒドロキシルアミン溶液が用いられる。
- (4)標準液の保存には、テフロン容器は用いない。
- (5)酸性の試料液で、塩化スズ(Ⅳ)は、水銀(Ⅱ)を酸化し塩化スズ(Ⅱ)となる。
正答 (5)
水銀の原子吸光分析(還元気化法)では、試料を過マンガン酸カリウム-希硫酸溶液に捕集します(選択肢2)。試料液中に残った過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します(選択肢3)。
そのあと、溶液中の水銀(Ⅱ)に塩化スズ(Ⅱ)を加えると、水銀(Ⅱ)が還元されて原子状水銀(Hg⁰)になります(Hg²⁺+Sn²⁺→Hg⁰+Sn⁴⁺)。この水銀蒸気の吸光度を測ります。「塩化スズ(Ⅳ)が水銀(Ⅱ)を酸化する」とする選択肢5は、還元と酸化の向き、スズの価数が逆なので誤りです。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「水銀の酸化・還元」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
物質の表で解く:水銀(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:水銀の酸化・還元(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「水銀蒸気は、精製水への溶解度は低い。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中10回出題(出題確率83%)/同じ記述の出題:2回論点「捕集液は、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液が用いられる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:2回論点「試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩酸ヒドロキシルアミン溶液が用いられる」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (4)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「標準液の保存には、テフロン容器は用いない。」
- (5)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:1回論点「水銀の還元剤として、塩化スズ(Ⅱ)を用いる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)
令和7年度 第1回(2025年8月実施)
金属類
得点必須S原理で解く
液体捕集法による水銀の測定法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)空気中の水銀の捕集には、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液を用いる。
- (2)塩化水銀(Ⅱ)を用いて標準原液を調製する。
- (3)標準原液の保存には、ポリエチレン製の容器は用いない。
- (4)試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる。
- (5)原子吸光分析法での水銀(Ⅱ)イオンの還元には、アスコルビン酸溶液を用いる。
正答 (4)
水銀の液体捕集法では、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液(吸収液)に捕集します(選択肢1)。捕集後の試料液に残った過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。「塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる」とする選択肢4は誤りです。塩化スズ(Ⅱ)は、水銀(Ⅱ)を水銀原子に還元する試薬です。
標準原液は、塩化水銀(Ⅱ)を硫酸に溶かして調製します(選択肢2)。ポリエチレン製の容器は、水銀の保存には、ポリエチレンの還元性などの影響を受けやすいので、用いません(選択肢3)。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「水銀の酸化・還元」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
物質の表で解く:水銀(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:水銀の酸化・還元(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中10回出題(出題確率83%)/同じ記述の出題:7回論点「捕集液は、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液が用いられる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (2)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「塩化水銀(Ⅱ)を用いて標準液を調製する。」
- (3)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「標準原液の保存には、ポリエチレン製の容器は用いない。」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩酸ヒドロキシルアミン溶液が用いられる」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「水銀(Ⅱ)イオンの還元には、アスコルビン酸溶液を用いる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
捕集後の試料液に残った過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。塩化スズ(Ⅱ)は、水銀(Ⅱ)を水銀原子に還元する試薬です。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)
令和4年度 第1回(2022年8月実施)
金属類
得点必須S原理で解く
液体捕集法-原子吸光分析法による水銀の分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)標準系列液の調製には、0.5 mol・L⁻¹硫酸を用いる。
- (2)バブラーの壁面は、捕集液を用いて洗い、その洗液も合わせて試料液とする。
- (3)試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる。
- (4)測定には、253.7 nmの紫外吸収を用いる。
- (5)排気系には、水銀吸収装置を取り付ける必要がある。
正答 (3)
水銀の液体捕集法で、試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。「塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる」とする選択肢3は誤りです。塩化スズ(Ⅱ)は、水銀(Ⅱ)を水銀原子に還元する試薬です。
標準系列液は、0.5 mol/L硫酸で調製します。バブラーの壁面は、捕集液で洗い、洗液も試料液に合わせます。測定には253.7 nmを使い、排気系には水銀吸収装置を取り付けます。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「水銀の酸化・還元」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
物質の表で解く:水銀(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:水銀の酸化・還元(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「標準系列液の調製には、0.5mol・L⁻¹硫酸を用いる。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「バブラーの壁面は、捕集液を用いて洗う。」
- (3)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩酸ヒドロキシルアミン溶液が用いられる」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (4)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「測定には、253.7nmの紫外吸収を用いる。」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)論点「排気系には、水銀吸収装置を取り付ける必要がある。」
捕集後の試料液に残った過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。塩化スズ(Ⅱ)は、水銀(Ⅱ)を水銀原子に還元する試薬です。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)
令和2年度 第1回(2020年8月実施)
金属類
得点必須S原理で解く
液体捕集法-原子吸光分析法による水銀の測定法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)空気中の水銀の捕集には、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液を用いる。
- (2)試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる。
- (3)水銀(Ⅱ)イオンの還元には、アスコルビン酸溶液を用いる。
- (4)検量線作成用の標準原液は、硬質ガラス容器に入れて、冷暗所で保存する。
- (5)還元気化した水銀は、硫化ナトリウム溶液に回収する。
正答 (2)
水銀の液体捕集法で、試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。「塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる」とする選択肢2は誤りです。塩化スズ(Ⅱ)は、水銀(Ⅱ)を水銀原子に還元する試薬です。同じ記述は、令和7年度第1回にも出題されています(出題実績)。
空気中の水銀は、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液に捕集します。標準原液は、硬質ガラス容器に入れて、冷暗所で保存します。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「水銀の酸化・還元」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
物質の表で解く:水銀(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:水銀の酸化・還元(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中10回出題(出題確率83%)/同じ記述の出題:7回論点「捕集液は、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液が用いられる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩酸ヒドロキシルアミン溶液が用いられる」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「水銀(Ⅱ)イオンの還元には、アスコルビン酸溶液を用いる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (4)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「検量線作成用の標準原液は、硬質ガラス容器に入れて、冷暗所で保存する」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「還元気化した水銀は、硫化ナトリウム溶液に回収する。」
捕集後の試料液に残った過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。塩化スズ(Ⅱ)は、水銀(Ⅱ)を水銀原子に還元する試薬です。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和2年度 第1回・2020年8月実施)
平成30年度 第1回(2018年8月実施)
金属類
得点必須S原理で解く
液体捕集法による水銀の測定法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)空気中の水銀の捕集には、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液を用いる。
- (2)塩化水銀(Ⅱ)を用いて標準液を調製する。
- (3)試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる。
- (4)吸光光度分析法では、捕集した水銀をジチゾン-クロロホルム溶液を用いて抽出する。
- (5)原子吸光分析法での水銀(Ⅱ)イオンの還元には、アスコルビン酸溶液を用いる。
正答 (3)
水銀の液体捕集法で、試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。「塩化スズ(Ⅱ)溶液を用いる」とする選択肢3は誤りです。同じ記述は、令和2年度第1回、令和7年度第1回にも出題されています(出題実績)。
空気中の水銀は、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液に捕集します。標準液は、塩化水銀(Ⅱ)で調製します。原子吸光分析法での水銀(Ⅱ)イオンの還元には、アスコルビン酸溶液などを使います。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「水銀の酸化・還元」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
物質の表で解く:水銀(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:水銀の酸化・還元(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中10回出題(出題確率83%)/同じ記述の出題:7回論点「捕集液は、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム溶液が用いられる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (2)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「塩化水銀(Ⅱ)を用いて標準液を調製する。」
- (3)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「試料液中の過剰の過マンガン酸カリウムの還元には、塩酸ヒドロキシルアミン溶液が用いられる」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (4)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「吸光光度分析法では、捕集した水銀をジチゾン-クロロホルム溶液を用いて抽出する」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:2回論点「水銀(Ⅱ)イオンの還元には、アスコルビン酸溶液を用いる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
捕集後の試料液に残った過剰の過マンガン酸カリウムは、塩酸ヒドロキシルアミン溶液で還元します。塩化スズ(Ⅱ)は、水銀(Ⅱ)を水銀原子に還元する試薬です。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成30年度 第1回・2018年8月実施)
平成27年度 第1回(2015年8月実施)
金属類
得点必須S原理で解く
水銀の測定法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)金を用いる固体捕集法では、金に捕集された水銀を加熱脱着した後、原子吸光分析法で分析する。
- (2)液体捕集-還元気化原子吸光分析法では、分析の際、過マンガン酸の色が消えるまで、塩酸ヒドロキシルアミン溶液を捕集液に加える。
- (3)原子吸光分析法では、測定波長253.7nmの紫外吸収を用いる。
- (4)塩化スズ(Ⅱ)による還元を行う際には、試料液を弱アルカリ性とする。
- (5)循環方式還元気化法で気化した水銀は、ヨウ素-ヨウ化カリウム溶液中に回収する。
正答 (4)
塩化スズ(Ⅱ)による水銀(Ⅱ)の還元は、酸性の試料液で行います。「試料液を弱アルカリ性とする」とする選択肢4は誤りです。
金を使う固体捕集法では、金に捕集された水銀を加熱脱着したあと、原子吸光分析法で分析します。液体捕集-還元気化原子吸光分析法では、過マンガン酸の色が消えるまで、塩酸ヒドロキシルアミン溶液を捕集液に加えます。原子吸光分析法では、測定波長253.7 nmの紫外吸収を使います。循環方式還元気化法で気化した水銀は、ヨウ素-ヨウ化カリウム溶液中に回収します。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
細かい論点なので、深追いは禁物です。塩化スズ(Ⅱ)による還元を、酸性の試料液で行う、という点は、ガイドブック4で確認できておらず、一般的な化学の知識による説明です。根拠の確認は後回しにしています。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「水銀の酸化・還元」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
物質の表で解く:水銀(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:水銀の酸化・還元(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「金を用いる固体捕集法では、金に捕集された水銀を加熱脱着した後、原子吸光分析法で分析する」
- (2)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「液体捕集-還元気化原子吸光分析法では、分析の際、過マンガン酸の色が消えるまで、塩酸ヒドロキシルアミン溶液を捕集液に加える」
- (3)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「測定には、253.7nmの紫外吸収を用いる。」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中8回出題(出題確率67%)/同じ記述の出題:1回論点「水銀の還元剤として、塩化スズ(Ⅱ)を用いる。」原理「水銀の酸化・還元」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「還元気化した水銀は、硫化ナトリウム溶液に回収する。」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成27年度 第1回・2015年8月実施)