問18
作業環境空気中の鉛のろ過捕集法-原子吸光分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)試料液は、ガラス繊維ろ紙に捕集した試料を硝酸又は塩酸で加熱溶解して調製する。
- (2)鉛を MIBK に抽出するキレート剤には、APDC、DDTC などが用いられる。
- (3)キレート剤には、微量の重金属が混入している場合がある。
- (4)溶媒抽出法を用いないフレーム法では、鉄が多量に共存すると測定値にプラスの影響を及ぼす。
- (5)電気加熱式の灰化段階で、塩化鉛は蒸発しやすい。
正答 (4)
フレーム原子吸光分析法(溶媒抽出法を用いない)で、試料中に鉄が多量に共存すると、鉛の測定値にマイナスの影響を及ぼします。「プラスの影響を及ぼす」とする選択肢4は誤りです。
試料液は、ガラス繊維ろ紙に捕集した試料を、硝酸または塩酸で加熱溶解して調製します。キレート剤(APDC、DDTC)には、微量の重金属が混入している場合があります。電気加熱式の灰化段階では、塩化鉛が蒸発しやすいです。
同様の記述は、令和6年度第1回などにも出題されています(出題実績)。
(参考:『作業環境測定ガイドブック4 金属類 物質別各論』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「干渉とその抑制」(過去12回中12回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
物質の表で解く:鉛およびその化合物(アルキル鉛を除く)(ガイドブックの物質別各論)
原理から解く:干渉とその抑制(過去12回中12回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:5回論点「試料液は、ろ紙に捕集した試料を硝酸又は塩酸に溶解して調製する。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「鉛をMIBKに抽出するキレート剤には、APDC、DDTCなどを用いる」原理「キレート剤による溶媒抽出(APDC・DDTC・MIBK)」:全12回中12回出題
- (3)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「キレート剤には、微量の重金属が混入している場合がある。」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中3回出題(出題確率25%)/同じ記述の出題:1回論点「溶媒抽出法を用いないフレーム法では、鉄が多量に共存すると測定値にプラスの影響を及ぼす」原理「干渉とその抑制」:全12回中12回出題
- (5)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「電気加熱式の灰化段階で、塩化鉛は蒸発しやすい。」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和3年度 第1回・2021年8月実施)