問10
流量計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)流量計の指示が脈動して読み取りが難しい場合は、流量計と吸引ポンプの間に空気だめを設けるとよい。
- (2)石けん膜流量計は、所定の距離を石けん膜が移動する時間を測定して流量を求める。
- (3)面積式流量計では、吸引試料空気の温度が標準状態の温度と異なっていても、温度による流量の補正は必要ない。
- (4)面積式流量計では、捕集装置の圧力損失が大きくなるに従って、流量計の指示値は真の流量より大きくなる。
- (5)絞り式(オリフィス)流量計は、オリフィス板の上流側と下流側との間に生じる圧力差が流量と一定の関係にあることを利用している。
正答 (3)
面積式流量計の指示は、流れる空気の密度によって変わります。吸引する空気の温度が、流量計を校正したときの温度(標準状態)と違えば、温度による補正が必要です。補正は必要ないとする選択肢3は誤りです。
面積式流量計は、捕集装置の圧力損失によっても指示がずれます(選択肢4)。温度・圧力の条件が校正時と違えば補正する、というのが面積式流量計の基本です。
この問題は、余裕があれば得点したい問題です(学習の優先度:低。過去に1回だけ出題)。
理由:正答の選択肢の論点は、過去に1回だけ出題されています。頻出ではありませんが、既出なので、余裕があれば押さえておくと得点できるからです。
原理から解く:気体の体積は温度と圧力で変わる(理想気体)(過去23回中2回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)論点「流量計の指示が脈動して読み取りが難しい場合は、流量計と吸引ポンプの間に空気だめを設けるとよい」
- (2)正しい記述:全23回中7回出題(出題確率30%)論点「石けん膜流量計は、所定の距離を石けん膜が移動する時間を測定して流量を求める」
- (3)誤った記述正答(過去に1回出題):全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「面積式流量計では、吸引試料空気の温度が標準状態よりも高くなるに従って、流量計の指示値は真の流量より大きくなる」原理「気体の体積は温度と圧力で変わる(理想気体)」:全23回中2回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全23回中14回出題(出題確率61%)/同じ記述の出題:3回論点「面積式流量計では、捕集装置の圧力損失が大きくなるに従って、流量計の指示値は真の流量より大きくなる」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全23回中8回出題(出題確率35%)/同じ記述の出題:6回論点「オリフィス流量計は、オリフィス板の上流側と下流側との間に生じる圧力差が流量と一定の関係を示すことを利用している」原理「流量計の原理(絞り・面積・体積)」:全23回中9回出題
この問題のひっかけパターン:流量計の原理(絞り式・石けん膜・温度補正)
絞り式は前後の差圧から、石けん膜流量計は膜が一定体積を通過する時間から求める(石けん液の密度は無関係)。面積式は温度による補正が必要。
それぞれの測定原理を一度理解すれば誤りの記述は見抜ける。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第2回・2025年2月実施)