作業環境測定士試験 過去問解説

計算・穴埋め・組合せ問題の解き方|特定化学物質

特定化学物質は20問のうち、計算問題が毎回3問前後、穴埋め・組合せ問題が毎回6問前後を占め、しかも出る型が決まっている。この章は、その型ごとに「解き方の手順」と「ひっかけパターン」をまとめる。物質ごとの測定方法の細部は、第8部の物質表の章に任せる。

導入クイズ

Q1 ある溶液の透過率が10%だった。吸光度はいくらか。

① 0.1 ② 1 ③ 10

Q2 同じ化合物の保持時間が同じになるカラムが2本ある。理論段数が4倍のカラムのピーク幅は、もう一方の何倍か。

① 1/4倍 ② 1/2倍 ③ 2倍

Q3 特定化学物質の標準原液のうち、分析のつど調製して標定が要るのは、次のどれか。

① 次亜塩素酸ナトリウム溶液 ② フッ化ナトリウム溶液 ③ ペンタクロロフェノール溶液

答え:Q1は②(吸光度 = −log 透過率。透過率10%は 0.1 なので −log 0.1 = 1)。Q2は②(ピーク幅は理論段数の平方根に反比例する。√4 = 2 なので 1/2倍)。Q3は①(次亜塩素酸ナトリウム溶液は不安定で、ヨウ素滴定で有効塩素濃度を標定する)。3問とも、この章で型を覚えれば、考えずに答えが出る。

1. この章で扱う問題の全体像

特定化学物質は、平成27年度〜令和8年度の第1回(8月)12回・240問のうち、計算問題が37問(毎回3問前後)、穴埋め・組合せ問題が70問(毎回6問前後)、物質名を選ぶ問題が47問ある。形式は固定していて、同じ型が毎年少し数字や物質を替えて出る。ランクは、12回のうち出た回数で付けた(S:9回以上、A:5〜8回、B:4回以下)。

型(典型テーマ) 形式 出た回数/12回 よく出る問番号 ランク
テーマ1 気中濃度の計算(標準液との比較、ppm換算) 計算 12 問2・3・10・19 S
テーマ2 吸光度・透過率からモル濃度 計算 5 問2 A
テーマ3 理論段数とピーク幅 計算 5 問5〜8 A
テーマ4 液体捕集の必要最小吸引空気量 穴埋め 5 問20 A
テーマ5 検知管(反応・妨害) 組合せ 9 問9・10 S
テーマ6 標準原液の溶媒・標準物質 組合せ 6 問16・17 A
テーマ7 GC検出器と物質 組合せ 6 問5・8 A
テーマ8 構造式・官能基 組合せ 12 問13〜15 S
テーマ9 測定法の穴埋め(捕集液・試薬・波長) 穴埋め 10 問3・4・6・8 S
テーマ10 GCの固定相・カラム 穴埋め 4 問5〜7 B
テーマ11 標定(次亜塩素酸ナトリウム) 組合せ 5 問16 A

計算問題は「公式を1本立てて、単位をそろえて代入する」だけで答えが出る。穴埋め・組合せは、物質ごとの暗記に見えて、出る組が毎年ほぼ同じ。特に、検知管・構造式・測定法の穴埋めは12回中9〜12回も出ているので、最初に押さえる。

2. 計算問題の典型テーマ

テーマ1 気中濃度の計算(標準液との比較、ppm換算)[S]

出題実績:12回すべて。問2・3・10・19。捕集液を吸光光度分析やGCにかけ、標準液と比べて空気中の濃度を出す。

解き方

  1. 試料液の濃度:応答(吸光度やピーク面積)は濃度に比例するので、試料液の濃度 = 標準液の濃度 × 試料の応答 ÷ 標準の応答。
  2. 試料液の全量の質量:1で出した濃度 × 最終の液量(mL)。2本のインピンジャーを合わせて定容したなら、定容した量(例:25 mL)を掛ける。
  3. 吸引した空気量:流量(L/min)× 時間(min)。
  4. mg/m³ にする:質量(µg)÷ 空気量(L)が、そのまま mg/m³(µg/L = mg/m³)。
  5. ppm にする(25 ℃・1気圧):ppm = mg/m³ × 24.45 ÷ 分子量。ppb は、これを1000倍。
  6. 誘導体で測る場合(TDI の 2-PP 誘導体など)は、誘導体の質量に、元の物質と誘導体のモル質量の比(174/501)を掛けて、元の物質の質量に戻す。

ひっかけパターン

  • 発色に使った液量(3.0 mL)と、捕集液の全量(4.0 mL)を取り違える。標準液と同じ操作をしているなら、濃度は捕集液の濃度として扱い、全量を掛ける。
  • mg/m³ と ppm を取り違える。選択肢は 10倍ずつ離れているので、桁の間違いが致命的になる。
  • 22.4 L/mol を使う(作業環境測定は 25 ℃ なので 24.45)。
  • 誘導体のモル質量の比を逆にする。

例題(令和8年度第1回 問11)p-ニトロクロロベンゼン。ピーク面積は試料液 1700、0.25 µg/mL の標準液 5300。1.0 L/min で 10分、定容 25 mL。
→ 試料液 = 0.25 × 1700/5300 = 0.080 µg/mL。× 25 mL = 2.0 µg。空気 10 L。2.0/10 = 0.20 µg/L = 0.2 mg/m³。

例題(令和7年度第1回 問2)硫化水素。捕集液 4.0 mL、0.10 L/min で 10分。吸光度は試料 0.125、0.25 µg/mL の標準溶液 0.400。M=34.1。
→ 試料液 = 0.25 × 0.125/0.400 = 0.078 µg/mL。× 4.0 = 0.31 µg。空気 1.0 L。0.31 mg/m³。ppm = 0.31 × 24.45/34.1 = 0.22 ppm。

例題(令和7年度第1回 問12)TDI。試料液 4.0 mL に誘導体 0.15 µg/mL、1.0 L/min で 10分。
→ 誘導体 0.60 µg。× 174/501 = 0.208 µg の TDI。空気 10 L で 0.0208 mg/m³。ppb = 0.0208 × 24.45/174 × 1000 = 2.9 → 3 ppb。

テーマ2 吸光度・透過率からモル濃度[A]

出題実績:5回(令和3年度、4年度、6年度、8年度ほか)。問2。透過率とモル吸光係数を与えて、モル濃度を聞く。log の値が問題文に与えられるのが特徴。

解き方

  1. 吸光度 A = −log T(T は透過率を小数にしたもの)。透過率 80% なら T = 0.8。
  2. 与えられた log₁₀2 = 0.301 などで、log T を作る。0.8 = 8/10 なので log 0.8 = 3 × 0.301 − 1 = −0.097。0.6 = 2×3/10 なので log 0.6 = 0.301 + 0.477 − 1 = −0.222。
  3. モル濃度 c = A ÷ (ε × l)。ε は L/(mol·cm)、l は cm。

ひっかけパターン:透過率の%をそのまま(80、60)log に入れる。光路長 l を 1 cm で計算する(問題で 2.0 cm のことがある)。

例題(令和8年度第1回 問2)T=80%、ε=8.26×10³、l=2.0 cm。
→ A = 0.097。c = 0.097/(8.26×10³ × 2.0) = 5.9×10⁻⁶ mol/L。

例題(令和6年度第1回 問2)T=60%、ε=8.26×10³、l=1.0 cm。
→ A = 0.222。c = 0.222/8.26×10³ = 2.7×10⁻⁵ mol/L。

テーマ3 理論段数とピーク幅[A]

出題実績:5回(令和2年度、5年度、7年度、8年度ほか)。問5〜8。保持時間が同じ2本のカラムで、理論段数からピーク幅の比を出す。

解き方

  1. 理論段数 n = (4 t_R/W)²(t_R:保持時間、W:ピーク幅)。
  2. 保持時間が同じなら、W = 4 t_R/√n。ピーク幅は √n に反比例する。
  3. W_B/W_A = √(n_A/n_B)。

ひっかけパターン:平方根を取り忘れる(n_A/n_B をそのまま答える)。比を逆にする(√(n_B/n_A))。選択肢に、この2つの誤答が必ず並んでいる。

例題(令和8年度第1回 問6)n_A=5000、n_B=9000。→ √(5000/9000) = √0.556 = 0.75(誤答は 0.56 と 1.34)。

例題(令和7年度第1回 問8)n_A=9000、n_B=4500。→ √(9000/4500) = √2 = 1.4(誤答は 0.5 と 0.7)。

テーマ4 液体捕集の必要最小吸引空気量[A]

出題実績:5回(令和1年度、4年度、6年度、8年度ほか)。問20。公式の A・B・C に入る語を選ぶ穴埋め形式。

覚える式

Q(L)= 定量下限濃度(µg/mL)× 最終試料液の総量(mL)/(0.1 × 管理濃度(mg/m³))

A は定量下限濃度、B は最終試料液の総量、C は管理濃度。分母の 0.1 × 管理濃度は、管理濃度の1/10の濃度。「管理濃度の1/10まで測れるように、定量下限から必要な空気量を逆算する」と読む。単位は(µg/mL × mL)/(mg/m³)= µg/(mg/m³) = 10⁻³ m³ = L で、きれいに L になる。

ひっかけパターン:定量下限を「検出下限」にする。管理濃度を「抑制濃度」にする。A・B に「吸引流量」「捕集時間」「捕集液の量」を入れる(最終試料液の総量であって、捕集液の量ではない)。

数値例(説明用):定量下限 0.05 µg/mL、最終試料液 25 mL、管理濃度 1 mg/m³ のとき、Q = 0.05 × 25/(0.1 × 1) = 12.5 L。

3. 穴埋め・組合せ問題の典型テーマ

組合せ問題は、5つの組のうち1つだけ崩してある。崩される組は毎年ほぼ同じなので、正しい組を全部覚えるより、「よく崩される場所」を押さえる方が早い。下の表は、過去12回の問題の選択肢(正しい組・誤りの組)から作った。表に載せたのは、過去問で正誤が確かめられた組だけで、載っていない組は未確認。

テーマ5 検知管の反応と妨害[S]

出題実績:9回。問9・10。「利用される反応」の型と「プラス/マイナスの妨害」の型が、交互に出ている。

覚える表① 検知管に利用される反応(正しい組)

検知管 利用される反応
シアン化水素用 塩化水銀(Ⅱ)と反応して酸(塩化水素)を生じる → pH指示薬が変色
ホルムアルデヒド用 リン酸ヒドロキシルアミンと反応してリン酸を遊離する
硫化水素用 酢酸鉛と反応して硫化鉛を生成する
四塩化炭素用 酸化剤で酸化されてホスゲンとなる
アクリロニトリル用 酸化剤と反応してシアン化水素を発生する
塩化ビニル用 酸化剤と反応して塩化水素を発生する
臭化メチル用 酸化剤と反応して臭素を発生する
ベンゼン用 五酸化ヨウ素と反応してヨウ素を遊離する
スチレン用 発煙硫酸により重合する

ひっかけパターン:「フッ化水素用 / 五酸化ヨウ素(ヨウ素を生じる)」と「フッ化水素用 / リン酸ヒドロキシルアミン(リン酸を遊離)」は、誤りの組として繰り返し出る(五酸化ヨウ素はベンゼン用、リン酸ヒドロキシルアミンはホルムアルデヒド用)。「ベンゼン用 / pH指示薬」「スチレン用 / pH指示薬」も誤り。

覚える表② 妨害を示す物質(正しい組)

検知管 プラスの妨害(高く出る) マイナスの妨害(低く出る)
シアン化水素用 アンモニア
硫化水素用 二酸化窒素
塩化ビニル用 塩化水素 エチレン、アセチレン
エチレンオキシド用 ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒド用 アセトアルデヒド
アクリロニトリル用 シアン化水素
ベンゼン用 キシレン、トルエン

ひっかけパターン:プラスとマイナスを入れ替える(シアン化水素用の「アンモニア」は、マイナスの妨害であってプラスではない)。「フッ化水素用 / 硝酸」は、どちらの妨害の問題でも誤りの組。

テーマ6 標準原液の溶媒・標準物質[A]

出題実績:6回。問16・17。吸光光度分析で、標準原液をどの溶媒で作るかを組み合わせる。

覚える表

測定対象物質 標準原液の溶媒(標準物質)
フッ化水素 フッ化ナトリウムを精製水に溶かす(アセトンではない)
ペンタクロロフェノール 水酸化ナトリウム溶液
クロロメチルメチルエーテル アセトン
オーラミン メタノール
ニトログリコール 精製水
エチレンイミン 精製水
シアン化カリウム 精製水(希硫酸ではない)
α-ナフチルアミン 0.05 M硫酸(捕集液と同じもの。水酸化ナトリウム溶液ではない)
臭化メチル 臭化カリウム
硫化水素 硫化ナトリウム
硫酸ジメチル メタノール
塩素 次亜塩素酸ナトリウム溶液(標定して使う。塩化ナトリウムではない)

ひっかけパターン:溶媒を取り替える(ペンタクロロフェノールに精製水、α-ナフチルアミンに水酸化ナトリウム溶液、フッ化水素にアセトン、シアン化カリウムに希硫酸)。

テーマ7 GC検出器と特定化学物質[A]

出題実績:6回(平成27年度、29年度、30年度、令和元年度、3年度、7年度)。問5・7・8。

覚える表

検出器 組み合わせる物質(正しい組) 不適当な例(ひっかけ)
FTD/TID(窒素・りん) アクリロニトリル、アクリルアミド アクリルアミドにFPD、アクリロニトリルにECD
ECD(電子捕獲) 塩素化ビフェニル(PCB)、MOCA ナフタレンにECD
FID(水素炎イオン化) 臭化メチル、塩化ビニル ホルムアルデヒドにFID(検出できない)、ジクロロメタンにFPD
FPD(炎光光度) 硫化水素、硫酸ジメチル
MS(質量分析器) o-フタロジニトリル、ナフタレン、DDVP

検出器そのものの原理と、向く対象(FID、ECD、FPD、TID、PID)は、分析科目の解法の章(bk-bunseki-forms テーマ10)の表で覚える。

テーマ8 構造式・官能基[S]

出題実績:12回すべて。問13〜15(問13が11回)。官能基の名称と式、または化合物名と構造式の組合せで、式は図で示される。

覚える表(官能基)

官能基 式 ひっかけ
アミド基 −CONH₂ −NH−N=O(ニトロソアミン)にする
ビニル基 −CH=CH₂
イソシアネート基 −N=C=O(−NCO) −O−C≡N にする
ニトリル基(シアノ基) −C≡N
アルデヒド基 −CHO
アミノ基 −NH₂
アゾ基 −N=N−
カルボニル基 >C=O
ニトロ基 −NO₂
フェニル基 −C₆H₅(ベンゼン環が直接つく) 酸素を挟んだ −O−C₆H₅(フェノキシ基)と混同させる

覚える表(化合物の構造)

化合物 構造のポイント ひっかけ
ベンゾトリクロリド ベンゼン環に −CCl₃(C₆H₅−CCl₃) 環に塩素が3つ直接ついたトリクロロベンゼンの図にする
エチレンオキシド C−C−O の三員環(エポキシド)
クロロメチルメチルエーテル CH₃−O−CH₂Cl
β-プロピオラクトン 四員環のラクトン(O=C−CH₂−CH₂−O)
p-ジメチルアミノアゾベンゼン アゾ基でつないだ2つのベンゼン環の一方に −N(CH₃)₂

テーマ9 測定法の穴埋め(捕集液・試薬・抽出溶媒・波長)[S]

出題実績:12回中10回。問3・4・6・8。物質ごとの測定法の流れを、㋑㋺㋩の空欄で問う。

覚える流れ(確認済みの測定法)

物質 測定法の流れ
エチレンイミン 精製水に捕集 → アルカリ性にしてナフトキノンスルホン酸と反応 → 黄色色素をクロロホルムに抽出 → 420 nm で吸光度
o-トリジン 塩酸で液体捕集 → クロラミンTを加えて反応 → 黄色酸化物をクロロホルムで抽出 → 440 nm
エチレンオキシド 活性炭に臭化水素酸を含浸した捕集管 → 2-ブロモエタノールとして捕集 → トルエン/アセトニトリルで抽出 → 炭酸ナトリウムを加え1時間以上放置 → GC-MS
シアン化水素 水酸化ナトリウム溶液に吸収 → 酢酸で中和 → クロラミンTとピリジン-ピラゾロンで発色(青)→ 620 nm
アクリロニトリル 精製水に吸収 → 臭素と紫外線 → コハク酸イミドで過剰の臭素を除く → バルビツル酸とピリジンで発色(紫赤色)→ 575 nm
クロロメチルメチルエーテル 4-(p-ニトロベンジル)ピリジンのアセトン溶液に吸収 → 加温 → アンモニア水で発色(赤紫)→ 530 nm

ひっかけパターン:クロロホルムをアセトニトリルに替える。「アルカリ性」を「酸性」に替える。波長を 250 や 660 に替える。2-ブロモエタノールを 1-ブロモエタノールに替える。臭化水素酸を臭化カリウムに替える。GC-MS を高速液体クロマトグラフに替える。

テーマ10 GCの固定相液体[B]

出題実績:4回(平成27年度、30年度、令和4年度、7年度)。問5〜7。

覚えること:固定相は、①蒸気圧が低く(カラム温度で蒸発して失われない)、②分析対象物質に対する溶解力があり、③反応性や熱分解性が低い液体。ポリエチレングリコールなどは、重合度によって極性が変わる。

ひっかけパターン:「蒸気圧が高く」「吸着力」を入れる。膜厚を極性の代わりに入れる。

テーマ11 標定(次亜塩素酸ナトリウム)[A]

出題実績:5回。問16。塩素の標準原液に使う次亜塩素酸ナトリウムは不安定で、分析のつど調製して、ヨウ素滴定で有効塩素濃度を標定する(フッ化ナトリウム溶液、ペンタクロロフェノール溶液、α-ナフチルアミン溶液、TDI溶液は、標準原液を作って保存して使える)。

覚える手順:①次亜塩素酸ナトリウムに塩酸とヨウ化カリウムを加え、ヨウ素(I₂)を遊離させる → ②生成したヨウ素をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定 → ③終点の近くで指示薬のでんぷんを加え、青紫色が消える点を終点とする。

ひっかけパターン:I₂ を HI にする。滴定液を硫酸にする。指示薬をグルコースにする。

4. 解き方まとめ・公式まとめ

解き方まとめ(計算問題)

  1. 応答の比で濃度を出す:標準液と試料液は同じ操作をしている。試料液の濃度 = 標準液の濃度 × 試料の応答(吸光度・ピーク面積)÷ 標準の応答。
  2. 液量を掛ける:試料液の濃度 × 最終の液量(定容した量、または捕集液の全量)= 捕集された質量。
  3. 空気量で割る:流量(L/min)× 時間(min)。µg ÷ L = mg/m³。
  4. ppm にするなら:mg/m³ × 24.45 ÷ 分子量(25 ℃・1気圧)。ppb は 1000倍。
  5. 吸光度の問題は log を作る:透過率を 8/10、6/10 のように分解して、与えられた log₁₀2、log₁₀3 から作る。
  6. ピーク幅の問題は √n:幅は理論段数の平方根に反比例。比は √(n_A/n_B)。
  7. 選択肢の桁を見る:選択肢は10倍ずつ離れていることが多い。概算で桁が合えば決まる。

解き方まとめ(穴埋め・組合せ問題)

  1. 自信のある組から消して、誤りの1つを探す。
  2. 迷ったら、各テーマの「ひっかけパターン」を思い出す。検知管は「反応剤の取り違え」「プラスとマイナスの入れ替え」、標準原液は「溶媒の取り替え」、測定法は「酸性とアルカリ性」「クロロホルムとアセトニトリル」「波長」。
  3. 覚える優先順位は、S(構造式・官能基、検知管、測定法の穴埋め、気中濃度の計算)→ A(吸光度、ピーク幅、最小吸引空気量、標準原液、GC検出器、標定)→ B(固定相)。

公式まとめ

テーマ 公式・覚えること
気中濃度 試料液の濃度 = 標準液の濃度 × 試料の応答 ÷ 標準の応答。質量 = 濃度 × 液量。mg/m³ = µg ÷ 空気量(L)
ppm 換算 ppm = mg/m³ × 24.45 ÷ 分子量(25 ℃・1気圧)。22.4 は使わない
吸光度 A = −log T = ε c l。c = A ÷ (ε l)。log 0.8 = 3 log 2 − 1、log 0.6 = log 2 + log 3 − 1
理論段数 n = (4 t_R/W)²。保持時間が同じなら、W_B/W_A = √(n_A/n_B)
最小吸引空気量 Q(L)= 定量下限濃度(µg/mL)× 最終試料液の総量(mL)/(0.1 × 管理濃度(mg/m³))
誘導体の換算 元の物質の質量 = 誘導体の質量 × 元の物質のモル質量/誘導体のモル質量
ヨウ素滴定 NaClO + HCl + KI → I₂。I₂ をチオ硫酸ナトリウムで滴定。終点付近でんぷん、青紫色が消える点
固定相 蒸気圧が低い・溶解力がある・反応性と熱分解性が低い。極性は重合度で変わる

5. この章の過去問

令和8年度第1回 特定化学物質 問2

ある化合物の水溶液を吸光光度分析法で測定したところ、測定波長における透過率は 80 %であった。その波長におけるモル吸光係数を 8.26 × 10³cm⁻¹・mol⁻¹・L、セルの光路長を 2.0 cm とすると、この化合物のモル濃度に最も近いものは次のうちどれか。ただし、log₁₀2 = 0.301 とする。

① 1.3 × 10 ⁻⁶ mol・L⁻¹ ② 2.0 × 10 ⁻⁶ mol・L⁻¹ ③ 2.9 × 10 ⁻⁶ mol・L⁻¹ ④ 5.9 × 10 ⁻⁶ mol・L⁻¹ ⑤ 11.7 × 10 ⁻⁶ mol・L⁻¹

正答 ④。テーマ2。A = −log 0.8 = 0.097。c = 0.097÷(8.26×10³×2.0) = 5.9×10⁻⁶。

令和8年度第1回 特定化学物質 問4

環境空気中のエチレンイミンの吸光光度分析法に関する次の記述の㋑から㋩の[ ]に入る用語又は数値の組合せとして、正しいものは下のうちどれか。「環境空気中のエチレンイミンを精製水中に捕集し、捕集液を[㋑]にしてナフトキノンスルホン酸と反応させる。生成する黄色色素を[㋺]に抽出し、[㋩]nm 付近の波長での吸光度から定量を行う。」

① 酸性 / クロロホルム / 250 ② 酸性 / クロロホルム / 420 ③ 酸性 / アセトニトリル / 420 ④ アルカリ性 / クロロホルム / 420 ⑤ アルカリ性 / アセトニトリル / 250

正答 ④。テーマ9。エチレンイミンは、アルカリ性にしてナフトキノンスルホン酸と反応、クロロホルムに抽出、420 nm。

令和8年度第1回 特定化学物質 問6

ガスクロマトグラフ分析法で、ある化合物をカラムA を用いて測定したときと、カラム B を用いて測定したときの保持時間が同じであった。カラム A の理論段数が 5000 、カラム B の理論段数が 9000 の場合、カラム B におけるピーク幅(WB)とカラム A におけるピーク幅(WA)の比(WB/WA)の値として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。

① 0.38 ② 0.56 ③ 0.75 ④ 1.34 ⑤ 1.80

正答 ③。テーマ3。W_B/W_A = √(5000/9000) = 0.75。

令和8年度第1回 特定化学物質 問8

環境空気中のエチレンオキシドの測定方法に関する次の記述の㋑から㋩のに入る用語の組合せとして、正しいものは下のうちどれか。「活性炭に[㋑]を含浸・乾燥させたものを充塡した捕集管に試料空気を通気し、エチレンオキシドを誘導体化して 2-ブロモエタノールとして捕集する。この2-ブロモエタノールをトルエン/アセトニトリルで抽出し、[㋺]を加えて1時間以上放置した後、[㋩]で分析する。」

① 臭化水素酸 / 塩化ナトリウム / 高速液体クロマトグラフ分析法 ② 臭化水素酸 / 炭酸ナトリウム / 高速液体クロマトグラフ分析法 ③ 臭化水素酸 / 炭酸ナトリウム / ガスクロマトグラフ質量分析法 ④ 臭化カリウム溶液 / 塩化ナトリウム / ガスクロマトグラフ質量分析法 ⑤ 臭化カリウム溶液 / 炭酸ナトリウム / 高速液体クロマトグラフ分析法

正答 ③。テーマ9。臭化水素酸を含浸、2-ブロモエタノール、炭酸ナトリウムを加えて、GC-MS。

令和8年度第1回 特定化学物質 問10

特定化学物質用の検知管Ⓐとマイナスの妨害を示す物質Ⓑとの組合せとして、正しいものは次のうちどれか。

① アクリロニトリル用検知管 / シアン化水素 ② ベンゼン用検知管 / トルエン ③ 塩化ビニル用検知管 / 塩化水素 ④ フッ化水素用検知管 / 硝酸 ⑤ 硫化水素用検知管 / 二酸化窒素

正答 ⑤。テーマ5。硫化水素用検知管のマイナスの妨害は二酸化窒素。

令和8年度第1回 特定化学物質 問11

環境空気(25 ℃、1気圧)中の p-ニトロクロロベンゼンの濃度を測定するため、2本のミゼットインピンジャーの各々に捕集液 10 mL を入れて直列に連結し、試料空気を流量 1.0 L・min⁻¹ で10分間捕集した。捕集後の捕集液は合わせてメスフラスコに入れ、さらに捕集液で 25 mL に定容したものを試料液とした。ガスクロマトグラフで分析した結果、試料液のピーク面積は 1700 であった。p-ニトロクロロベンゼン濃度が、0.25 µg・mL⁻¹ の標準液を試料液と同様に分析したところ、ピーク面積は 5300 であった。環境空気中の p-ニトロクロロベンゼン濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。

① 0.1 mg・m⁻³ ② 0.2 mg・m⁻³ ③ 0.4 mg・m⁻³ ④ 0.6 mg・m⁻³ ⑤ 0.8 mg・m⁻³

正答 ②。テーマ1。0.25×1700/5300 = 0.080 µg/mL。×25 mL = 2.0 µg。÷10 L = 0.2 mg/m³。

令和8年度第1回 特定化学物質 問13

有機化合物の官能基の名称Ⓐとそれを表す式Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

① フェニル基 / 図の1 ② アミド基 / 図の2 ③ カルボニル基 / 図の3 ④ シアノ基 / 図の4 ⑤ ニトロ基 / 図の5

正答 ①。テーマ8。図の1は −O−C₆H₅(フェノキシ基)で、フェニル基(−C₆H₅)ではない。

令和8年度第1回 特定化学物質 問15

化合物Ⓐとその構造式Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

① ベンゾトリクロリド / 図の1 ② エチレンオキシド / 図の2 ③ p-ジメチルアミノアゾベンゼン / 図の3 ④ クロロメチルメチルエーテル / 図の4 ⑤ β-プロピオラクトン / 図の5

正答 ①。テーマ8。ベンゾトリクロリドは C₆H₅−CCl₃。図の1は環に塩素が3つ付いたトリクロロベンゼン。

令和8年度第1回 特定化学物質 問17

特定化学物質Ⓐと、その分析を吸光光度分析法を用いて行う場合の標準原液の調製に用いる溶媒Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

① フッ化水素 / アセトン ② ペンタクロロフェノール / 水酸化ナトリウム溶液 ③ クロロメチルメチルエーテル / アセトン ④ オーラミン / メタノール ⑤ ニトログリコール / 精製水

正答 ①。テーマ6。フッ化水素の標準原液は、フッ化ナトリウムを精製水に溶かす。

令和8年度第1回 特定化学物質 問20

液体捕集法を用いて環境空気試料を捕集する際の、必要最小吸引空気量 Q(L)を求める次の式中のA、B、Cが表すものの組合せとして、正しいものは下のうちどれか。 ただし、単位は次のとおりとする。 吸引流量(L・min⁻¹) 捕集時間(min) 捕集液の量(mL) 最終試料液の総量(mL) 検出下限濃度(μg・mL⁻¹) 定量下限濃度(μg・mL⁻¹) 管理濃度(mg・m-3) 抑制濃度(mg・m-3) Q=(A× B)/(0.1× C)

① 定量下限濃度 / 最終試料液の総量 / 管理濃度 ② 定量下限濃度 / 最終試料液の総量 / 抑制濃度 ③ 検出下限濃度 / 最終試料液の総量 / 管理濃度 ④ 吸引流量 / 捕集時間 / 管理濃度 ⑤ 吸引流量 / 捕集液の量 / 抑制濃度

正答 ①。テーマ4。Q = 定量下限濃度 × 最終試料液の総量 /(0.1 × 管理濃度)。

令和7年度第1回 特定化学物質 問2

作業環境空気(25 ℃、1気圧)中の硫化水素濃度を測定するため、捕集液4.0 mL に0.10 L・min⁻¹ の流量で試料空気を10 分間吸引した。試料を捕集した溶液のうち3.0 mL について発色操作を行い、その吸光度をブランクを対照として測定したところ 0.125 であった。硫化水素濃度が、0.25 µg・mL⁻¹の標準溶液について同様の操作を行って測定した吸光度は 0.400 であった。硫化水素の作業環境空気中の濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。ただし、硫化水素の分子量は 34.1、捕集率は 100%とする。

① 0.016 ppm ② 0.022 ppm ③ 0.16 ppm ④ 0.22 ppm ⑤ 1.6 ppm

正答 ④。テーマ1。0.25×0.125/0.400 = 0.078 µg/mL。×4.0 = 0.31 µg。÷1.0 L = 0.31 mg/m³。×24.45/34.1 = 0.22 ppm。

令和7年度第1回 特定化学物質 問5

特定化学物質Ⓐとそのガスクロマトグラフ分析に用いる検出器Ⓑとの次の組合せのうち、不適当なものはどれか。

① アクリロニトリル / 電子捕獲検出器(ECD) ② アクリルアミド / フレーム熱イオン化検出器(FTD、TID) ③ 臭化メチル / 水素炎イオン化検出器(FID) ④ ナフタレン / 質量分析器(MS) ⑤ 硫酸ジメチル / 炎光光度検出器(FPD)

正答 ①。テーマ7。アクリロニトリルは窒素を含むので FTD。ECD ではない。

令和7年度第1回 特定化学物質 問6

ガスクロマトグラフ分析法に用いられる固定相液体に関する次の記述の㋑から㋩までの[ ]に入る語句の組合せとして、適切なものは下のうちどれか。「固定相として用いられる液体は、蒸気圧が[㋑]、かつ、分析対象物質に対して[㋺]があり、しかも反応性や熱分解性の低い液体が推奨される。この液体の一種であるポリエチレングリコールエーテルでは、重合度によって[㋩]が変化する。」

① 高く / 溶解力 / 極性 ② 高く / 吸着力 / 膜厚 ③ 低く / 溶解力 / 極性 ④ 低く / 溶解力 / 膜厚 ⑤ 低く / 吸着力 / 膜厚

正答 ③。テーマ10。固定相は蒸気圧が低く、溶解力があり、極性は重合度で変わる。

令和7年度第1回 特定化学物質 問8

ガスクロマトグラフ分析法で、ある化合物をカラム A で測定したときの保持時間とカラム B で測定したときの保持時間が同じであった。カラム A の理論段数が 9000 、カラム B の理論段数が 4500 の場合、カラム B におけるピーク幅(WB)とカラム A におけるピーク幅(WA)の比(WB / WA)の値は、次のうちどれか。

① 0.07 ② 0.5 ③ 0.7 ④ 1.4 ⑤ 2.0

正答 ④。テーマ3。W_B/W_A = √(9000/4500) = 1.4。

令和7年度第1回 特定化学物質 問10

特定化学物質用の検知管Ⓐと、それに利用される反応Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

① シアン化水素用検知管 / シアン化水素が反応剤と反応して酸性物質を生成する。 ② 四塩化炭素用検知管 / 四塩化炭素が酸化剤と反応してホスゲンを生成する。 ③ スチレン用検知管 / スチレンが pH 指示薬と反応し変色させる。 ④ ホルムアルデヒド用検知管 / ホルムアルデヒドがリン酸ヒドロキシルアミンと反応してリン酸を遊離させる。 ⑤ アクリロニトリル用検知管 / アクリロニトリルが酸化剤と反応してシアン化水素を発生する。

正答 ③。テーマ5。スチレン用検知管は、発煙硫酸による重合を利用する。pH指示薬ではない。

令和7年度第1回 特定化学物質 問12

作業環境空気(25 ℃、1気圧)中のトルエンジイソシアネート(TDI)の濃度を測定するため、1.0 L・min⁻¹ で 10 分間試料空気を1-(2-ピリジル)ピペラジン(2-PP)含浸ろ紙に通気した。得られた TDI-2-PP誘導体を抽出液 4.0 mLで抽出し試料液とした。高速液体クロマトグラフで分析した結果、試料液中のこの誘導体の濃度は 0.15 µg・mL⁻¹ であった。作業環境空気中の TDI 濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。ただし、TDI と TDI-2-PP誘導体のモル質量は、それぞれ 174 g・mol⁻¹ と501 g・mol⁻¹、ろ紙への捕集率は 100 % とし、TDI は全て2,4-TDI の形で存在しているものとする。

① 1 ppb ② 2 ppb ③ 3 ppb ④ 4 ppb ⑤ 5 ppb

正答 ③。テーマ1。0.15×4.0 = 0.60 µg。×174/501 = 0.208 µg。÷10 L = 0.0208 mg/m³。×24.45/174×1000 = 2.9 → 3 ppb。

令和7年度第1回 特定化学物質 問13

次の化合物Ⓐについて、その構造式Ⓑが誤っているものはどれか。

① ニトログリコール / 図の1 ② α-ナフチルアミン / 図の2 ③ アクリロニトリル / 図の3 ④ o-トルイジン / 図の4 ⑤ ペンタクロロフェノール / 図の5

令和7年度第1回 特定化学物質 問15

有機化合物の官能基の名称Ⓐとそれを表す式Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。

① アルデヒド基 / 図の1 ② ビニル基 / 図の2 ③ アゾ基 / 図の3 ④ イソシアネート基 / 図の4 ⑤ イミノ基 / 図の5

令和7年度第1回 特定化学物質 問16

塩素の濃度測定に用いる次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度の標定に関する次の記述の ㋑ から ㋩ までの[ ]に入る化学式又は語句の組合せとして、正しいものは下のうちどれか。「次亜塩素酸ナトリウム溶液に塩酸とヨウ化カリウムを加え、生成した[㋑]を[㋺]溶液で滴定する。滴定の終点は溶液に[㋩]を加え、溶液の青紫色が消失する点とする。」

① I₂ / チオ硫酸ナトリウム / でんぷん ② I₂ / チオ硫酸ナトリウム / グルコース ③ I₂ / 硫酸 / グルコース ④ HI / チオ硫酸ナトリウム / でんぷん ⑤ HI / 硫酸 / グルコース

正答 ①。テーマ11。ヨウ素 I₂ をチオ硫酸ナトリウムで滴定、終点付近でんぷん。

令和7年度第1回 特定化学物質 問17

吸光光度分析法における測定対象物質Ⓐとその標準原液の調製に用いる溶媒Ⓑとの組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

① シアン化カリウム / 精製水 ② α-ナフチルアミン / 水酸化ナトリウム溶液 ③ クロロメチルメチルエーテル / アセトン ④ ペンタクロロフェノール / 水酸化ナトリウム溶液 ⑤ ニトログリコール / 精製水

正答 ②。テーマ6。α-ナフチルアミンの標準原液は 0.05 M硫酸。水酸化ナトリウム溶液ではない。

令和6年度第1回 特定化学物質 問2

ある化合物の水溶液を吸光光度分析法で測定したところ、測定波長における透過率は 60 %であった。その波長におけるモル吸光係数を 8.26 × 10³ cm⁻¹・mol⁻¹・L、セルの光路長を 1.0 cmとすると、この化合物のモル濃度に最も近いものは次のうちどれか。ただし、log₁₀2 = 0.301、log₁₀3 = 0.477 とする。

① 1.3 × 10 ⁻⁵ mol・L⁻¹ ② 2.0 × 10 ⁻⁵ mol・L⁻¹ ③ 2.7 × 10 ⁻⁵ mol・L⁻¹ ④ 3.6 × 10 ⁻⁵ mol・L⁻¹ ⑤ 5.8 × 10 ⁻⁵ mol・L⁻¹

正答 ③。テーマ2。A = −log 0.6 = 0.222。c = 0.222÷(8.26×10³×1.0) = 2.7×10⁻⁵。

令和6年度第1回 特定化学物質 問4

環境空気中の o-トリジンの吸光光度分析法に関する次の記述の㋑から㋩に入る用語及び数値の組合せとして、正しいものは下のうちどれか。「環境空気中の o-トリジンは、[㋑]で液体捕集し、これに[㋺]を加えて反応させ、生成する黄色酸化物をクロロホルムで抽出し、[㋩]nm 付近の波長で吸光度を測定して定量する。」

① 水酸化ナトリウム / クロラミン T / 440 ② 水酸化ナトリウム / クロラミン T / 660 ③ 水酸化ナトリウム / ナフトキノンスルホン酸 / 660 ④ 塩酸 / クロラミン T / 440 ⑤ 塩酸 / ナフトキノンスルホン酸 / 440

正答 ④。テーマ9。o-トリジンは、塩酸で液体捕集、クロラミンT、440 nm。

令和6年度第1回 特定化学物質 問8

環境空気中のエチレンオキシドの測定方法に関する次の記述の㋑から㋩のに入る用語の組合せとして、正しいものは下のうちどれか。「活性炭に[㋑]溶液を含浸・乾燥させたものを充塡した捕集管に試料空気を通気し、エチレンオキシドを誘導体化して[㋺]として捕集する。この[㋺]をトルエン/アセトニトリルで抽出し、炭酸ナトリウムを加えて1時間以上放置した後、[㋩]で分析する。」

① 臭化水素酸 / 1-ブロモエタノール / 高速液体クロマトグラフ分析法 ② 臭化水素酸 / 2-ブロモエタノール / 高速液体クロマトグラフ分析法 ③ 臭化水素酸 / 2-ブロモエタノール / ガスクロマトグラフ質量分析法 ④ 臭化カリウム / 1-ブロモエタノール / ガスクロマトグラフ質量分析法 ⑤ 臭化カリウム / 2-ブロモエタノール / 高速液体クロマトグラフ分析法

正答 ③。テーマ9。臭化水素酸を含浸、2-ブロモエタノール、GC-MS。

令和6年度第1回 特定化学物質 問9

特定化学物質用の検知管Ⓐとマイナスの妨害を示す物質Ⓑとの組合せとして、正しいものは次のうちどれか。

① アクリロニトリル用検知管 / シアン化水素 ② エチレンオキシド用検知管 / ホルムアルデヒド ③ シアン化水素用検知管 / アンモニア ④ フッ化水素用検知管 / 硝酸 ⑤ ベンゼン用検知管 / キシレン

正答 ③。テーマ5。シアン化水素用検知管のマイナスの妨害はアンモニア。

令和6年度第1回 特定化学物質 問11

環境空気(25℃、1気圧)中のp-ニトロクロロベンゼンの濃度を測定するため、2本のミゼットインピンジャーの各々に捕集液 10 mL を入れて直列に連結し、試料空気を流量1.0 L・min⁻¹ で 10 分間吸引した。捕集後の捕集液は合わせてメスフラスコに入れ、さらに捕集液で25 mL に定容したものを試料液とした。ガスクロマトグラフで分析した結果、試料液のピーク面積は1900であった。p-ニトロクロロベンゼン濃度が、0.40 µg・mL⁻¹ の標準液を試料液と同様に分析したところ、ピーク面積は 4800 であった。環境空気中の p-ニトロクロロベンゼン濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。

① 0.1 mg・m⁻³ ② 0.2 mg・m⁻³ ③ 0.4 mg・m⁻³ ④ 0.6 mg・m⁻³ ⑤ 0.8 mg・m⁻³

正答 ③。テーマ1。0.40×1900/4800 = 0.158 µg/mL。×25 = 3.96 µg。÷10 L = 0.4 mg/m³。