問19
石綿粉じんの捕集及び分析に用いるセルローズエステルメンブランフィルターに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)フィルターのごく表面に粒子が捕集されるので、顕微鏡で計数するのに都合が良い。
- (2)フィルターの孔径は、水の表面張力を利用したバブルポイントテスト法によって求められた値である。
- (3)フィルターの屈折率はおよそ 1.5であり、同程度の屈折率の不揮発性の液に浸すと透明になり、粒子が計数しやすくなる。
- (4)フィルターの透明化には、トリアセチン蒸気が用いられる。
- (5)格子(グリッド)の入ったフィルターを用いると検鏡の際、採じん面を容易に特定できるという利点があるが、細い繊維が格子の線に重なると見えにくいという欠点もある。
正答 (4)
メンブランフィルターは、アセトン・トリアセチン法で透明にします。アセトンの蒸気でフィルターを透明にしたあと、トリアセチンを滴下して屈折率を合わせます。「トリアセチン蒸気を用いる」とする選択肢4は誤りです。
フィルターの屈折率はおよそ1.5で、同程度の屈折率の不揮発性の液に浸すと透明になり、粒子を数えやすくなります。粒子はフィルターのごく表面に捕集されるので、顕微鏡での計数に都合がよいです。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:下記の通り、正答の選択肢が、過去に複数回出題されており、押さえておけば、正答を割り出せるからです。
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。「似た記述」は、言い回しが違うが、論点が近いものです。実際の頻度は、これらの間にあることが多いです)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)
- (3)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)
- (4)誤った記述正答(過去に複数回出題):全12回中2回出題(出題確率17%)
- (5)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)
この問題のひっかけパターン:フィルターの透明化はアセトン蒸気(トリアセチン蒸気ではない)
メンブランフィルターは、アセトン・トリアセチン法で透明にします。アセトンの蒸気でフィルターを透明にしたあと、トリアセチンを滴下して屈折率を合わせます。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)