壊変形式と原子番号・質量数の変化
ランクA 分析に関する概論・8回出題
正しい理解
α壊変:He原子核、原子番号−2・質量数−4。β⁻:電子、原子番号+1。β⁺:陽電子、−1。軌道電子捕獲:原子番号−1。核異性体転移:γ線、変化なし。
なぜそうなるのか
何が出ていくかから、原子番号の増減が決まる。
この罠が狙われた問題
令和7年度 第1回(2025年8月実施)
分析に関する概論
ランクA
原子核壊変による原子の変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)α 壊変では、原子番号は2つ減少する。
- (2)β⁻ 壊変では、原子番号は1つ増加する。
- (3)β⁺ 壊変では、質量数は変化しない。
- (4)軌道電子捕獲では、原子番号は1つ減少する。
- (5)核異性体転移では、質量数は1つ増加する。
正答 (5)
核異性体転移は、エネルギーの高い状態の原子核が、γ 線を出して低い状態に移る現象です。陽子や中性子の数は変わらないので、質量数も原子番号も変化しません。選択肢5は誤りです。
壊変の種類ごとの変化をまとめると、α 壊変は質量数 −4・原子番号 −2、β⁻ 壊変は原子番号 +1、β⁺ 壊変と軌道電子捕獲は原子番号 −1(いずれも質量数は変わらない)、核異性体転移はどちらも変わらない、です。
α壊変:He原子核、原子番号−2・質量数−4。β⁻:電子、原子番号+1。β⁺:陽電子、−1。軌道電子捕獲:原子番号−1。核異性体転移:γ線、変化なし。
なぜ?何が出ていくかから、原子番号の増減が決まる。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)
令和6年度 第2回(2025年2月実施)
分析に関する概論
ランクA
壊変形式Ⓐと、壊変に伴って原子から放出される粒子、素粒子又は電磁波Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。
| Ⓐ | Ⓑ |
| (1) | α 壊変 | ⁴He の原子核 |
|---|
| (2) | β⁻ 壊変 | 電子 |
|---|
| (3) | β⁺ 壊変 | 陽子 |
|---|
| (4) | 核異性体転移 | γ 線 |
|---|
| (5) | 自発核分裂 | 中性子 |
正答 (3)
β⁺ 壊変で放出されるのは、陽子ではなく陽電子です。原子核の中の陽子が中性子に変わり、そのときに陽電子と中性微子が放出されるので、原子番号は1つ減ります。選択肢3は誤りです。
α 壊変は ⁴He の原子核(α 粒子)、β⁻ 壊変は電子、核異性体転移は γ 線、自発核分裂は核分裂片と中性子を放出します。「何が出ていくか」で原子番号と質量数の変化も決まります。
α壊変:He原子核、原子番号−2・質量数−4。β⁻:電子、原子番号+1。β⁺:陽電子、−1。軌道電子捕獲:原子番号−1。核異性体転移:γ線、変化なし。
なぜ?何が出ていくかから、原子番号の増減が決まる。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第2回・2025年2月実施)
令和5年度 第2回(2024年2月実施)
分析に関する概論
ランクA
β壊変に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)β⁻ 壊変は、原子核から陰電子を放出する壊変である。
- (2)β⁺ 壊変は、原子核から陽電子を放出する壊変である。
- (3)軌道電子捕獲は、原子核が原子核近くにある軌道電子を原子核内に取り込む壊変である。
- (4)β線のエネルギーは、0から最大値まで連続した分布を示す。
- (5)空気中におけるβ線の飛程は、α線のそれより短い。
正答 (5)
β 線は電荷が小さく質量も小さいので、物質との相互作用が α 線より弱く、空気中の飛程は α 線より長くなります(α 線は数 cm、β 線は数 m 程度)。「α 線より短い」とする選択肢5は誤りです。
透過力は α 線 < β 線 < γ 線の順に大きくなります。α 線は紙1枚、β 線は薄い金属板、γ 線は厚い鉛やコンクリートで止まる、と遮へいの目安で覚えましょう。
α壊変:He原子核、原子番号−2・質量数−4。β⁻:電子、原子番号+1。β⁺:陽電子、−1。軌道電子捕獲:原子番号−1。核異性体転移:γ線、変化なし。
なぜ?何が出ていくかから、原子番号の増減が決まる。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第2回・2024年2月実施)
令和5年度 第1回(2023年8月実施)
分析に関する概論
ランクA
壊変形式Ⓐと、壊変に伴って原子から放出される粒子、素粒子又は電磁波Ⓑとの次の組合せのうち、誤っているものはどれか。
| Ⓐ | Ⓑ |
| (1) | α 壊変 | ⁴He の原子核 |
|---|
| (2) | β⁻ 壊変 | 電子 |
|---|
| (3) | β⁺ 壊変 | 陽電子 |
|---|
| (4) | 核異性体転移 | X 線 |
|---|
| (5) | 自発核分裂 | 中性子 |
正答 (4)
核異性体転移で放出されるのは γ 線です。X 線とする選択肢4は誤りです。
γ 線は原子核から、X 線は原子核の外の電子の移動にともなって出る電磁波です。核異性体転移は原子核の中のエネルギー状態の変化なので、γ 線が出ます。
α壊変:He原子核、原子番号−2・質量数−4。β⁻:電子、原子番号+1。β⁺:陽電子、−1。軌道電子捕獲:原子番号−1。核異性体転移:γ線、変化なし。
なぜ?何が出ていくかから、原子番号の増減が決まる。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第1回・2023年8月実施)