問16
空気中の放射性物質の捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)試料の採取は、単位作業場所ごとに、空気汚染が発生するおそれのある作業箇所の気流の風下など1以上の箇所で行う。
- (2)試料採取点の高さは、床上0.5 m~1.5 mが望ましいが、長時間にわたるサンプリングが必要な場合には、床上 2.0 m以下で作業に支障のない高さとしてよい。
- (3)ガス状物質の捕集には、対象となる放射性物質の種類や捕集後の分析方法に応じ、液体捕集法、固体捕集法、直接捕集法又は冷却凝縮捕集法を用いる。
- (4)直接捕集法では、電離箱又は捕集用ガス容器に試料空気を直接捕集し、放射性物質の濃度を求めるため、放射性物質の種類や状態にかかわらず、広く用いることができる。
- (5)冷却凝縮捕集法は、試料空気をポンプで吸引し、吸引途中に設けた氷やドライアイスなどによる冷却材により、試料を凝縮させて捕集するもので、試料採取時には、温度及び相対湿度を測定しておく必要がある。
正答 (4)
直接捕集法は、試料空気をそのまま容器に採る方法なので、濃縮ができず、放射性物質の濃度が低い場合や、放射性物質の種類によっては適用できません。種類や状態にかかわらず広く用いることができるとする選択肢4は誤りです。
放射性物質の捕集も、ふつうの有害物質と同じく、物質の状態(粒子かガスか)と、必要な検出感度に応じて方法を選びます。
この問題で狙われた罠:放射性物質と捕集方法の組合せ
形式として毎回1問。粒子状(セシウム・プルトニウム等)はろ過、ヨウ素は固体(活性炭)、トリチウム水蒸気は冷却凝縮・液体、希ガスは直接捕集。
なぜ?
物質の状態(粒子・ガス・蒸気)で捕集法が決まる、という他の捕集法と同じ原理。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)