GC-MSのイオン化と質量分離
有機溶剤・原理・過去12回中8回、関連する論点が出題
原理
電子イオン化(EI)では、熱電子で、分子イオンとフラグメントイオンが生じる。条件により、分子イオンが見えないこともある。定量は、ターゲットイオンのピーク面積や高さで行う。
この原理で解ける論点は10個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(4問)
令和8年度 第1回(2026年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
ガスクロマトグラフ質量分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)電子イオン化法は、熱電子を利用してイオン化する方法である。
- (2)化学イオン化法は、試薬ガスから生成したイオンでイオン化する方法である。
- (3)電子イオン化法は、化学イオン化法に比べて分子イオンの開裂が起こりにくい。
- (4)質量分離部では、質量電荷比(m/z)の違いによって分離が行われる。
- (5)定量は、ターゲットイオンのピーク面積を用いて行う。
正答 (3)
電子イオン化法(EI)は、イオン化エネルギーが大きいので、分子イオンが開裂しやすく、フラグメントイオンが多く生成します。化学イオン化法のほうが、分子イオンが開裂しにくいので、選択肢3は誤りです。
(参考:『機器分析の実務』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「GC-MSのイオン化と質量分離」(過去12回中8回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:GC-MSのイオン化と質量分離(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「電子イオン化法は、熱電子を利用してイオン化する方法である。」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
- (2)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「化学イオン化法は、試薬ガスから生成したイオンでイオン化する方法である」
- (3)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「電子イオン化(EI)法によるイオン化では、化学物質の分子イオンとフラグメントイオンが生成される」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「質量分離部では、質量電荷比(m/z)の違いによって分離が行われる」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「定量は代表的なイオンのピーク面積又は高さで行う。」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)
令和7年度 第1回(2025年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
ガスクロマトグラフ質量分析装置による定性分析及び定量分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)全イオンクロマトグラム(Total Ion Chromatogram)は、分子イオンとフラグメントイオンを合算したクロマトグラムである。
- (2)安定同位体で置換した測定対象物質は、内部標準物質として使用できる。
- (3)定量は代表的なイオンのピーク面積又は高さで行う。
- (4)定性分析は、測定対象物質と標準物質のマススペクトルを比較して行う。
- (5)同じ保持時間の有機溶剤は、定量分析できない。
正答 (5)
ガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS)では、保持時間が同じ成分でも、質量電荷比(m/z)が異なれば区別して定量できます。「同じ保持時間の有機溶剤は、定量分析できない」とする選択肢5は誤りです。
全イオンクロマトグラムは、分子イオンとフラグメントイオンを合算したものです。安定同位体で置換した物質は、内部標準物質に使えます。定性は、標準物質とのマススペクトルの比較で行います。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「GC-MSのイオン化と質量分離」(過去12回中8回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:GC-MSのイオン化と質量分離(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「全イオンクロマトグラム(Total Ion Chromatogram)は、分子イオンとフラグメントイオンを合算したクロマトグラムである」
- (2)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「安定同位体で置換した測定対象物質は、内部標準物質として使用できる」
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:2回論点「定量は代表的なイオンのピーク面積又は高さで行う。」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「定性分析は、測定対象物質と標準物質のマススペクトルを比較して行う」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
- (5)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「質量分析器により、同じ保持時間の有機溶剤でも、定量分析できることがある」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)
令和4年度 第1回(2022年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
ガスクロマトグラフ質量分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)代表的なイオン化法には、電子イオン化法がある。
- (2)イオン化は、高圧下で行われる。
- (3)イオン化条件によっては、分子イオンが検出されない場合がある。
- (4)重水素で置換した測定対象物質を内標準物質として用いる場合がある。
- (5)定量は、ターゲットイオンのピーク面積を用いて行う。
正答 (2)
GC-MSのイオン化は、高真空下で行います。分子どうしの衝突を避け、イオンを検出部まで運ぶためです。「高圧下で行われる」とする選択肢2は誤りです。
代表的なイオン化法は、電子イオン化法です。イオン化条件によっては、分子イオンが検出されない場合があります。重水素で置換した測定対象物質は、内標準物質に使えます。定量は、ターゲットイオンのピーク面積で行います。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:初見の選択肢ですが、原理「GC-MSのイオン化と質量分離」(過去12回中8回出題)を理解していれば、解けます。
原理から解く:GC-MSのイオン化と質量分離(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)論点「代表的なイオン化法には、電子イオン化法がある。」
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中1回出題(出題確率8%)論点「イオン化は、高圧下で行われる。(誤りの記述)」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中4回出題(出題確率33%)論点「イオン化条件によっては、分子イオンが観察されない場合がある。」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中1回出題(出題確率8%)論点「重水素で置換した測定対象物質を内標準物質として用いる場合がある。」原理「検量線法・内標準法・標準添加法」:全12回中6回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:4回論点「定量は代表的なイオンのピーク面積又は高さで行う。」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)
平成30年度 第1回(2018年8月実施)
有機溶剤
得点必須S原理で解く
ガスクロマトグラフに利用されている検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)電子捕獲検出器は、ハロゲンを含む化合物の分析に適している。
- (2)質量分析器は、酸素を含む化合物の分析には適していない。
- (3)水素炎イオン化検出器は、水素炎中で燃焼しイオン化する化合物を検出する。
- (4)炎光光度検出器は、リンや硫黄を含む化合物の分析に適している。
- (5)アルカリ熱イオン化検出器は、窒素やリンを含む化合物の分析に適している。
正答 (2)
質量分析器は、酸素を含む化合物の分析にも適しています(イオン化できる化合物であれば、分析できます)。「酸素を含む化合物の分析には適していない」とする選択肢2は誤りです。
電子捕獲検出器は、ハロゲンを含む化合物の分析に適しています。水素炎イオン化検出器は、水素炎中で燃焼してイオン化する化合物を検出します。炎光光度検出器は、リンや硫黄を含む化合物の分析に適しています。アルカリ熱イオン化検出器は、窒素やリンを含む化合物の分析に適しています。
(参考:『機器分析の実務[特定化学物質・金属類・有機溶剤]』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、原理「GC-MSのイオン化と質量分離」(過去12回中8回出題)を理解していれば、論点そのものを暗記していなくても、解けるからです。
原理から解く:GC-MSのイオン化と質量分離(過去12回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「電子捕獲検出器は、ハロゲンを含む化合物の分析に適している。」原理「検出器の原理」:全12回中9回出題
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「質量分析器は、イオン化されにくい化合物の分析には適していない。」原理「GC-MSのイオン化と質量分離」:全12回中8回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「水素炎イオン化検出器は、ほとんどの有機化合物を検出できる。」原理「検出器の原理」:全12回中9回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中6回出題(出題確率50%)/同じ記述の出題:3回論点「炎光光度検出器は、リンや硫黄を含む化合物の分析に適している。」原理「検出器の原理」:全12回中9回出題
- (5)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「アルカリ熱イオン化検出器は、窒素やリンを含む化合物の分析に適している」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成30年度 第1回・2018年8月実施)