問14
水素炎イオン化検出器(FID)を用いた有機溶剤のガスクロマトグラフ分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)FIDの応答直線範囲は、熱伝導度検出器より広い。
- (2)脂肪族炭化水素の同族体では、イオン発生量は、化合物中の炭素数にほぼ比例する。
- (3)二硫化炭素に対する感度は高い。
- (4)無極性カラムを用いると同族体では沸点の低い順に溶出する。
- (5)保持時間は、キャリアガスの線速度にほぼ反比例する。
正答 (3)
水素炎イオン化検出器(FID)の二硫化炭素に対する感度は低いです。「感度は高い」とする選択肢3は誤りです。同様の記述は、令和元年度第1回、令和6年度第1回にも出題されています(出題実績)。
FIDの応答直線範囲は、熱伝導度検出器より広いです。脂肪族炭化水素の同族体では、イオン発生量は、炭素数にほぼ比例します。無極性カラムでは、同族体は、沸点の低い順に溶出します。保持時間は、キャリアガスの線速度にほぼ反比例します。
(参考:『機器分析の実務[特定化学物質・金属類・有機溶剤]』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:高)。
理由:下記の通り、論点「二硫化炭素に対する感度は低い。」(過去12回中5回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:FIDの感度は炭素数に比例する(過去12回中5回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「FIDの応答直線範囲は、熱伝導度検出器より広い。」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)論点「脂肪族炭化水素の同族体でのイオン発生量は、化合物中の炭素数にほぼ比例する」原理「FIDの感度は炭素数に比例する」:全12回中5回出題
- (3)誤った記述正答(出題頻度が高い):全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:1回論点「二硫化炭素に対する感度は低い。」原理「FIDの感度は炭素数に比例する」:全12回中5回出題
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)論点「無極性カラムを用いると同族体では沸点の低い順に溶出する。」原理「保持時間と溶出順(沸点・極性・温度)」:全12回中5回出題
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中5回出題(出題確率42%)/同じ記述の出題:2回論点「保持時間は、キャリアガスの線速度にほぼ反比例する。」原理「キャリアガスの流速とカラム効率」:全12回中12回出題
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(平成27年度 第1回・2015年8月実施)