問15
電磁波に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)生物への影響が知られている電磁波は、波長が数メートル以下のものである。
- (2)赤外線は、可視光線よりエネルギーが小さい電磁波で、白内障を起こすことがある。
- (3)紫外線のエネルギーは、分子内の原子の振動エネルギーと同じ領域にあるため、紫外線吸収スペクトルを測定することで、物質の同定や分析を行うことができる。
- (4)マイクロ波は、赤外線より波長が長い電磁波で、リンパ球を減少させることがある。
- (5)赤外線、マイクロ波、放送用に使用される中波や短波は、いずれも非電離放射線である。
正答 (3)
紫外線のエネルギーは、分子の中の電子の状態の変化(電子遷移)に対応する大きさです。原子の振動エネルギーに対応するのは赤外線なので、選択肢3は誤りです。
紫外・可視の吸収スペクトルは電子遷移を、赤外の吸収スペクトルは分子の振動をとらえています。分析法の原理として、エネルギーの大きさと現象を対応させて覚えましょう。
この問題は、失点しても仕方がない問題です(初見)。
理由:いずれも初見の選択肢であり、問題のテーマとしても頻出テーマではないからです。
原理から解く:電磁波は波長が短いほどエネルギーが大きい(過去23回中2回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「生物への影響が知られている電磁波は、波長が数メートル以下のものである」
- (2)正しい記述頻出のおとり:全23回中6回出題(出題確率26%)/同じ記述の出題:1回論点「赤外線は、可視光線より波長が長い電磁波で、白内障を起こすことがある」
- (3)誤った記述正答(初見):全23回中1回出題(出題確率4%)論点「紫外線のエネルギーは、分子内の原子の振動エネルギーと同じ領域にあるため、紫外線吸収スペクトルを測定することで、物質の同定や分析を行うことができる(誤りの記述)」原理「電磁波は波長が短いほどエネルギーが大きい」:全23回中2回出題
- (4)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「マイクロ波は、赤外線より波長が長い電磁波で、リンパ球を減少させることがある」
- (5)正しい記述:全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「放送用の中波や短波、電離放射線であるX線やγ線は、いずれも電磁波である」
この問題のひっかけパターン:紫外線の性質と利用
紫外線は波長の短い側が遠紫外、長い側が近紫外。紫外線の吸収は電子の遷移による。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第2回・2024年2月実施)