問18
防毒マスクに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)物質のばく露限界濃度にかかわらず、臭気を感知するかどうかという人の知覚の有無を、吸収缶の交換時期の判断基準としてはならない。
- (2)シアン化水素用防毒マスクの吸収缶の色は、青色である。
- (3)亜硫酸ガス用防毒マスクには、厚生労働大臣の規格が定められている。
- (4)一酸化炭素用防毒マスクは、ホプカライトを使用し、触媒作用により一酸化炭素を無害化している。
- (5)有機ガス用防毒マスクの吸収缶の色は黒色であり、一酸化炭素用防毒マスクの吸収缶の色は赤色である。
正答 (1)
防毒マスクの吸収缶の交換時期の判断に、臭気を感知したかどうかを使うことは、一般には適切ではありませんが、ばく露限界濃度が臭気の閾値よりも十分高い物質などでは、補助的な目安として使える場合があります。「物質のばく露限界濃度にかかわらず」一律に判断基準にしてはならないとする選択肢1は誤りです。
吸収缶の交換は、破過曲線図や使用時間の記録などから判断するのが基本です。
平成30年度第2回 一般 問18でも、「有害物質の臭気等を感知できる濃度がばく露限界濃度より著しく小さい物質では、防毒マスクの使用中に臭気等を感知したときを吸収缶の交換時期とすることができるものがある」という正しい記述が出題されています。
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:最高)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「防毒マスクの選択と使用」(過去23回中16回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
原理から解く:嗅覚は慣れ・麻痺で、においは危険の目安にならない(過去23回中8回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(ひっかけパターンに該当):全23回中1回出題(出題確率4%)論点「物質のばく露限界濃度にかかわらず、臭気を感知するかどうかという人の知覚の有無を、吸収缶の交換時期の判断基準としてはならない(誤りの記述)」原理「嗅覚は慣れ・麻痺で、においは危険の目安にならない」:全23回中8回出題
- (2)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)論点「シアン化水素用防毒マスクの吸収缶の色は、青色である。」
- (3)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)論点「亜硫酸ガス用防毒マスクは、厚生労働大臣の規格が定められている。」
- (4)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)論点「一酸化炭素用防毒マスクは、ホプカライトを使用し、触媒作用により一酸化炭素を無害化している」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全23回中10回出題(出題確率43%)/同じ記述の出題:7回論点「有機ガス用防毒マスクの吸収缶の色は、黒色である。」
この問題のひっかけパターン:防毒マスクの選択と使用
隔離式の方が直結式より高濃度まで使える。しめひもはヘルメットの上からではなく下に。粉じんが混在するときは防じん機能付き吸収缶を使う。複数のガスにはそれぞれに有効な吸収缶を使う。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和3年度 第1回・2021年8月実施)