問17
拡散セルを用い、ベンゼンの標準ガスを発生させた。標準ガスの発生流量は、1.0 L・min⁻¹、拡散セルの温度は 25 ℃であった。5時間ごとに拡散セル全体の質量を測定したところ、以下のようになった。時間(hr) 質量(g)0 25.4101 5 25.3994 10 25.3887この標準ガスの濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。ただし、ベンゼンのモル質量は 78.11 g・mol⁻¹とする。
- (1)8.9 ppm
- (2)9.9 ppm
- (3)11 ppm
- (4)16 ppm
- (5)19 ppm
正答 (3)
次の順で計算します。
- 拡散セルの質量の減少:5時間で 25.4101 − 25.3994 = 0.0107 g = 10.7 mg、1分あたり 10.7 mg ÷ 300 min ≒ 0.0357 mg/min
- ベンゼンの蒸気の体積(25℃、1気圧のモル体積24.45 L/mol):0.0357 mg ÷ 78.11 g/mol × 24.45 L/mol ≒ 0.01117 mL/min
- 標準ガスの発生流量が1.0 L/minなので、濃度 = 0.01117 mL ÷ 1000 mL ≒ 1.12 × 10⁻⁵ = 11 ppm
よって(3)です。
(参考:『機器分析の実務[特定化学物質・金属類・有機溶剤]』)
この問題は、試験本番では得点しなければならない問題です(学習の優先度:高)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「拡散セルによるベンゼン標準ガス濃度の計算」(過去12回中3回出題)に当てはまる選択肢から、容易に正答を割り出すことができるからです。
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。「似た記述」は、言い回しが違うが、論点が近いものです。実際の頻度は、これらの間にあることが多いです)。
- この形式の問題(計算問題):全12回中3回出題(出題確率25%)
この問題のひっかけパターン:拡散セルによるベンゼン標準ガス濃度の計算
質量の減少速度÷モル質量×24.45 L/mol÷発生流量→ppm。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和6年度 第1回・2024年8月実施)