問14
王水添加りん酸法による遊離けい酸の分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)王水添加りん酸法では、使用する天秤感度と分析条件との兼ね合いから定量下限値は 1 % とする。
- (2)王水添加りん酸法においては、試料約 200 mgにリン酸 15 mLを加え、超音波による試料の分散を行った後、王水 5 mLを加える。
- (3)加熱開始より 6 分後から 1 分ごとに振とうし、所定時間加熱した後、電熱器から降ろし、約 40 秒間振とうする。
- (4)最適加熱条件は、微斜長石のりん酸残渣が 1 % 以下で、かつ、石英のりん酸残渣が 95 % 以上になるように決める。
- (5)X 線回折分析装置による定性分析の結果、トリジマイトの含有が認められる場合、王水添加りん酸法による分析を行う。
正答 (5)
法改正に関する注意:令和8年10月1日施行の作業環境測定基準の改正で、遊離けい酸の分析方法に関する規定(第2条の3)が加わりました。この解説は旧版のガイドブックにもとづいています。現行の条文で内容が変わっている場合は、現行の条文が優先されます。
王水添加りん酸法で、トリジマイトやクリストバライトの含有が認められる場合は、りん酸法では真の値より低く評価されるので、この方法で分析してはいけません。X線回折分析など、別の方法を選びます。選択肢5は誤りです。
分析対象の試料量は約200 mgで、リン酸15 mLを加え、超音波で分散してから、王水5 mLを加えます(選択肢2)。加熱開始から6分後に、1分ごとに振とうし、所定時間加熱して電熱器から降ろしたら、約40秒間振とうします(選択肢3)。最適加熱条件は、微斜長石のりん酸残さが1%以下で、かつ、石英のりん酸残さが95%以上になる条件です(選択肢4)。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:下記の通り、正答の選択肢が、過去に複数回出題されており、押さえておけば、正答を割り出せるからです。
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。「似た記述」は、言い回しが違うが、論点が近いものです。実際の頻度は、これらの間にあることが多いです)。
- (1)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)/似た記述を含めると3回(25%)
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (5)誤った記述正答(過去に複数回出題):全12回中2回出題(出題確率17%)
この問題のひっかけパターン:トリジマイト・クリストバライトがあるときはりん酸法を使わない
王水添加りん酸法で、トリジマイトやクリストバライトの含有が認められる場合は、りん酸法では真の値より低く評価されるので、この方法で分析してはいけません。X線回折分析など、別の方法を選びます。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)