問2
空気中の粒子の挙動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)温度の偏りがある空間では、高温側及び低温側の空気分子の運動量の違いにより、粒子は高温側に向かう力を受ける。
- (2)流体とともに運動している粒子のブラウン運動による拡散効果は、粒径5 µm以上では無視できる。
- (3)凝集によって粒子数濃度が1/10になる時間は、粒子数濃度が高いほど短い。
- (4)多段平行板式分粒装置の50%分粒粒径は、流量の平方根に比例する。
- (5)慣性衝突式分粒装置を通過して、フィルター上に捕集される粒子の平均粒径は、ノズルを通過する気流の速度が速いほど小さい。
正答 (1)
温度の偏りがある空間では、高温側の空気分子のほうが運動量が大きいので、粒子は、高温側から押されて、低温側に向かう力(熱泳動力)を受けます。「高温側に向かう力を受ける」とする選択肢1は誤りです。
ブラウン運動による拡散効果は、粒径5 µm以上では無視できます。凝集によって粒子数濃度が1/10になる時間は、粒子数濃度が高いほど短くなります。多段平行板式分粒装置の50%分粒粒径は、流量の平方根に比例します。慣性衝突式分粒装置では、ノズルを通る気流の速度が速いほど、フィルター上に捕集される粒子の平均粒径は小さくなります。
(参考:『作業環境測定ガイドブック1[鉱物性粉じん・石綿・RCF]の測定の実務』(旧版))
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:下記の通り、正答の選択肢が、過去に複数回出題されており、押さえておけば、正答を割り出せるからです。
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。「似た記述」は、言い回しが違うが、論点が近いものです。実際の頻度は、これらの間にあることが多いです)。
- (1)誤った記述正答(過去に複数回出題):全12回中2回出題(出題確率17%)
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (5)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
この問題のひっかけパターン:温度の偏りがある空間では粒子は低温側へ向かう(熱泳動)
温度の偏りがある空間では、高温側の空気分子のほうが運動量が大きいので、粒子は、高温側から押されて、低温側に向かう力(熱泳動力)を受けます。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)