問5
粉じんのろ過捕集に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)グラスファイバーフィルターは、メンブランフィルターに比べ空間率が大きい。
- (2)ろ過材を通して空気を吸引した場合におけるろ過材の圧力損失は、流速にほぼ比例する。
- (3)ろ過捕集に使用できるろ過材は、粒径 0.3 µm の粒子を 95%以上捕集する性能を有するものに限られる。
- (4)フッ素樹脂加工グラスファイバーフィルターは、加湿空気を通してもほとんど吸湿しない。
- (5)多段平行板式分粒装置の 50 % 分粒粒径は、流量に比例する。
正答 (5)
多段平行板式分粒装置は、重力沈降を利用します。平行板の間を通過する間に沈降する粒子が、板に捕集されます。粒子の沈降速度は、粒径の2乗に比例し、通過時間は流量に反比例するので、50%分粒粒径の2乗は、流量に比例し、50%分粒粒径は、流量の平方根に比例します。「流量に比例する」とする選択肢5は誤りです。
ろ過材の圧力損失は、流速にほぼ比例します。グラスファイバーフィルターは、メンブランフィルターより空間率が大きいです。ろ過捕集に使えるろ過材は、粒径0.3 µmの粒子を95%以上捕集できるものに限られます。フッ素樹脂加工グラスファイバーフィルターは、ほとんど吸湿しません。
細かい論点なので、深追いは禁物です。多段平行板式分粒装置の50%分粒粒径が、流量の平方根に比例する、という点は、旧版ガイドブックで確認できておらず、沈降の理論による説明です。根拠の確認は後回しにしています。
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:下記の通り、正答の選択肢が、過去に複数回出題されており、押さえておけば、正答を割り出せるからです。
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。「似た記述」は、言い回しが違うが、論点が近いものです。実際の頻度は、これらの間にあることが多いです)。
- (1)正しい記述初見:全12回中1回出題(出題確率8%)
- (2)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)
- (3)正しい記述頻出のおとり:全12回中2回出題(出題確率17%)
- (4)正しい記述頻出のおとり:全12回中3回出題(出題確率25%)
- (5)誤った記述正答(過去に複数回出題):全12回中2回出題(出題確率17%)
この問題のひっかけパターン:多段平行板式の50%分粒粒径は流量の1/2乗に比例
多段平行板式分粒装置は、重力沈降を利用します。平行板の間を通過する間に沈降する粒子が、板に捕集されます。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)