レイノー現象は末梢血管の攣縮(寒冷で誘発)
労働衛生一般・原理・過去23回中5回、関連する論点が出題
原理
局所振動障害のレイノー現象は、手指の末梢血管が攣縮(収縮)して血流が減り、指が白くなる現象。寒冷で誘発されやすく、可逆的(元に戻る)。
この原理で解ける論点は5個あります。丸暗記ではなく、理屈から答えを導けるようにしておくと、初見の選択肢にも対応できます。
この原理で解ける問題(2問)
令和8年度 第1回(2026年8月実施)
労働衛生一般
何とか得点B原理で解く
振動障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)振動工具が人体の手腕に与える影響が最も大きい振動周波数は 12 Hz前後であり、これより周波数が大きくなると徐々に影響が小さくなり、1000 Hz以上ではほとんど影響を与えない。
- (2)振動工具の振動値の大きさを表す周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値 ahv は、直交する x 軸、y 軸、z 軸各方向の周波数補正振動加速度実効値をそれぞれ ax、ay、az とすると、ahv = √(ax² + ay² + az²) で表される。
- (3)局所振動の影響を受けると、汗が出やすい、頭が重い、頭が痛い、耳鳴りがする、物忘れをしやすくなるなどの症状が出ることがある。
- (4)振動障害によるレイノー現象は、手指の血管が攣縮することにより発症し、重症の場合には、発症した部位に潰瘍や壊死が生じる。
- (5)喫煙は血管を収縮させるため、喫煙すると局所振動障害が起こりやすくなる。
正答 (4)
振動障害でみられるレイノー現象(白指発作)は、手指の血管が一時的に攣縮して起こるものです。発作がおさまれば血流は戻り、指の潰瘍や壊死にまで至ることはまれです。選択肢4は誤りです。
振動障害は、末梢循環障害(レイノー現象など)、末梢神経障害(しびれ、感覚の鈍り)、運動器障害の3つに分けて整理します。寒冷で発作が起こりやすく、喫煙が血管を収縮させて悪化要因になることも、あわせて押さえておきましょう。
細かい論点なので、深追いは禁物です。振動障害のレイノー現象で「潰瘍や壊死に至ることはまれ」と説明しています。根拠を確認中です。
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:初見の選択肢ですが、原理「レイノー現象は末梢血管の攣縮(寒冷で誘発)」(過去23回中5回出題)を理解していれば、解けます。
原理から解く:レイノー現象は末梢血管の攣縮(寒冷で誘発)(過去23回中5回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「振動が人体に与える影響は、振動周波数によって異なり、12 Hz前後で最も大きく、振動周波数がこれより大きくても小さくても影響は小さくなる」
- (2)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「振動工具の振動値の大きさを表す周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値 ahv は、直交する x 軸、y 軸、z 軸各方向の周波数補正振動加速度実効値をそれぞれ ax、ay…」
- (3)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「局所振動の影響を受けると、汗が出やすい、頭が重い、頭が痛い、耳鳴りがする、物忘れをしやすくなるなどの症状が出ることがある」
- (4)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中1回出題(出題確率4%)論点「振動障害によるレイノー現象は、手指の血管が攣縮することにより発症し、重症の場合には、発症した部位に潰瘍や壊死が生じる(誤りの記述)」原理「レイノー現象は末梢血管の攣縮(寒冷で誘発)」:全23回中5回出題
- (5)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「喫煙は血管を収縮させるため、喫煙すると局所振動障害が起こりやすくなる」
レイノー現象(白指発作)は発作性で、一般に可逆的。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)
令和5年度 第2回(2024年2月実施)
労働衛生一般
何とか得点B原理で解く
振動障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)振動障害は、振動工具の使用により発生する手指等の末梢循環障害、末梢神経障害及び運動器障害の3つの障害の総称である。
- (2)振動障害の一つであるレイノー現象は、白ろう病とも言われ、手指が不可逆的にろうのように白く硬直する疾病である。
- (3)喫煙は、レイノー現象発現の増悪因子である。
- (4)周波数補正振動加速度実効値は、振動が人体に与える影響が振動の周波数とその加速度によって異なるため、振動工具の振動加速度実効値に対し周波数帯域ごとに補正を行い、人体に影響を与える振動の強さを表したものである。
- (5)日振動ばく露量 A(8)は、周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値 ahvと1日の振動ばく露時間 T から、A(8) = ahv × √(T/8) により求められ、この値が日振動ばく露限界値である 5.0 m・s⁻² を超えないよう、振動ばく露時間の抑制、低振動工具の選定を行うようにする。
正答 (2)
レイノー現象は、振動や寒冷などをきっかけに手指の血管が一時的に収縮し、指が発作的に白くなる現象です。発作はしばらくすると元に戻るもので、「不可逆的に白く硬直する」とする選択肢2は誤りです。
「白ろう病」という呼び名は、発作のときに指がろうのように白くなることからついたものです。症状が一時的であるからこそ、問診での聞き取りが重要になります。
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:初見の選択肢ですが、原理「レイノー現象は末梢血管の攣縮(寒冷で誘発)」(過去23回中5回出題)を理解していれば、解けます。
原理から解く:レイノー現象は末梢血管の攣縮(寒冷で誘発)(過去23回中5回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「振動障害は、振動工具の使用により発生する手指等の末梢循環障害、末梢神経障害及び運動器障害の3つの障害の総称である」
- (2)誤った記述正答(原理から解ける):全23回中1回出題(出題確率4%)論点「振動障害の一つであるレイノー現象は、白ろう病とも言われ、手指が不可逆的にろうのように白く硬直する疾病である(誤りの記述)」原理「レイノー現象は末梢血管の攣縮(寒冷で誘発)」:全23回中5回出題
- (3)正しい記述頻出のおとり:全23回中6回出題(出題確率26%)論点「喫煙は、レイノー現象発現の増悪因子である。」
- (4)正しい記述:全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「周波数補正振動加速度実効値は、振動が人体に与える影響が、その周波数によって異なることを考慮し、人体に影響を与える振動の強さを表したものである」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「日振動ばく露量 A(8)は、周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値 ahvと1日の振動ばく露時間 T から、A(8) = ahv × √(T/8) により求められ…」原理「振動ばく露量はエネルギー等価で表す」:全23回中15回出題
レイノー現象(白指発作)は発作性で、一般に可逆的。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第2回・2024年2月実施)