問13
音及び騒音に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)音の速さは、音の波長や振幅には関係ないが、伝わる媒質の温度や種類によって異なり、空気中では温度が高い方が速く、空気中よりも水中の方が速い。
- (2)音源を点音源とみなすことができ、音を反射する物体がない広い空間では、音源からの距離が2倍になると、音圧レベルは1/2となる。
- (3)騒音の作業環境測定で A 測定及び B 測定を行い、B 測定の結果が 85 dB以上であった場合、A 測定の結果にかかわらず、この単位作業場所は第Ⅰ管理区分となることはない。
- (4)騒音性難聴は、騒音によって、内耳にある蝸牛の中の有毛細胞が変性することによって起こる不可逆的な聴力低下である。
- (5)騒音性難聴の初期には 4000 Hz付近の音を中心として聴力が低下するが、会話音域の聴力にはほとんど影響がないため、難聴であることを自覚しにくい。
正答 (2)
点音源から距離が2倍になると、音の強さは1/4になり、音圧レベルは約 6 dB 小さくなります。音圧レベル(dB の値)が 1/2 になるわけではないので、選択肢2は誤りです。
dB は対数のものさしなので、「半分」「2倍」といった掛け算は、dB では引き算・足し算になります。音の強さが 1/4 になると、10 × log(1/4) ≒ −6 dB です。
この問題は、余裕があれば得点したい問題です(学習の優先度:低。過去に1回だけ出題)。
理由:正答の選択肢の論点は、過去に1回だけ出題されています。頻出ではありませんが、既出なので、余裕があれば押さえておくと得点できるからです。
原理から解く:点音源の距離減衰(逆2乗則)(過去23回中2回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「音の速さは、音の波長や振幅には関係ないが、伝わる媒質の温度や種類によって異なり、空気中では温度が高い方が速く、空気中よりも水中の方が速い」
- (2)誤った記述正答(過去に1回出題):全23回中2回出題(出題確率9%)/同じ記述の出題:1回論点「音源を点音源とみなすことができ、音を反射する物体がない広い空間では、音源からの距離が2倍になると、音圧レベルは約 6 dB小さくなる」原理「点音源の距離減衰(逆2乗則)」:全23回中2回出題
- (3)正しい記述:全23回中4回出題(出題確率17%)/同じ記述の出題:1回論点「A測定の平均値及びB測定値が共に85dB(A)未満である単位作業場所は、第1管理区分に区分される」
- (4)正しい記述:全23回中3回出題(出題確率13%)/同じ記述の出題:1回論点「騒音性難聴は、音を神経に伝達する内耳の蝸牛の中の有毛細胞が変性することにより起こる感音性難聴である」
- (5)正しい記述頻出のおとり:全23回中9回出題(出題確率39%)/同じ記述の出題:1回論点「騒音性難聴は、4,000Hz付近の聴力低下から始まる。」
この問題のひっかけパターン:音の物理(0dB・距離減衰・伝わり方)
0dBは無音ではなく基準の音圧。点音源では距離が2倍で約6dB下がる。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第2回・2026年2月実施)