問19
有機溶剤 A の空気中濃度を吸光光度分析法で測定した。小型ガス吸収管に捕集液 4.0 mL を入れ、100 mL・min⁻¹ の流量で試料空気を10分間吸引した。この捕集液のうちの 1.0 mL をとり、発色試薬 5.0 mL を加えて測定し、吸光度0.32 を得た。一方、A の濃度が 10 µg・mL⁻¹ の標準液 1.0 mL に発色試薬 5.0 mL を加え、測定したところ吸光度 0.12 を得た。A の空気中濃度として、正しい値に最も近いものは次のうちどれか。ただし、捕集前後で捕集液量は変化しないものとし、かつ、捕集率は 100 %とする。A のモル質量を 106 g・mol⁻¹ 、また、25 ℃ 、1気圧下とする。
- (1)12 ppm
- (2)25 ppm
- (3)50 ppm
- (4)100 ppm
- (5)200 ppm
正答 (2)
標準液と試料液は、同じ操作(捕集液1.0 mLに発色試薬5.0 mL)で発色させているので、吸光度の比で濃度を求めます。
- 試料液(捕集液)の濃度:10 µg/mL × 0.32/0.12 ≒ 26.7 µg/mL
- 捕集液4.0 mL中の量:26.7 × 4.0 ≒ 107 µg
- 吸引した空気の量:100 mL/min × 10 min = 1.0 L
- 濃度:107 µg ÷ 1.0 L = 107 mg/m³
- ppmに換算(25℃、1気圧):107 × 24.45/106 ≒ 25 ppm
よって(2)です。
この問題は、何とか得点したい問題です(学習の優先度:中)。
理由:下記の通り、ひっかけパターン「吸光光度分析法による有機溶剤濃度(ppm)の計算」(過去12回中2回出題)に当てはまる選択肢であり、押さえておけば、何とか正答を割り出せるからです。
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去12回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。「似た記述」は、言い回しが違うが、論点が近いものです。実際の頻度は、これらの間にあることが多いです)。
- この形式の問題(計算問題):全12回中2回出題(出題確率17%)
この問題のひっかけパターン:吸光光度分析法による有機溶剤濃度(ppm)の計算
標準液と試料液の吸光度の比で濃度を求め、捕集液全体の量÷吸引空気量でppmに換算する。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和3年度 第1回・2021年8月実施)