問9
個人サンプリング法に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
- (1)常時特定粉じん作業を行う屋内作業場における空気中の粉じん濃度の測定のうち、遊離けい酸の含有率が厚生労働大臣が定める値を超えるものは、個人サンプリング法の対象とならない。
- (2)石綿等を取り扱う屋内作業場における空気中の石綿の濃度の測定は、個人サンプリング法によることはできない。
- (3)労働者が、1日のうち単位作業場所において作業に従事する時間が2時間以下である場合には、試料空気の採取の時間は、作業に従事する全時間としなければならない。
- (4)単位作業場所において、労働者にばく露される測定対象物質の量がほぼ均一であると見込まれる作業ごとに、それぞれ、労働者の数が5人以上である場合には、5人以上の労働者に対して、試料採取機器等を装着して試料空気の採取を行わなければならない。
- (5)単位作業場所において作業に従事する労働者の数が5人を下回る場合には、1人の労働者が1作業日中に単位作業場所において作業に従事する時間を分割して、2以上の試料空気を採取することにより、採取した試料空気の数と同数の労働者に対して、試料空気を採取したものとみなすことができる。
正答 (1)
常時特定粉じん作業を行う屋内作業場の粉じん濃度の測定は、遊離けい酸の含有率にかかわらず、個人サンプリング法の対象です。「遊離けい酸の含有率が一定の値を超えるものは対象とならない」とする選択肢1は誤りです。
個人サンプリング法の対象から除かれているものの代表が、選択肢2の石綿です。石綿は繊維を顕微鏡で数えて濃度を求めるため、個人サンプラーによる測定になじまないとされています。
- (1)誤り。特定粉じん作業の粉じん濃度の測定は、遊離けい酸の含有率にかかわらず対象。
- (2)正しい。石綿の濃度の測定は、個人サンプリング法によることはできない。
- (3)正しい。作業時間が2時間以下なら、作業に従事する全時間を採取時間とする。
- (4)正しい。均等ばく露作業ごとに、5人以上いれば5人以上に装着する。
- (5)正しい。5人未満なら作業時間を分割して試料の数を確保できる。
この問題で狙われた罠:個人サンプリング法の対象物質の条件
対象は管理濃度が一定の値以下の特化物、有機溶剤、鉛、遊離けい酸含有率が一定以下の粉じんなど。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)