問4
化学物質等による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)トルエンジイソシアネートは、アレルギー性気管支ぜんそくや皮膚炎を生じる。
- (2)鉛中毒では、ヘム合成過程の阻害による貧血が起こる。
- (3)溶接ヒュームは、溶接により生じた蒸気が空気中で凝固した粒子で、人に対する発がんのリスクがあるとされる。
- (4)塩化ビニルによる中毒では、レイノー現象、指端骨溶解や肝血管肉腫などがみられる。
- (5)マンガンは、主として腎臓皮質に蓄積し、腎障害を起こす。
正答 (5)
腎臓皮質に蓄積して腎障害を起こすのはカドミウムです。マンガンの慢性中毒の特徴は、パーキンソン病に似た神経症状なので、選択肢5は誤りです。
トルエンジイソシアネートによるぜんそくや皮膚炎(選択肢1)、鉛中毒の貧血(選択肢2)、溶接ヒュームの発がんリスク(選択肢3)、塩化ビニルのレイノー現象・指端骨溶解・肝血管肉腫(選択肢4)は、正しい記述です。
この問題のひっかけパターン:重金属の標的臓器(マンガン=脳、カドミウム=腎臓)
マンガンは、主に脳に影響する(パーキンソン病に似た症状)。腎臓に蓄積して腎障害を起こすのは、カドミウム。
なぜ?
カドミウムは肝臓でメタロチオネインと結合し、腎臓(皮質)に蓄積する。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和4年度 第1回・2022年8月実施)