問11
暑熱又は寒冷の環境及びその人体に対する影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)発汗のうち、高温環境下で体温調節のために行われるものは温熱性発汗と呼ばれ、手のひら、足の裏を除く全身にみられる。
- (2)熱に順化した者であっても、熱へのばく露が中断すると、4日程度で順化の顕著な喪失が始まり、3~4週間後には熱への順化は完全に失われる。
- (3)WBGT 基準値は、身体作業強度に応じて、安静、低代謝率、中程度代謝率、高代謝率、極高代謝率の5つの区分ごとに、暑熱順化者と暑熱非順化者に対して、それぞれ定められている。
- (4)重度の低体温症では、呼吸数が極端に少なくなり、脈拍も非常に弱くなって、一見死亡したかのように見えることがある。
- (5)低体温症となった者への対応としては、毛布などでくるんだ上で、暖かい場所で体温の回復を待ちながら、温かいアルコール飲料を摂取させるとよい。
正答 (5)
低体温症の人にアルコール飲料を飲ませてはいけません。アルコールは皮膚の血管を広げるので、体の表面から熱が逃げやすくなり、かえって体温が下がります。選択肢5は誤りです。
低体温症への対応は、濡れた衣服を脱がせ、毛布などで保温し、暖かい場所に移すことが基本です。意識があれば、温かく甘い飲み物(アルコールを含まないもの)を与えます。
この問題で狙われた罠:熱中症・低体温症・凍傷の症状と対応
重い熱中症では発汗が止まり体温が上がる。低体温症にアルコールを与えない。凍瘡(しもやけ)は凍結を伴わない障害。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)