問12
ろ過捕集法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)石綿粉じんの捕集には、オープンフェース型ホルダーを用いる。
- (2)鉱物性粉じん中に含まれる遊離けい酸の分析に用いるサンプルの捕集には、分粒装置付きホルダーを用いる。
- (3)グラスファイバーフィルターによる微細粒子の捕集では、ろ過流速が速いほど、拡散作用による捕集率は増加する。
- (4)一般に、フィルターによる粒子の捕集率は、粒径が 0.1 ~ 0.3 µm程度の粒子で最も低くなる。
- (5)石綿粉じんの捕集にはメンブランフィルターが、鉱物性粉じんの捕集にはグラスファイバーフィルターが用いられる。
正答 (3)
グラスファイバーフィルターで微細な粒子を捕集するとき、拡散作用による捕集率は、ろ過流速が遅いほど高くなります。流速が遅いと、粒子がフィルターの繊維の近くにとどまる時間が長くなり、ブラウン運動で繊維に付着する機会が増えるためです。選択肢3は誤りです。
大きな粒子は慣性衝突でとらえられるので流速が速いほど捕集されやすく、小さな粒子は拡散でとらえられるので流速が遅いほど捕集されやすくなります。その中間の 0.1〜0.3 µm 付近が最も捕集されにくい(選択肢4)、という関係とあわせて理解しておきましょう。
この問題で狙われた罠:拡散による捕集と流速
拡散による捕集率は、ろ過流速が遅いほど高い。
なぜ?
流速が遅いほど粒子が繊維の近くに長くとどまり、ブラウン運動で繊維に触れやすい。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第2回・2026年2月実施)