問8
粉じん及びそれによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)粉じんは、その粒径により、10 μm以下の吸入性粉じん、10 μm~100 μm程度の咽頭通過性粉じん、100 μmを超える吸引性粉じんに分けられる。
- (2)ヒュームの一次粒子の粒径は、一般に、1 μm以下である。
- (3)溶接ヒュームは、溶接によって生じた固体の蒸気が空気中で凝固した粒子で、じん肺の原因になるほか、発がん性が指摘されている。
- (4)じん肺の合併症として、肺結核、気管支炎、肺がんなどを生じることがある。
- (5)石綿のうち、青石綿(クロシドライト)や茶石綿(アモサイト)は、白石綿(クリソタイル)に比較して有害性が高い。
正答 (1)
粉じんの粒径の区分は、体のどこまで入るかで分けられています。肺の奥(肺胞)まで達する吸入性粉じんは、おおむね 4 µm 付近より小さい粒子、鼻や口から吸い込まれる吸引性粉じんは、おおむね 100 µm 以下の粒子です。選択肢1は、10 µm を境に吸入性粉じんとし、100 µm を超えるものを吸引性粉じんとしているので誤りです。
「吸引性」は吸い込める粒子全体、「吸入性」はそのうち肺胞まで届く細かい粒子、と言葉の違いで区別すると覚えやすくなります。
- (1)誤り。吸入性粉じんはおおむね 4 µm 付近以下、吸引性粉じんはおおむね 100 µm 以下。
- (2)正しい。ヒュームの一次粒子は、一般に 1 µm 以下。
- (3)正しい。溶接ヒュームはじん肺の原因になり、発がん性も指摘されている。
- (4)正しい。じん肺の合併症には、肺結核、続発性気管支炎、肺がんなどがある。
- (5)正しい。角閃石系の青石綿・茶石綿は、白石綿より有害性が高い。
この問題で狙われた罠:粉じんの粒径区分(吸入性・吸引性)
吸入性粉じんは50%分粒径4µm(肺胞まで届く)。4µmの分粒装置は吸入性粉じんの測定用。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和8年度 第1回・2026年8月実施)