問6
化学物質等による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)高分圧の酸素の毒性によって生じる障害を酸素中毒といい、症状は主に中枢神経系と肺に現れ、急性症状として現れるのは、吐き気、めまい、視野狭窄、けいれん発作、昏睡等の中枢神経系の症状である。
- (2)一酸化炭素は、酸素よりも血液中のヘモグロビンと結合しやすいため、吸入すると体内の各組織への酸素の運搬を阻害する。
- (3)二酸化硫黄による慢性中毒では、慢性気管支炎、歯牙酸蝕症などがみられる。
- (4)アクリロニトリルによる健康障害では、皮膚の剝離、末梢神経炎などがみられ、低濃度・長期ばく露では、レイノー現象がみられる。
- (5)ニトログリコールは、血管を拡張させる作用があり、頭痛、めまい、悪心、動悸、血圧低下などを生じるが、ばく露が継続した後に急に中断されると、冠血管の収縮により、狭心症様の症状を生じる。
正答 (4)
レイノー現象(指が白くなる発作)が低濃度・長期ばく露でみられるのは、塩化ビニルです。アクリロニトリルの健康障害は、皮膚に触れたときの水疱や、蒸気を吸入したときの頭痛・めまいなどの中枢神経症状などで、レイノー現象を起こす物質としては扱われていません。選択肢4は誤りです。
塩化ビニルは、レイノー現象のほか、指の骨が溶ける指端骨溶解や、肝血管肉腫も起こします。「塩化ビニル = レイノー・指端骨溶解・肝血管肉腫」とまとめて覚えましょう。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)