問11
塩化銀の溶解度積に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)溶解度積は、AgCl ⇄ Ag⁺ + Cl⁻ で示される塩化銀の溶解平衡の平衡定数である。
- (2)溶解度積は、水溶液中の塩化物イオンのモル濃度によって変化する。
- (3)水溶液中の銀イオンと塩化物イオンのモル濃度の積は、溶解度積より大きくならない。
- (4)溶解度積は、温度によって変化する。
- (5)溶解度積は、難溶性の塩についてのみ定義できる。
正答 (2)
溶解度積は、一定の温度で決まった値(平衡定数)で、水溶液中の塩化物イオンの濃度によって変わることはありません。選択肢2は誤りです。
塩化物イオンを加えると、塩化銀は溶けにくくなりますが(共通イオン効果)、それは銀イオンの濃度が下がって、濃度の積が溶解度積に保たれるからです。変わるのは各イオンの濃度で、溶解度積は変わりません。
この問題で狙われた罠:溶解度積
溶解度積は温度だけで決まり、イオン濃度では変わらない。
なぜ?
共通イオンで変わるのは溶解度であって、溶解度積ではない。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)