問6
化学物質等による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)塩素は、黄緑色の刺激臭のある気体で、吸入した場合、粘膜や呼吸器が刺激され、高濃度では肺水腫を生じる。
- (2)一酸化炭素中毒の後遺症として、健忘やパーキンソン症状がみられることがある。
- (3)二酸化窒素による慢性中毒では、歯牙酸蝕症、慢性気管支炎などがみられる。
- (4)二酸化硫黄による急性中毒では、咳、眼の痛み、呼吸困難を生じる。
- (5)フッ化水素は、細胞内の呼吸酵素の障害による呼吸麻痺などを生じる。
正答 (5)
細胞内の呼吸酵素を妨げて呼吸麻痺などを起こすのは、シアン化水素や硫化水素です。フッ化水素の主な健康障害は、皮膚や粘膜の深い化学熱傷と、気道の刺激、慢性では骨や歯の障害なので、選択肢5は誤りです。
呼吸酵素(チトクロム酸化酵素)を阻害する物質は、シアン化水素、硫化水素、アジ化物などです。「細胞が酸素を使えなくなる」タイプの中毒として整理しておきましょう。
この問題で狙われた罠:フッ化水素の健康影響
呼吸酵素の阻害はシアン化水素。フッ化水素は骨硬化・斑状歯を起こし、皮膚から深部まで浸透して障害する。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第2回・2024年2月実施)