問14
酸素欠乏症及び硫化水素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)酸素は、1気圧下では空気中に約21%含まれているが、標高が高くなるにつれて、その割合は低くなるため、高所では酸素欠乏症になりやすくなる。
- (2)酸素欠乏空気を吸入した場合、貧血や喫煙習慣がある作業者は、これらがない者に比べ、狭心症発作や意識障害を起こしやすい。
- (3)硫化水素は、空気よりも重いため、火山性ガスが滞留する窪地などでの作業では、硫化水素中毒を起こすおそれがある。
- (4)硫化水素は、シアン化物と同様、細胞内の酵素を阻害し、脳神経細胞の障害による意識消失、呼吸麻痺などを引き起こす。
- (5)比較的低濃度の硫化水素によるばく露における主たる症状は、眼のかゆみや異物感、角膜や結膜の炎症など、眼の障害が一般的である。
正答 (1)
空気中の酸素の割合(約 21 %)は、標高が高くなっても変わりません。高所で酸素が足りなくなるのは、気圧が下がって、酸素の分圧が低くなるためです。「割合が低くなる」とする選択肢1は誤りです。
体に取り込まれる酸素の量は、割合ではなく分圧で決まります。割合が同じでも、気圧が下がれば1回の呼吸で吸い込める酸素の量は減ります。
この問題は、失点しても仕方がない問題です(初見)。
理由:いずれも初見の選択肢であり、問題のテーマとしても頻出テーマではないからです。
原理から解く:酸素欠乏と酸素の分圧(過去23回中1回出題)
この区分は、過去の全回の出題にもとづく目安です。
出題頻度
この科目の過去23回のうち、同じ内容が出題された回数です(同じ回に重複しても1回と数えます。頻度は、問われている論点(同じ事実のまとまり)の出題回数です)。
- (1)誤った記述正答(初見):全23回中1回出題(出題確率4%)論点「酸素は、1気圧下では空気中に約21%含まれているが、標高が高くなるにつれて、その割合は低くなるため、高所では酸素欠乏症になりやすくなる(誤りの記述)」原理「酸素欠乏と酸素の分圧」:全23回中1回出題
- (2)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「酸素欠乏空気を吸入した場合、貧血や喫煙習慣がある作業者は、これらがない者に比べ、狭心症発作や意識障害を起こしやすい」
- (3)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「硫化水素は、空気よりも重いため、火山性ガスが滞留する窪地などでの作業では、硫化水素中毒を起こすおそれがある」
- (4)正しい記述頻出のおとり:全23回中7回出題(出題確率30%)/同じ記述の出題:2回論点「硫化水素は、意識消失、呼吸麻痺などを生じる。」
- (5)正しい記述初見:全23回中1回出題(出題確率4%)論点「比較的低濃度の硫化水素によるばく露における主たる症状は、眼のかゆみや異物感、角膜や結膜の炎症など、眼の障害が一般的である」
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)