問10
有機溶剤の性質及び人体に対する影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)塩素系有機溶剤は、一般に、水より密度が大きく、蒸気密度も空気よりも大きい。
- (2)トリクロロエチレンは、水に難溶の有機溶剤で、腎臓がん、肝臓がんなどを引き起こす。
- (3)エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)は、ヒトに対して生殖毒性を示すことが知られている。
- (4)N,N-ジメチルホルムアミドは、水溶性を有する有機溶剤で、ばく露により、頭痛、めまい、肝機能障害などがみられる。
- (5)二硫化炭素は、急性ばく露では精神障害を生じ、低濃度長期ばく露では動脈硬化を進行させ、また、腎臓や肝臓に対する発がん性がある。
正答 (5)
二硫化炭素は、急性ばく露では精神障害(興奮、幻覚など)を起こし、低濃度・長期のばく露では動脈硬化を進め、網膜の微細動脈瘤などを生じます。しかし、腎臓や肝臓に対する発がん性がある物質とはされていません。選択肢5は誤りです。
二硫化炭素の特殊健康診断で眼底検査を行うのは、網膜の血管の変化をみるためです。「二硫化炭素 = 精神障害・動脈硬化・網膜」と覚えておきましょう。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和7年度 第1回・2025年8月実施)