問15
原子吸光分析法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)グラファイト炉法及び還元気化法では、中空陰極ランプが光源に用いられる。
- (2)グラファイト炉法では、炉に通電することで生じるジュール熱で原子化を行う。
- (3)重水素ランプはバックグラウンド吸収の補正に用いられる。
- (4)ヒ素の還元気化法では、試料を水素化ホウ素ナトリウムと反応させることで原子状のヒ素を生成する。
- (5)水銀の還元気化法では、試料を塩化スズ(Ⅱ)と反応させることで原子状の水銀を生成する。
正答 (4)
ヒ素の還元気化法(水素化物発生法)では、試料を水素化ホウ素ナトリウムと反応させて、気体の**水素化ヒ素(アルシン)**を発生させ、それを加熱したセルで原子化して測定します。水素化ホウ素ナトリウムとの反応で直接原子状のヒ素ができるわけではないので、選択肢4は誤りです。
水銀は、塩化スズ(Ⅱ)で還元すると常温で原子状の水銀蒸気になる特別な元素で(選択肢5)、ヒ素とは仕組みが違います。
この問題で狙われた罠:水素化物発生・還元気化
ヒ素などは水素化ホウ素ナトリウムで水素化物にしてから加熱して原子化する。還元気化で原子状にするのは水銀。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和5年度 第1回・2023年8月実施)