問3
化学物質の吸収、代謝、蓄積等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)体内に取り込まれた鉛の生物学的半減期は数時間と短いので、鉛健康診断における採尿及び採血の時期は、正確にチェックする必要がある。
- (2)テトラクロロエチレンの生物学的モニタリングの指標として尿中の総三塩化物の濃度がある。
- (3)N,N-ジメチルホルムアミドの生物学的モニタリングの指標として尿中の N-メチルホルムアミドの濃度がある。
- (4)トルエンの生物学的モニタリングの指標である尿中馬尿酸の濃度は、飲食物中の安息香酸の量が増加すると高くなることがある。
- (5)キシレンは、代謝されて、尿中にメチル馬尿酸として排泄される。
正答 (1)
体内に取り込まれた鉛は、血液中で約1か月、骨では年単位と、生物学的半減期は長い物質です。「数時間と短い」とする選択肢1は誤りです。
採尿の時刻を正確にチェックする必要があるのは、生物学的半減期が短い有機溶剤の方です。鉛は体にたまりやすいので、採尿・採血の時期にはそれほど厳しい制約がありません。
この問題で狙われた罠:鉛の生物学的モニタリング
指標は血中鉛と尿中δ-アミノレブリン酸(赤血球中ではない)。鉛は主に骨に蓄積し、生物学的半減期は長い。
出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題(令和2年度 第1回・2020年8月実施)